あれが当時女性の西洋文化の中心になっていた袴であり、現代にも文化の影響が残されているといえます。
袴姿で自転車に乗っている
次にご紹介する女性のハイカラな人の特徴は「袴姿で自転車に乗っている」ということが挙げられます。
現代の私たちにとってはこれは異様な光景に感じるかもしれませんが、当時の人たちにとってはこれが非常にハイカラな姿として写っていました。
なぜかと言うと、まず袴の姿というだけでもハイカラな印象を当時の人たちは見受けています。
そして、自転車という存在ですが、元々当時は自転車に女性が乗るということはなかなか想像することができませんでした。
なぜかと言うと、女性はそれまでは着物を着ていることが当たり前だったので、着物を着ていると自転車に乗ることはできなかったのです。
なぜなら、着物だと当然裾がめくれてしまうので自転車をこぐこと自体ができなかったからです。
しかしながら着物から袴に変わることによって自転車に乗ることが可能になったこと、そして当時は自転車は非常に高級なものだったといわれています。
なので、袴姿でなかなか入手することができない自転車に乗っている人はとても目新しく感じられたのでハイカラな人と表現されていました。
これらのことから袴姿で自転車に乗っている人はハイカラな人の特徴に該当していると考えることができます。
現代においてはいろんな意味で袴姿で自転車に乗っている人は珍しく感じるかもしれませんが、今と昔では文明の違いから、全く考え方が異なっていたといえます。
束ねた髪型
次にご紹介する女性のハイカラな人の特徴は「束ねた髪型」ということが挙げられます。
これはどういうことかと言いますと、今でこそ束ねた髪型は一般的な髪型ですが、昔は束ねた髪型は一般的ではなかったということです。
なぜならば、昔は髪を束ねたりせずに、髪の毛を結ったりすることが当たり前でした。
これは日本髪と呼ばれており、現代においてもその文化などを学んだりする機会などはありますが、実際に行っている人はほぼいません。
その理由としては、日本髪は美しいですが、一度結ったらそのまま一か月近くそのままにしたりすることが一般的でした。
なので、どうしても髪の毛を洗ったりすることがないので不潔な印象がもたれており、面倒な印象が多かったのです。
しかしながら西洋の文化が取り入れられたことによって、髪型にも大きく変化が伴うようになりました。
日本髪の文化は次第になくなっていき、徐々に小学生を中心に髪の毛を束ねるようにすることが流行っていたとされています。
そうすることによって髪の毛を洗ったりすることも出来ますし、髪の毛を整えたりすることも簡単にできるようになったからです。
しかし、当時は西洋の文化が浸透していなかったので、文化を新しく取り入れている人は目新しく感じられたので、ハイカラな印象に移り、ハイカラな特徴だといわれていました。
なので、束ねた髪型をしている女性はハイカラな人の特徴を持っていたといえます。
ハイカラのイメージ
ここまでは男性と女性のハイカラの人の特徴についてご紹介していきました。
今では当たり前とされているようなことも、昔は当たり前ではなかったということが理解いただけたはずです。
そして、それと同じようにハイカラという言葉に関しても今と昔とでは意味合い自体が異なっていると考えられます。
では今と昔のハイカラという言葉はどのような違いがあるのか詳しくご紹介していきたいと思います。
良いイメージじゃなかった
ハイカラという言葉のイメージは今と昔とでは全く異なっています。
なぜならばハイカラという言葉は、昔の人が用いていた際にはあまり良いイメージで用いられたりすることはありませんでした。
なぜかと言うと、西洋風の文化を取り入れた人たちは当時はまだ少数しかいませんでしたので、たくさんの人が西洋風の文化を受け入れることを珍しがっていたからです。
人間の心理として、どうしても少数派の意見を受け入れることに対して抵抗を持つ人が多く存在しています。
それは今も昔も変わらないので、昔の人たちからしてみれば西洋風の格好をしたりすることに対して理解をあまり示していなかったと言えます。
なので、一部の西洋風の格好をしている人たちに対して蔑むような意味合いでハイカラという言葉は用いられていたと言えます。
冒頭でもご紹介しましたがハイカラという言葉は、灰殻という言葉で表現されていた過去もあります。
灰殻とはたばこの灰を入れる殻を意味しているものであり、どちらかといえばよい印象の言葉としては用いられていなかったのです。
したがって、今私たちが使っているハイカラという言葉と昔の人達が使うハイカラという言葉は大きな差が生じているといえます。
現代でいうハイカラとは?
ハイカラという言葉は昔と今とでは全く意味合いが異なっていたということをご紹介しました。