近年話題のドールメイクですが、知ってはいるものの挑戦したことはないという人が大半ではないでしょうか。
完成系の写真を見ると、とっても難しそうに見えますし、美人じゃないと難しいんじゃないの?と思う人も多いかもしれません。
たしかに、大人顔の人では実践しづらいメイクではあるのですが、コツを抑えれば大半の人は似合うメイクができます。
そんなわけで、こちらの記事ではドールメイクを可愛く決めるコツについてご紹介します。
「ドールメイク」が写真映えすると話題に
TwitterやInstagramなどのSNSでドールメイクの投稿が目立つようになってきました。
現実世界では少し浮くものの、写真映えは抜群で、人間離れした美しいメイクが特徴です。
また、動きや表情も合わせるとなお人間感が薄れるので、もはやアートの域に入っているものも多く見られます。
もともとメイクの上手な人が取り組んでも失敗しやすいドールメイクは、数々のテクニックをおさえないことには成功をつかめません。
写真映えする素敵なドールメイクについて見て行きましょう。
ドールメイクとは
ドールメイクはその名前の通り、ドール(人形)に見えるようなメイクのことです。
リカちゃんやバービーのようなドールを指すこともありますが、その多くはカスタムドール、球体間接人形のテイストを指しており、耽美な印象を与えるメイクが中心です。
顔だけでいうと、陶器肌、白人のような彫の深さ、グラデーションをほどこした耽美でデカ目のアイメイク、ふっくらして内側から赤味が滲むような唇、ふんわりしたチークが特徴です。
人間の美しさを極めたために人間離れしているという仕上がりを目指します。
顔だけでなくボディメイクを施すこともあります。
コスプレ的になりますが、球体関節人形タイツやアームカバーをつけたり、シャドウでそのように見せたりします。
球体間接人形って?
国内だと株式会社ボークスのスーパードルフィーに代表されるような人形で、人間と同じようなポーズがとれるように、関節部分が球体になっているものを指します。
定義としてはそれだけですが、19世紀のヨーロッパの富裕層で流行したビスクドールの流れを継いでいるものが多く、磁器製のつややかでなめらかな肌をもつリアルな人形が主流です。
現代では磁器の質感を出しつつ耐久性を高めた樹脂製のものも多くあります。
ボディメイクする場合、肘、手首、膝、足首を全方位から見ても丸い関節がついているような影をつけることで人形らしさを出します。
本格的にやるなら指の関節も丸くします。
利き手ではない方の腕や指のメイクは大変です。
面倒臭ければ専用のタイツやアームカバーも販売されているのでチェックしてみましょう。
ドールメイクの注目ポイントとは
元も子もない言い方をしますが、ドールメイクはコーカソイド系の顔立ちでないと似合いません。
面長など、大人っぽい顔立ちや男顔の人がドールメイクをすると、ドールというより宝塚感が出ます。
コーカソイド系というのは、鼻の頂点と顎の頂点を結んだラインの中に唇が納まる形であり、そのラインの角度が女性の場合110°程度、小鼻が小さく、おでこが丸く、目よりも眉毛の方が突出した彫深、目鼻立ちの凹凸がわかりやすい顔立ちのことです。
とはいえ、横顔以外はある程度メイクで詐欺れます。
大人顔、男が尾の場合はちょっと諦めた方が良いですが、それ以外の顔型であれば似合う可能性があります。
つるりとした荒れのない肌
ビスクドールの風合いを出すためには陶器肌メイクが欠かせません。
バービーやリカちゃん人形を目指す場合でもそうですが、ドールには毛穴やシミ、赤味が無いので、それらを一切感じさせない白くなめらかな肌がベースとなります。
メイクの詳しいやり方は後述するとして、その前に日々のスキンケアがかなり重要であると申し上げておきます。
荒れた肌でドールメイクは不可能だからです。
毛穴の開き、濃いシミ、ニキビ、ニキビ痕、角栓によるザラつきは排除してから挑みましょう。
毛穴の開きを改善するには、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の入った美容液、シミにはハイドロキノン誘導体やプラセンタが効果的です。
ニキビについてはアクネ菌にアプローチする成分や、アクネ菌の餌になる皮脂をオフする洗浄力が大切ですが、年齢によっては肌の乾燥が進行しているために、さらなる水分の蒸発を防ごうとして皮脂が過剰分泌されている恐れもあるので、自分の肌状態はよくチェックしてからスキンケアを行いましょう。
ニキビ痕は肌のターンオーバーによる修復を待つしかありませんが、紫外線にあたらないなど新たな肌ダメージを回避して、ターンオーバーの周期を整える努力をしなくてはなりません。
ザラつきについては、角栓をクレンジングオイルで溶かしたり、古い角質をオフするAHA配合のスクラブなどでオフできます。
ぱっちりとした目
基本的には二重で、通常の目の大きさよりも大きく、丸く形成するのがポイントです。
錯覚効果を使うことが多く、目頭切開メイク、目元拡張メイク、彫深整形メイクなどを駆使して人間離れした大きさと丸みを作り出します。
肌だけ整えて目を大きくしないと市松人形みたいになるので要注意。
ある意味ドールメイクですが、それは目指すところではないはずなのでテイストを守るためにもアイメイクは入念に行う必要があります。
詳しくは後ほど解説します。
長いまつげ
デカ目を仕上げるなら長いまつげも必須です。
アイラインやアイシャドウだけでデカ目にすると絵画チックになってしまうので立体感、存在感を上げるにはまつげも重要なポイントとなります。
ただ、まつげのバランスはドールメイクの中でも難しい部類で、ボリューム感と長さは出しても生き生きさせてはいけないのです。
生き生き感はカールの程度で変化します。
根本からガッツリカールで上げてしまうと人形っぽさが失せるので、目を伏せても長く綺麗に見える並行よりもちょっとだけカールしているというバランスをキープします。
マスカラがダマになっているのは完全NGです。
つややかな唇
唇の縦ジワ、色ムラはドールメイクでは絶対ダメ。
しかし、スキンケアは重視する人が多いのですが、唇は大してケアしていない人がほとんどです。
唇のターンオーバーの周期は皮膚よりも早いのでそれほど気にならないとはいえ、ドールメイクにするなら唇のケアも怠ってはいけません。
唇専用美容液などもあるので検討しましょう。
縦ジワや色ムラが改善されたらメイクです。
ドールの唇はぷっくりつややか、内側からにじみ出るような自然な赤味の着色が多いのでそれに近づけます。
これが大事!ドールメイクのコツ15選
ドールメイクが目指すところは「人間離れした美しさ」です。
あまりに整った、美しすぎるものに人間は恐怖の感情を多少覚えるそうですが、そのレベルを目指しましょう。
メイク術についてご紹介していくわけですが、前提として肌が綺麗な状態であることはマストです。
また、体調不良で落ち窪んだ目元やコケた頬、深いシワがあるとなかなか綺麗な仕上がりにはならないので改善してから挑むことをおすすめします。
1.陶器肌のため下地はしっかりと
ビスクドールが陶器人形だったことからも、陶器肌にすることはドールメイクの基本です。
陶器は凹凸がなくツルッとした白い表面であることから、まずは下地でその状態に持っていきましょう。
下地にもいくつかの種類があります。
毛穴を埋めるもの、カラーをコントロールするもの、仕上がりのテイストをツヤかマットに変えるもの、ファンデーションを密着させるもの、日焼け防止、コンシーラーも下地段階です。
これらを全て駆使します。
カラーコントロールからスタート
まずはカラーコントロールからしていきましょう。
下地の色でそれぞれカバーできるものが異なっているので解説します。
まずピンクは血色アップです。
肌全体のトーンが暗いならピンクを薄く頬に伸ばせば、その後ファンデーション、チークへ進む段階での仕上がりがガラッと変わります。
グリーンは赤を打ち消す補色なので赤ら顔やニキビの痕をカバーするのに使います。
顔全体に塗ると体調不良な感じになるのでポイント使い用です。
イエローは肌のトーンアップに使える色です、色ムラやくすみを均一に整えてくれます。
オレンジは青黒い色をカバーしてくれるので、軽いクマや眉の剃り跡をカバーするのに使いましょう。
茶系のシミもぼかしてくれますし、口の端などが茶色っぽい場合も忘れずにカバーしましょう。
ブルーは日本人の肌にはあまりおすすめできないカラーですが、色白で黄色い色ムラがあるときには打ち消せます。
パープルは透明感を引き出すカラーなので、下地の全体仕上げとして使います。
陶器肌にはかかせません。
とくに光が集まりやすい鼻筋や、頬のチークが乗らない部分に使用しましょう。
毛穴を埋めていく
カラーコントロールはピンポイント使用だけでOKなほど肌色が均一な人は、透明に近い化粧下地で毛穴を埋めていきます。
ドールメイクに毛穴があってはいけないので丁寧に全てを埋めることが重要です。
毛穴は下に向かって開いているため、化粧下地を塗る際は手の動きを下から上にだけ動かします。
上下や左右に動かすとヨレてしまうため、必ず一定方向だけに動かすようにしてください。
化粧下地を選ぶ際は、毛穴が開いているなら毛穴密着を優先、それほどでもなければファンデーションの密着度を高めるものを選びます。
仕上がりは、マットになるものがベースですが、鼻と頬についてはツヤ感を残したいのでツヤを出せる下地と両方使います。
コンシーラーで不都合を全部隠す
上記までの下地でカバーできなかった眉毛の剃り跡やニキビ痕の色にコンシーラーを重ねてカバーします。
濃くつけた部分から指の腹で叩くように周囲へなじませ、どの角度から見ても自然になるように仕上げましょう。
ただし、ドールメイクで使うファンデーションはリキッドがおすすめなので、コンシーラーはリキッドファンデの後に使うことをおすすめします(パウダーならコンシーラーが先)。
2.ファンデーションは均一に
ツヤ肌よりもマット肌が基本です。
パウダーより伸びの良いリキッドファンデーションでなめらかに整えたらプレストパウダーでマットに仕上げると上手くいきます。
下地の段階で肌をだいぶ均一な状態にしているので、リキッドファンデーションは厚塗り不要です。
ただし、持っている化粧下地がリキッドファンデーションと相性の悪いオイルっぽいテクスチャーのものだとヨレる恐れがあります。
購入前に下地とリキッドファンデーションの相性はよく調べておきましょう。
プレストパウダーはパウダーファンデーションに似て粉を押し固めたものですが、ファンデよりもっと薄付きでマットに仕上げてくれるパウダーです。
肌色に均一さはリキッドファンデがやってくれるので、あくまで仕上げ用としてルーセント(半透明)のプレストパウダーを選びましょう。
ここで1点注意したいことは、写真映え用のドールメイクならプレストパウダーがおすすめするものの、もうちょっと日常でも違和感がない仕上がりにしたいならルースパウダー(粉がポロポロのままの方)の方が向いているということです。
マットよりはふんわりな仕上がりになるので日常使いでも人間離れしすぎません。
3.アイメイクはブラウンで統一
アイメイクはぼかしのテクニックを駆使していきます。
ドールメイクに慣れている人は何色を使ってもいいのですが、初心者は日本人の目の色、肌色と相性がよく目元の雰囲気をぼかしやすいブラウンを選ぶと上手にできます。
ブラウンのアイライナーで垂れ目に
ドールは優しい雰囲気を持つ目元が多いので垂れ目にします。
目尻からほんの少しだけオーバーするラインを引きます。
黒だと強すぎるのでブラウンのアイライナーにしましょう。
目が小さく、両目の幅が開いている場合には切開ラインを入れます。
切開ラインというのは、目頭からオーバーさせて入れるアイラインのことで、1mmいかない程度のオーバーでも目の距離が近づき、大きく見える効果をもたらします。
アイメイクはアイシャドウ重視なのでアイラインは細めでOKです。
アイシャドウはグラデーションを丁寧に
ドールメイクではラメの強いアイシャドウはNGです。
キラキラ感よりは全体的にふんわりぼかしたメイクにしたいので、極力ラメの入っていないものを選びましょう。
ドールメイクは目尻拡張が基本になるため、目頭や中央よりも目尻側が幅広になるように色を重ねていきます。
まず薄めのブラウンでアイホール全体を彫の深い印象に仕上げたら、まぶたの半分のラインから目尻をオーバーしたアイラインのところまで1段階濃いブラウンを重ねます。
そして、一番濃いブラウンをまつ毛のキワからアイラインの少し上をなぞるくらいのラインまで重ねます。
さらにドーリーにする場合は、目尻の上側、目頭に少しと、目尻の下まぶた側の粘膜のキワにオレンジやピンクをぼかし入れて、涙ぐんだときのような血色の色味を追加します。
これは、ドールにほどこされるメイクでもよくつかわれる技法です。
4.まつ毛をしっかりカールさせて
“ぱっちりおめめ”というよりはボリュームがあって、横から見たときにほんのり上向きにカールしている状態が綺麗です。
根本から垂直に上に向かったまつ毛ではなく、自然なカールになるようにしっかり癖付します。
アンニュイな雰囲気のドーリーメイクを目指すなら、あえて下向きまつ毛でも構いませんが、全体的にクールさと妖艶さを出すカラーコントロールをしなければならないため上級者向きです。
まつ毛をハッキリ上げすぎるとバービータイプのドールになる
根本からまつ毛を鋭角にグイッと上げるのはバービーのドールメイクをする際のテクニックです。
この場合はベースメイクも白より小麦色、眉も鋭角で、目の印象もキリッとしたネコ目になるため、今回ご紹介しているドールメイクのタイプとは異なっています。
5.場合によってはつけまつげも
自まつ毛のボリュームが足りなければつけまつ毛をします。
ギャルメイク用のつけまつ毛ではボリュームと束感が強すぎるので、1本1本が自然な生え方をしていて、全体的にふんわり見えるまつ毛を選びましょう。
ブラックよりはダークブラウンの方がなじみが良いです。
あるいは、1本ずつ、3本ずつの植え込みタイプやまつ毛エクステでも自然な仕上がりが目指せます。
6.涙袋は白ではなくブラウンやピンクで
涙袋は目を大きく見せるためには必要な部分なので、もともと持っているいないにかかわらずメイクします。
涙袋というのは下まぶたのぷっくりした部分のことです。
これがあると目の範囲がそこまであると見えるため、全体的に丸く大きな目に見えるというメリットがあります。
通常メイクでは涙袋形成に白やクリームのハイライトを入れますが、ドールメイクではむしろ影をつくることで涙袋を形成します。
もともと涙袋がある人はさらにそれを強調するために、目の半分から目尻くらいの長さにある涙袋の下に薄くブラウンを入れて影を作ってみましょう。
強調されたことがよくわかると思います。
涙袋がない人は、とりあえず明るめピンクで涙袋のラインを決め、同様にブラウンを下に入れて涙袋を強調しましょう。
目尻とつながるキワのところだけピンクとブラウンを濃いめに入れるとグラデーションの綺麗な目元が完成します。
7.眉は並行眉でふんわりと
球体関節人形の眉は概ね並行眉なので、メイクも並行眉に仕上げます。
アーチや鋭角、太すぎる眉だと活動的な印象を与えてしまうため、ドールメイクとは合致しません。
自眉がしっかりしている場合は、とりあえず写真映えすればいいので長すぎる分はカットし、コンシーラーでいらない分を塗りつぶします。
そうすれば、画像上は耐えきれるので問題ありません(現実だとさすがに不自然さが出ます)。
並行眉は文字通り、ラインに角度をつけずに並行に描けばいいだけですが、全体を均一に濃く塗りつぶすとイモトさんみたいになるので、グラデーションは必要です。
眉頭が濃いめ、眉尻が薄めのカラーになるようにしましょう。
アイブロウパウダーは大体3色セットで売っているため、眉頭よりやや手前に一番濃い色、眉山にむかって濃い色と中間色を混ぜた色、眉尻は中間色にして、パウダーがついたままのブラシで眉頭に、ちょっと手前にある濃い色を持ってくるようなイメージで動かしたら自然な仕上がりです。
眉がまばらな人はペンシルを使おう
眉がまばらに生えている人はパウダーだけだと濃い所と薄い所もまばらになることがあるため、毛の無い地肌そのもののところだけブラウンのペンシルで毛を描いておきます。
その上からアイブロウを重ねれば自然な眉をつくれます。
目と眉までの間が開きすぎている人は眉毛前剃りも可
目と眉までの間は近い方が彫が深く目が大きく見えるため、できれば近づけたいです。
しかし、自眉が上の位置にある場合はシャドウやアイブロウで近づけても限界があるため、全剃りしてコンシーラーで塗りつぶし、新たにメイクだけで眉毛を作るのは可です。
テクニックを要するので初心者向けではありませんが、自信がある人はやってみましょう。
一番楽なのは厚い前髪で眉毛を完璧に隠してしまうことです。
8.頬にそっとチークをのせる
チークは本当にそっとで良いです。
塗ってるなーというのがわからない程度に、ほんのり上気したようなニュアンスにします。
アイシャドウの色と同じがいいので、アイシャドウにピンクを入れたならチークもピンク、オレンジならオレンジにしましょう。
頬骨の高い位置より少し下から顔のサイドにかけて薄くつけ、頬全体がふっくらしているように見せたらチークは完了です。
そっとつけるのは難しいですが、大きめのブラシを使うと簡単にできます。
ブラシに軽くチークをつけたら手の甲などでいらない粉を落とし、頬の上でぐりぐり動かさず、おしろいのようにポンポンとつけるくらいで大丈夫です。
9.コンシーラーなどで唇の輪郭を消す
通常の口の輪郭が軽くアヒル口でぷっくりしているなら、その時点でドールっぽいのでそのままでOKですが、上唇下唇ともに分厚い人は輪郭を理想の形状に近づけるように塗り潰します。
形を変えなくて良い人も、唇の色が肌とハッキリ分かれている場合は輪郭をコンシーラーでぼかしましょう。
コンシーラーを塗っただけだと乾燥が始まってしまうので、リップクリームを塗っておくのがコツです。
10.リップはぷっくりとつややかに
ぷっくり感はグラデーションで作っていきます。
輪郭をぼやかせたのもこのためです。
唇の中央から赤味が広がっていくような、血色感のあるぷっくり唇にしていきましょう。
まず、濃いめの赤を下唇の中央にピンポイントで置いたら指で周辺にトントンとなじませます。
濃い赤の部分はティントでも構いません。
その周囲にピンクまたはオレンジのリップを置き、赤とグラデーションになるようになじませます。
こうすると、唇の中央から外側に向かって、赤、ピンクorオレンジ、肌色というグラデーションになるため、立体感が出せるのです。
艶っぽい唇の色なので、ドールメイク以外でも活用できるテクニックといえます。
11.リップグロスも大事
唇のツヤの仕上げはグロスで行います。
グラデーションを綺麗に保ちたいので透明のグロスを使うのがおすすめです。
中央部分をたっぷりめに、輪郭をぼかした部分は極めて薄くなるように重ねましょう。
12.全体のバランスを見ながら調整
ここまでで基本のドールメイクは完成です。
後は写真をとったりして客観的に見直し、全体のバランスを調整します。
光源の位置によっては、あえて片側の目だけ濃いめのメイクにした方が良い場合もありますし、まつ毛のボリュームも変えた方がむしろ均等に見えたりするので模索してみましょう。
13.ヘアカラーに合わせたカラー選びを
髪の色と眉の色は合わせた方が良いです。
また、髪がピンク系ブラウンならピンク色のメイク、オレンジ系ならオレンジ系に統一しましょう。
黒髪の場合はピンクにするのが無難です。
その他、シルバーやブルー系の場合はややクールなドールメイクが合うので退廃色となるくすみオレンジとブラウン、グレー系のメイクが映えます。
しかし、これらの色をメイクで用いるのはドールメイク初心者では難しいので、髪を染め直すのは嫌だったらウィッグを使うことをおすすめします。
14.アイラインは工夫して
上記までの基本的なドールメイクになれたら、猫目の跳ね上げラインや、ブラックを使ったより目力の強いメイクに挑戦するのもOKです。
目の形(一重、二重、奥二重など)によって、アイラインの幅も調整した方が良い場合は色々と試してみることをおすすめします。
15.カラーコンタクトを使ってさらにドールっぽく
さらにドールにするならカラーコンタクトです。
髪色との相性もありますが、日本人なら黄色系の目の色はわりと会うので、薄めのブラウン、ベージュ、グリーンあたりがマッチします。
髪色がシルバーなら目もシルバー、金髪ならブルーでも良いですが、ベースメイクで肌を極めて白く仕上げておく必要があります。
できれば黒目がちな方がいいので、実際の黒目の大きさよりも瞳が大きいカラーコンタクトを選びましょう。
ただ色がついているものより虹彩の細工が綺麗なカラーコンタクトの方が仕上がりが綺麗です。
もはや整形!裏ワザ集
生活上のメイクとしては注目されるとバレやすいのですが、写真でなら盛れる整形級メイクテクニックがあるのでご紹介します。
いずれもドールメイクのクオリティをアップさせてくれるので、メイクが得意な人は挑戦してみましょう。
白目拡張の裏ワザ
下まぶたの位置(目の粘膜のライン)を変えるという整形級テクニックです。
実際の目のラインより下を白く塗りつぶし、拡張したいところにつけまつげをオンします。
目の真ん中あたりまでのつけまつげにするのがコツです。
そうすると、塗りつぶされたところはパッと見で白目に見えるので目が大きい錯覚を作り上げることができるのです。
下をつけまつげにすると二重の折りこみが無い分貼ったことがわかりやすいため、アイラインをつけまつげのラインよりもすこし伸ばして先細りのラインにし、アイシャドウをほんのり重ねてラインをごまかしましょう。
ダブルラインで二重形成
アイプチなどで二重にするだけだとハッキリしたラインにならないことがあるので、二重のところにアイライナーや専用のダブルラインフェイカーで二重のラインを描きます。
もはやお絵かきの領域です。
現実で見ると結構わかってしまいますが、写真や動画になるとアップにしない限りまずわかりません。
細めに入れて、自然な二重の折りこみに見えるようにしましょう。
アイシャドウである程度ラインの輪郭はぼかせます。
涙袋形成テープを使う
絆創膏でもできますが、涙袋を作るためのアイプチみたいなテープが発売されています。
下まぶたに持ち上げるように貼ると、そこに集まった皮膚がぷっくりして見えてまるでもともと涙袋があるように見えるテープです。
リキッドファンデーションを重ねてプレストパウダーでおさえればテープのテカりも消えうせて写真では全くわかりません。
この後にご紹介した涙袋メイクをすれば効果は抜群です。
片側だけノーズシャドウ
完全に写真を撮る場合でしか使えないテクニックですが、顔を傾けて写真を撮る場合、レンズ側の小鼻はライトで白飛びさせ、もう片方の小鼻をシャドウで小さく見せるという方法です。
実際の鼻の形よりも細く小さく見えるので整形ばりの変化が出せます。
さらに写真の中で一番高い位置にくる鼻筋だけにハイライトを細く入れるとなおさら鼻高効果があります。
つるすべ陶器肌であこがれのお人形メイクを
今回ご紹介したドールメイクは、全てを網羅すれば写真映えするドールメイクですが、随所に日常のメイクでも使えるテクニックが満載です。
とくに、スキンケアも含めて陶器肌をつくるテクニックを覚えておくと、気合いを入れたいおでかけでも役立ちます。
プレストパウダーを使っていることから化粧崩れもしにくく、下地も丁寧に塗り込んでいるので、多少崩れた程度では汚い肌にならずに済むというのもメリットです。
アイメイクやリップ、眉も、単体では他のメイクにも応用できるので、覚えておいて損はありません。
基本的にはカラーコンタクトや眉位置変更、整形級テクニックまで駆使せず、顔の色が首の色と違い過ぎなければ日常でもさほど違和感がありませんから、日常メイクでも取り入れられるところから始めて、慣れていきましょう。