これは女性ホルモンに、皮脂の酸化(=嫌な匂いの原因)を抑える効果があるからでもあります。
さらに、いい匂いがする女性はフェロモンの量が多いとも言われています。
フェロモンとは簡単に言うと、異性を惹きつける“匂い”の様なものだと位置付けられるもの。
だから、いい匂いのする女性に魅力を感じる男性は多い(=いい匂いのする女性はモテる)訳ですね。
実はこのフェロモンも、女性ホルモンである“エストロゲン”が影響しているのです!
実は男性の多くが、そのエストロゲンの匂いを魅力的に感じるそうなのですが、そのエストロゲンの分泌が多い時期は、男性を引き付けるフェロモンの放出量も多くなるのだとか。
エストロゲンとは
ここで、“エストロゲン”について説明していきますね。
女性ホルモンには2種類のホルモンがあり、1つが黄体ホルモンとも呼ばれる“プロゲステロン”、そしてもう1つがここで紹介する、卵胞ホルモンとも呼ばれる“エストロゲン”になります。
エストロゲンは思春期から分泌が始まり、主に卵巣から分泌されます。
20~30代は安定して分泌され(その時期は、妊娠・出産に適している)、40代半ば~50代になると女性ホルモンの分泌量は急激に減少し始め、やがて閉経を迎えるのです。
そんなエストロゲンは、女性ならではの美しさを引き出す力がある事から、“美のホルモン”とも呼ばれているのです!
では、エストロゲンが女性の心身にどんな影響をもたらすのかをご紹介します。
〈エストロゲンの働き〉
・子宮内膜を厚くし、受精卵のベッドを作る(=妊娠出来る様に体を整える)
・コラーゲンやヒアルロン酸の合成をサポートする作用があり、美しい髪を育て、肌のハリツヤを保つ事が可能
・思春期に乳房を発達させる、乳腺の発達を促す
・女性らしい身体(丸みを帯びたライン)を作る
・自律神経を安定させる
・骨を丈夫にする
・脳の働きを活発にする
エストロゲンの分泌量が少な過ぎると、次の様な状態になってしまう可能性が!
・肌や髪のツヤがなくなる
・抜け毛が多くなる
・乳腺の発達が止まる(バストアップが期待出来ない)
・自律神経が乱れる(心身共に様々な不調を引き起こす)
・骨粗しょう症にかかりやすくなる
・認知症のリスクが上がる
一般的に「エストロゲンの分泌量を増やせば、より美しくなれる」といわれているのは、エストロゲンに美を保つ為の働きがあるからなんですね。
女性ホルモンを高めるには
上の説明を見て、「女性ホルモン(エストロゲン)をどんどん増やして、もっと魅力的な女性になるぞ!」と思った人も多いでしょう…。
しかし、注意して貰いたいのが、「エストロゲンは多ければ多い程良いのか?」というと、「そうではない!」という事。
エストロゲンの分泌量が多過ぎると、乳癌や子宮癌のリスクが高まるとも言われていますし、女性の体内では、プロゲステロンとエストロゲンの2つの女性ホルモンが、バランスを取りながら分泌されている訳ですが、このバランスが崩れると、様々な体調不良を引き起こす危険性もあるのです!
つまり、エストロゲンだけを極端に増やしてしまえば、ホルモンバランスが崩れて、心身共に悪影響が出てしまう可能性があるという事ですね。
エストロゲンは美容はもちろん、健康とも密接に関わっているホルモンなので、エストロゲンを増やすという事は、そう単純な話でないと分かって貰えるでしょう。
エストロゲンとプロゲステロンは、約28日のサイクルで分泌量がそれぞれ増減するのですが、エストロゲンについては排卵期に最も多く分泌され、月経期に向けてその分泌量が徐々に少なくなります。
その分泌量は年齢と共に大きく変化し、そのピークは20代後半から30代前半、30代後半になるとその分泌量は徐々に低下をはじめ、その後は減少を続けるのみなのです。
さらに閉経が近くなると分泌量が減っていき、50代後半にもなると、卵巣では僅かな女性ホルモンしか分泌しません。
(卵巣の代わりに脂肪組織や筋肉ないで分泌される様になる)
減少時期(30代後半)に入ると、何らかのタイミングで女性ホルモンが増える事もなく、女性ホルモンは年齢と共に減少を続ける事になります。