CoCoSiA(ココシア)

いけしゃあしゃあとはどういう意味?...(続き4)

理不尽な理由でもない限りは、自分が悪いことや失敗をして目上の人から怒られた時には、誰でも反省の態度を示します。

例え本心では反省していなかったとしても、表面上は相手の留飲を下げるために、「申し訳ありません」と頭を下げたり、謝罪の言葉を口にしたり、反省しているといった表情を浮かべたりすることでしょう。

しかし、いけしゃあしゃあとしている人の場合には、「自分が悪い」という考えが頭にないため、例えどれだけ怒られても、それで反省の意志を示すことはありません。

それどころか人によっては、「何故自分が怒られなければならないのか」と不服に思い、不満げな態度を取る人もいるでしょう。

そうした反省の無さをそのまま顔や態度に出してしまっている人は、人から怒られてもいけしゃあしゃあとした態度を崩すことがありません。

しかしそんな態度ではもちろん相手を余計に怒らせてしまうだけですので、どんどん自分が不利な状況に追い込まれたり、怒られる時間が伸びてしまったりするだけでしょう。

いけしゃあしゃあの類語


「いけしゃあしゃあ」は、「憎らしいほど平然としているさま」です。

すなわち、誰に何を言われたり思われたりしても、全然平気な様子だったり、人様に迷惑をかけても平然としていたりする人に対して用いる言葉です。

この「いけしゃあしゃあ」には、いくつかの類語があります。

現在ではとくに若い人たちで「いけしゃあしゃあ」という言葉を知らない人もいますので、そうした人を前に使う時には、「いけしゃあしゃあ」の類語を用いることもあるでしょう。

では、「いけしゃあしゃあ」にはどのような類語があるのでしょうか?

以下にご紹介していきます。

ふてぶてしい


「ふてぶてしい」は「平然と図太く構えているさま」や「憎らしいほど図々しいさま」という意味です。

そのため「いけしゃあしゃあ」とよく似た類語として、日常会話の中でも使われることが多いです。

心底相手を憎らしく思っている時や気に入らない時に使われる言葉でもありますので、「あの人は本当にふてぶてしいなぁ!」と口にする時には、その言葉の語気が強くなることも珍しくはないでしょう。

一方で、例えば猫や犬など、動物が何とも言えない構えた表情で座ったり寝ていたりするポーズを見た時に、つい「ふてぶてしいなぁ」と言葉を使うこともあります。

しかしこの場合の「ふてぶてしい」は、本心からの憎らしいという意味ではなく、「憎たらしいけれども可愛らしい」といった愛着や愛情を表現しています。

「腹が立つけど可愛い」のように、子憎らしさと可愛らしさが混在している場合には、それを口にする人の顔には笑顔が浮かんでいることが多いため、どのような意味で「ふてぶてしい」という言葉が使われているのか分からない場合には、それを言っている人の表情で判断することも出来ます。

世にはばかる


「憎まれっ子世にはばかる」ということわざを聞いたことがありますか?

これは、「人から恨まれるような人間の方が、かえって世間では威勢を振るうものだ」という意味のことわざです。

例えばあなたの前に、良い人と悪い人がいるとします。

良い人は大人しくて気遣いも出来て、あなたの手を一切煩わせません。

一方で、悪い人は何かと問題ばかりを起こして、あなたに迷惑をかけて危なっかしくて目が離せない状態です。

この2人を比べた場合に、選ばれるのは常に良い人でしょう。

しかし、周りの人やあなたが常に目が離せずに意識を集中させるのは悪い人です。

つまりは、問題がある人や周りに迷惑をかける人、悪い人の方が世間から何かと注目されるのです。

それが例え悪目立ちであっても、悪い人や世間から恨まれている人の方が、良い人よりも世間では幅を利かせているということです。

「世にはばかる」とは、そんなふうに世間で威勢を振るうという意味がありますので、問題行動を起こしたり、周りに迷惑をかけたりするという点では「いけしゃあしゃあ」と意味が似ているでしょう。

けろりとして


よく、「昨日はあんなに体調が悪かったのに、今朝はけろりとしている」や「散々怒られた割に本人はけろりとしている」など、何でもないことのように振舞うさまを「けろりとして」と表現することがあります。

辞書としての意味は「物事にこだわらずに平然としているさま」で、「あっけらかん」と同一視されることもあります。

ただし「あっけらかん」の場合には、本来なら恥ずかしいと思われるような行為を平気で行い、平然としている態度を指すことが多いです。

一方の「けろりとして」は、何事もなかったように平然としているさまを指しますので、同一視はされていても使い方は微妙に違っています。

「けろりとして」は、「いけしゃあしゃあ」よりも憎たらしいといった印象が感じられない言葉のため、まだ可愛げがあるような場合には「けろりとしている」という言葉を用いる方が多いでしょう。

しれっとして


よく何事もなかったかのように、素知らぬ態度を取っている人に対して「しれっとしている」と表現することがあります。

この「しれっとして」とは、「何事もないような顔で攻撃的なことを言うさま」や「何事もなかったかのように平然としているさま」という意味があります。