「将来を見据える」、「先を見据える」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
今回は「見据える」とはどんな意味があるのか、使い方や例文、類語や対義語、英語表現などを解説していきます。
見据えるの意味とは?
見据えるには「①じっと見つめる。」、「②本質・真相などを見定める。」という2つの意味があります。
その対象とするものは人であることもあれば、空気や時間・相手の気持ちなどの見えないものまでも対象となります。
じっと見つめる
一つ目の「じっと見つめる」という意味は漢字からも読み取ることができます。
「据」という漢字には、「居る」という漢字が含まれています。
「居る」という漢字には、「その場所に居続けること」という意味があり、何かを継続していることを示しています。
そこに「見る」という言葉を加えることによって、何か対象のものをじっと見つめているという意味になるのです。
例えば「あなたを見据えてきた」というと、「あなたをじっと見つめてきた」という意味になりますね。
実際にそのものを目で見ているという時に使うことができます。
本質・真相などを見定める
「見据える」という言葉には、対象とする物事や人に対して本質や真相を見定めるという意味があります。
「将来を見据える」という言葉なら、将来のことをしっかりと考え、人生設計をする」という意味になるでしょう。
見据えるの使い方・例文
ここではすぐに使うことのできる例文を用いて「見据える」という言葉の使い方を簡単に解説していきます。
口調とは違い、視線は目の奥を見据えていた
この例文は「話している雰囲気とはちがっていて、その人の視線は相手の目の奥の本性を見抜こうとしていた」という意味になります。
この文章の対象とされている人物は、おそらく相手のことを信じているような話し方をしているはず。
それなのに目や視線というのは、「相手のことを信頼しておらず、相手の本当の気持ちを見抜こうとじっと瞳をみつめている」ということですね。
このように「相手の本当の気持ちを探るため」に「見据える」という言葉が使われることがあります。
思いを込めて、彼女の顔を見据えた
この例文は「彼女への思いをこめて、伝わるように彼女の顔をじっと見つめていた」という意味になります。
この文章の話し手は、その相手の女性に少なからずの恋心などを抱いているのでしょう。
その彼女への愛の気持ち、好きだという気持ちをあえて言葉で伝えずに“目線”で伝えようとしているということですね。
このように「見据える」という言葉では、相手に自分の本当の気持ちを伝えたい、悟ってほしいときにじっと見つめるというときに使う言葉でもあります。
「目で何かを訴えている」なんていうものですが、まさにそのようなニュアンスをもった言葉でもあるということですね。
将来を見据えた計画を立てよう
この例文は「将来のこともしっかり考えて計画をたてよう」という意味合いになります。
「見据える」という言葉は、人を対象にするだけではなく目に見えない時間のようなものを対象とすることもあれば、未来のような不確かなものを対象とすることもあります。
この文章では、将来という見えないもののことまでもしっかり考えていこう、そのことについてしっかり見つめましょうという意味をもっています。
「見据える」という言葉は、人に対して使うだけではなく、見えないものまでも対象とすることができるということを忘れないようにしましょう。
見据えるの類語
見据えるの類語には「認識」、「観取」があります。
確かめて理解する、良い目を持つ
「見据える」というのは、じっと対象とするものを観察して、それがどんなものなのかを判断するというものでした。
そのため、「確かめて理解する」という意味や、さらにそのような確かめる能力を持ったり、よいものを見分ける力を持つこととして「よい目を持つ」という意味までも含んでいます。