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不躾とはどういう意味?使い方や用例...(続き4)

例えば上司が部下に「お前の言い方は不躾だからもう少し柔らかい言い方をしろ。」と怒られたなら、それは悪口ではなく上司からの指導でしょう。

一方で、本人のいないところで「あの人って不躾な言い方するよね~」とこそこそ言っている場合には、お説教でも指摘でも何でもなく、悪口で言っているのでしょう。

明らかにお説教か悪口かの意図が理解できる場合には、自分の理解したままに受け取れば良いでしょう。

しかし、場合によっては「これは悪口なのかそれともこちらのことを思って言っているのか」分からないこともあります。

その場合にはいちいち相手に意図を確認することなどできないため、自分が何となくの印象で受けた意味で理解するしかありません。

また、自分は相手のためを思って言ったつもりが、相手には悪口だと受け取られてしまうこともありますので、言い方や表情なども重要でしょう。

️「不躾」の例文

「不躾」を使った例文にはどのようなものがあるのでしょうか?例文をいくつか知っておくことで、いざという時の使い方の参考になるでしょう。

例文の通りに使う必要はありませんが、シチュエーションによってはこのような言い方をすることがあるということを理解しておくと、便利に使いまわしができるでしょう。

例文1「不躾ながら、これから御社へ訪問させていただいてもよろしいでしょうか?」

例えば電話で取引先の会社とやり取りをしている時に、話の流れで相手の会社へ行きたいと思い、お願いをする際にこのような言い回しをすることがあります。

元々取引先の会社へ行くことが決まっていたのであれば、「不躾」と言う表現をする必要はありません。

この場合には、前もって約束をしていたわけではなく、突然これから相手の会社へ伺いたいという提案をしているため、「何の事前約束もなくこのような無礼な提案をしてしまって申し訳ありません。」という気持ちを込めて「不躾ながら、」と使っています。

この一言があるかないかで、相手の受け取り方は大きく変わってきます。

もしも「不躾ながら」の言葉がなく、突然そちらの会社へ行きたいと頼まれたなら、「なんて失礼な相手なんだ」と憤慨してしまうかもしれません。

しかしその一言を伝えることで、「突然会社に来たいだなんて何か大事な話があるのかな。」と相手は冷静に言葉を受け取ることができるでしょう。

例文2「その不躾な態度をどうにかしないとこの先苦労するよ。」

例えば友人と過ごしている時に、友人の不躾な態度を見かねてこのように注意をすることがあるでしょう。

その友人が食事の際に食べながらスマホを弄っていたり、人が真剣な話をしている時にだらしない格好で明後日の方向へ顔を向けていたりと、あまりに失礼な態度を取っていたのであれば、一人の友人として相手に忠告をすることがあります。

その相手は、自分を友人だからと油断して、そのようにだらしのない態度を取っているのかもしれません。

しかし、自分に対してそんな態度を取るということは、同じく仲の良い友人に対しても同じような態度を取っているのかもしれません。

「親しきなかにも礼儀あり」で、いくら友人だからといってあまり不躾な態度を取っていると、その内周りの友人たちは離れていってしまうかもしれません。

そうしたら友人が気の毒だと思い、友人のためを思って忠告しようという気持ちから例文のように言うことがあるでしょう。

例文3「あの人は自分が下に見ている相手には不躾な態度を取る。」

自分が見下している相手に対しては、不躾な態度を取る人っていますよね。

そんな人を非難する際には例文のように使うことがあります。

心根の優しい人であれば、自分よりも弱い立場の人間や劣っている人間に対して、見下す気持ちよりも守ろうとしたり、心配したりする気持ちがわいてきます。

そして弱者を守ろうとして行動することも珍しくはないでしょう。

一方で自分よりも弱い立場の人間を見下す人は、上にはいい顔をして下には偉そうな態度をとる人が多いです。

同じ人間として見ればそこには何も優劣もないのに、見た目や仕事の能力、生活環境などで他人と自分を比較して、自分よりも下だと思う相手に対しては横柄な態度を取ります。

そんなふうに相手によって態度を変える人は不躾な人が多いため、例文のような悪口を言われることがあるでしょう。

️「不躾」の言い換え

「不躾」を他の言葉に言い換えた時に、どのような言葉があるのでしょうか?

その場のシチュエーションによっては他の言葉に言い換えた方が、都合が良かったり、聞こえが良かったりすることもあります。

場面ごとで言葉を使い分けることができるように、以下に「不躾」の言い換えの言葉をご紹介していきます。

無作法

「無作法」とは、「礼儀作法に外れていること」です。

人の家の敷地内に勝手に足を踏み入れたり、人の食べているものに「一口ちょうだい」と許可なく手を出したりと、礼儀や作法がまったくなっていない人に対して使う言葉です。

そもそも作法自体が人に対して使う言葉ですので、無作法も作法がなっていない人に対して用います。

礼儀知らずな人や常識のない人、明らかに作法がおかしな人などに対して「無作法だ」と言うことがあるでしょう。