一旦帰りますが、その後、ご一緒しませんか
この例文の「一旦」には、「一度」という意味が込められている上に、断続的に何かをするといった意味も含まれています。
この例文では、一度帰宅した後で、さらに一緒に行動しないかと相手に誘いをかけています。
ただ帰宅するだけでなく、その後でまだ動きが続くことを示していますので、断続的な意味で「一旦」が使われています。
会社や行事ごとの帰り際によく使われる例文でもあります。
一旦外へ出て、また帰ってきた
この例文の「一旦」も、断続的な動きを意味しています。
一度は外へ出たものの、少ししてまた帰ってきたということですので、一度何かをして、また次に別の動きをするという断続性が見られます。
また、場合によっては一時的な意味合いもありますので、どちらの意味としても使うことができるでしょう。
「一旦」と「一時」「一度」との違い
「一旦」「一時」「一度」は、日常生活の中でも多く使われている言葉です。
前後の文章から何となくその場に適した言葉を選んで使っているという人が多いでしょう。
大半は日本語の文法など意識しないままで、自分が普段使っている言葉を選択しているという人が多いです。
そしてどの言葉の意味も似ており、共通する部分もあるため、例え文法的には間違っていたとしても、いかにも間違っていないように聞こえることもあるでしょう。
しかし、日本人であればやはり正しい使い分けができるに越したことはないでしょう。
そこでこの機会に「一旦」と「一時」「一度」の違いについて理解を深めておきましょう。
「一時」「一度」とは?
「一時」も「一度」も、どちらもよく似た言葉です。
その意味を簡単に説明するのなら、「一時」はある時間を意味し、「一度」は一回という回数を意味しています。
これまでにもご紹介してきたように、「一時」はある程度の短い時間や、しばらくの間を示す言葉です。
ほんの数分程度の短い時間や、どんなに長くても数十分程度の時間を示しています。
短い時間を曖昧に表現する際に使われる言葉が「一時」です。
一方で「一度」とは、一度だけ、一回だけという回数を示しています。
そのため時間は関係なく、回数だけに重点を置いた言葉です。
「一旦」との違い
「一時」も「一度」も、どちらも「一旦」の意味に含まれています。
しかしその意味はまったく同一というわけではなく、名詞としての意味なのか、副詞としての意味なのかという違いがあります。
「一旦」を名詞の意味にした時、その意味は「一時」になり、また副詞の意味にした時には「一度」になります。
文法的な意味も理解しておくと、文章を構成する際には役に立つことがあるでしょう。
「一旦〇〇するね」と使いがちな人の特徴
ここからは番外編で、「一旦〇〇するね」という言葉を使いがちな人の特徴について挙げていきます。
「一旦」という言葉も、口癖のようになると人に与える印象はさまざまです。
しっかり者の好印象に思われることもあれば、何でも区別しなければ考えられない人という印象になってしまうこともあります。
そんな「一旦〇〇するね」と使いがちな人の特徴についてご紹介していきます。
物事に区切りをつけたがる
なんでも「一旦〇〇するね」と口癖のように言う人は、何事に対しても区切りをつけたがる性格をしていることが多いです。
忙しくするのが好きな人や、何でもてきぱきと一つずつこなすのが好きな人は、自分がやっていることに対して一つずつ区切りをつけようとします。
完璧主義者の人の中にはこのタイプの人がおり、一つずつ終わらせるたびにそれが達成感や充実感となり、「一つずつこなしている自分」に対して快感を覚えることが多いです。
「一旦〇〇するね」という言葉は、相手に伝えているように思えますが、実際には自分の頭の中にそう言い聞かせて、考えを整理していることが多いです。
そのため何かをする時にも、予め頭であれこれと考えてから行動に移すことが多いという特徴があります。