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そこはかとないとはどういう意味?使...(続き2)

「そこはかとない」の意味としては、後者が用いられています。

世の中の物事や出来事で重要とされるものには、常に明確な理由や原因、経緯などがあります。

因果関係や時系列などがはっきりしており、「○○だから○○になった」と、誰にでも分かりやすい理由が存在しています。

それは言い換えるなら、明確な理由や原因などがはっきりしていない物事は、たいしたことがないということになるでしょう。

はっきりとした理由も必要ないほどに何でもないことやとりとめのないことですので、世の中や自分の中で重要視されることもありません。

「そこはかとない」は個人の主観的な感覚を表わす言葉ですので、個人の感覚は、他人にとっては何でもないことでもあるのでしょう。

そのため、とりとめもないという意味でも用いられています。

際限がない

「際限」とは、物事の終わりや限界、きりなどを意味する言葉です。

そのため「際限がない」となると、終わりや限界がないという意味になります。

「そこはかとなく」という言葉は、物事や出来事、人物や現象などがはっきりしておらず、曖昧な状態を意味しますので、どんな物事や現象などにも際限がないともいえるでしょう。

一方で、際限があるものの場合、その内容もはっきりとしているため、具体的で分かりやすいものが多いです。

「そこはかとなく」は、何となくの感覚だからこそ何でもありで、どんなものにも例えることが出来ますし、表すことも出来ます。

まさに際限がない状態と言えます。

無限である


「そこはかとない」には、「無限である」という意味もあります。

無限とは限界がないことを示しますので、「際限がない」と同様の意味を持ちます。

「際限がない」の場合には、「際限」に否定の「ない」の言葉を足していますが、「無限」の場合には、その一言だけで限界やきりがないということを表わしています。

「そこはかとない」という言葉ははっきりとは言い表せない主観的な感覚を示していますので、そうした感覚には限界というものがありません。

実際に「そこはかとない」感覚を味わったことがある人であれば分かると思いますが、「なんとなく」という曖昧な感覚には、明確な線引きや価値観、感情などが存在しません。

嬉しいとも悲しいともつかず、良いとも悪いともはっきりしないけれども、「なんとなくこんな感じがする」という曖昧な感覚ですので、それには限界というものは存在しないのでしょう。

「そこはかとない」の類語や関連語

「そこはかとない」は、小説や雑誌などの中で、文章として見かけることがあります。

しかし実際に口に出す言葉としては、日常的に使われることはあまりないでしょう。

そのため、もしも自分が言葉の使い方を知っているからと、周りの人たちの前で「そこはかとなく〇〇だね~」などと言ったところで、その言葉の意味を知らない人が聞いたら、何を言っているのか理解出来ないことがあるかもしれません。

また、「あまり使われない言葉をわざわざ使って、知識が豊富なことをアピールしたいのか」と捻くれた見方をしてしまう人も、中にはいるかもしれません。

そうした誤解を防ぎたい場合には、例え「そこはかとない」という言葉を知っていても、あえて同じ意味の別の言葉で表現する必要があるでしょう。

では、「そこはかとない」に近い意味を持つ言葉や、関連する言葉にはどのようなものがあるのでしょうか?以下にご紹介していきます。

はっきりとはしないがある性質が感じられるさま

「そこはかとない」は、なんとなくの感覚を表わす言葉です。

はっきりと何とは言えないけれども、そこにある感覚を感じている時や、明確な表現が思いつかない場合に使うことが多いです。

例えば少し霊感がある人が、「姿は見えないけどそこに気配を感じる」と言うように、はっきりとした姿は見えないけれども、なんとなく気配や性質を感じられる場合に「そこはかとなく感じる」と表現することがあります。

そしてそのような、はっきりとはしないがある性質が感じられるさまを「そこはかとなく」以外の言葉で表現する際には、以下のような言葉を使う場合があります。

うっすらとした

「うっすら」は、「微かなさま」や「薄いさま」を意味します。

漢字で書くと「薄ら」で、形容詞の「薄い」の語幹「うす」に接尾語の「ら」を足したものが「うっすら」です。

例えば「靄の中で姿がうっすらと見える」や「うっすら霧がかかっている」など、微かに何かがあるさまを表現する際に使うことが多いです。

また、外見的なものだけでなく、例えば「取引先の会社からうっすら不満そうな気配を感じる」や「ポーカーフェイスの友人から、うっすら嬉しそうな様子が感じられた。」など、人の感情に対して「うっすら」という言葉を使うこともあります。

「うっすら〇〇な気配がする」という表現も、「そこはかとなく」と同じような意味になりますので、「そこはかとなく」を使わない場合にはこちらの言い方をすることが多いです。

どことなく

「どことなく」は、漢字で書くと「何処と無く」です。