一方、デザイナーはもともと広く受け入れられるもの、あるいは依頼者の要望に適うものを作るということです。
教科として一色淡にすると「美術」だったり「音楽」だったり「国語」だったりするのですが、アーティストとデザイナーでは大きな違いがあります。
自分にはどちらが向いているのかよく考えてみましょう。
また、同様にごちゃごちゃになる言葉としてクリエイターもあります。
クリエイターはわりと幅が広くて、直訳すると「創造する人」です。
「創造」は新なもの、最初のものを作り出すことを指しますからアーティストに似ています。
しかし、「新たなもの」という定義がとても曖昧で、与えられたデザインがあっても、二次創作でも生み出す物が新しければクリエイターと呼ばれています。
2、心理カウンセラー
感受性が強い人は心理カウンセラーになると人気を博すかもしれません。
心理カウンセラーは誰よりも冷静に相手の心理を分析する必要があり、相手の微妙な声の変化、表情筋の使い方、仕草などを細かく見ることができるというのは強みです。
心理カウンセラーに相談する人の多くは、積極的に治療したいというよりもまずは相談したい、誰かに理解して欲しいと思っています。
そのため、共感力が無いと相手の話を聞き出すことが難しく、またプライドを持っている人はいきなり本音を打ち明けてはくれません。
たとえば、職場の人間関係に悩んでいる人はまず職場の人間の悪口を始めることがあります。
言葉通りに受け取ればその人たちをどうにかして欲しいと聞こえてしまいますが、よくよく話を聞いていると、どこの職場でも上手くいかなかった経験があって自分自身が変わりたいと思っているといった話が出てきます。
しかし、その話を引き出すにはまず悪口の段階から相談者に寄り沿う姿勢で信頼を得なければいけないのです。
人の気持ちになってあげられる
感受性が強い人は言葉以上に相手の気持ちをわかってあげられることから、話しやすい雰囲気をつくることができるはずです。
ただし、心理カウンセラーになるには人の気持ちになってあげられるだけではいけません。
冷静に分析する視点をもって、相手を刺激せず、なおかつ自分自身で答えを見つけ出す手助けをしてあげる必要があります。
心理学を勉強する上で、自己と他者の感情を切り離す訓練もできるので、心理カウンセラーを目指すのは自分にとっても良い効果があるといえるでしょう。
3、福祉関係の仕事
心理カウンセラーも福祉関係の仕事の1つですが、他にもさまざまな職業があります。
生活面のお世話をする介護福祉士やホームヘルパー、特定の技術に特化した手話通訳士や点点字通訳者、援助や指導を行う生活指導員、ソーシャルワーカーなど選択肢は豊富です。
どれも人と向き合う仕事ですが競争ではなくじっくりと付き合うことができますし、専門性も高いため1つ1つ集中して取り組むことができます。
人助けで満足感を得られる
感受性が強い人は複数の人からめまぐるしく情報を受け取って処理していくと疲れてしまいますが、福祉関係の仕事は1人1人にしっかり向き合うことが求められるため、細かなことに気づけば気づくだけ感謝され、満足感を得られる機会が多いです。
自分が必要とされていることを直に感じることができるというのは、非常に魅力があります。
また、介護福祉士などになれば高齢化社会ですから需要もありますし、職に就けないということもまずないでしょう。
また、福祉関係の仕事は働いている人は細かいところに気が付く人が多いので同僚との会話でも共感できることが多いはずです。
4、小説家・漫画家
これも芸術家同様、ご飯が食べられるほどになるには相当の力が必要ですが、向いている職業ではあります。
強い感受性の中で感じることを文言化、絵に起こすことができれば独自の世界観を持った作品をつくれるかもしれません。
また、小説家や漫画家は登場人物それぞれの気持ちになりきって描いていくことが必要となるため、さまざまな人の感情になれるというのは感受性が強い人の強みです。
逆にいえば、人の気持ちになれない人が小説家や漫画家になると、登場人物たちの感情が急激に変化して読者を置いてけぼりにしたり、辻褄が合わなくなったりします。
登場人物それぞれの感情の揺れ動きに対して読者が腑に落ちるように構成するなど、感情を丁寧に追うことが必要です。
自分が想像している世界を描ける
小説家や漫画家も編集担当者との打ち合わせで方向性を決めたり、時には売れるために内容を変更したりすることはありますが、概ね自分の想像している世界を描くことができます。
自分の想像力、孤独との戦いでもある一方、自由度が高いという点では感受性の強さを利点として使うことのできる職業です。
5、占い師
占い師のほとんどは超能力ではなく、統計学や心理学を用いてカウンセラーと似たことをしています。