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「ご贔屓」の意味とは?ビジネスでの...(続き4)

しかし、その言葉がビジネスシーンで使われることを知ってはいても、実際に使いこなすことが出来なければあまり意味はないでしょう。

見るとやるはまったく違うように、「ご贔屓」を知ってはいても実際にそれを使えなければ、適切な場面で相応しい言葉を選んで使うことが出来ませんし、「こんな言葉も使えないのか」と上司に叱られてしまうこともあるかもしれません。

実際に丁寧な言い回しが出来て初めて、それを聞く相手もこちらが社会人としての教養やマナーをきちんと備えていることを理解しますので、「ご贔屓」をいつでも使いこなせるように日頃から練習しておきましょう。

ビジネスシーンでどのように使えばいいのか、また「ご贔屓」を言い換えるならどのような言い回しをするのかなどを以下にご紹介していきます。

例文

「ご贔屓」をどのように使えばいいのか分からない時には、例文の使い方をそのまま覚えておくと、間違った使い方をするリスクを減らすことが出来ます。

例文では日頃からよく使われる内容をまとめましたので、場合によってはそのまま使うことも可能です。

例文を覚えてどんなふうに使えばいいのかを理解したら、自分でも積極的に使っていきましょう。

使う機会が多ければ、それだけ使いこなすのも早くなるでしょう。

ご贔屓いただきますようお願い申し上げます

この例文では、簡単に言うと相手に対して「今後も贔屓してください」とお願いしています。

以前からの契約関係にある会社とのやりとりの場合には、今後もこれまで同様に自分の会社と契約関係を続けて欲しいというお願いの気持ちを込めて、文末に一言添えることがよくあります。

いつも自分の会社と取引してくれる会社や顧客は、自分たちの会社にとっては逃がしたくない大切な存在です。

それらの相手に対して、図々しく感じさせない程度に今後の関係もお願いする際には、「今後とも、ご贔屓いただきますようお願い申し上げます。」と丁寧な言い回しをすることがあります。

ご贔屓にあずかり、誠にありがとうございます

いつもお店や会社を利用してくれる顧客に対するお礼の言葉として、「いつもご贔屓にあずかり、誠にありがとうございます。」と使うことがあります。

いつも自分のところを利用してくれる大切な常連に対して、「いつもうちを使ってくれてどうもありがとう」という感謝の気持ちを丁寧な文章として言い表してありますので、言われた相手も良い気分にはなっても、悪い気分にはならないでしょう。

「ご贔屓」という言葉には「常連客」のニュアンスが込められていますので、顧客も「自分は常連だと向こうは分かっている」と理解出来て満足になることが多いです。

常連客の中には自分が常連であることを店や会社に分かっていてもらいたいと考えている人も多いです。

そうした人の自尊心を満足させることで、その後も贔屓をしてもらうことに繋がるでしょう。

長らくご贔屓にしてくださいまして、ありがとうございます

老舗のお店や会社の場合、何十年と自分のところを使い続けてくれている顧客も少なからずいるでしょう。

そうした顧客に対するお礼の言葉として、「長らくご贔屓にしてくださいまして、ありがとうございます。」と使うことがあります。

ちょっとした常連客であれば、「いつもご贔屓くださりありがとうございます。」の一言だけでも済みますが、何年何十年と利用し続けてくれている顧客は店や会社にとっては貴重な存在ですので、通常の贔屓客とはまた一線を引いた言葉選びをする必要があるでしょう。

末永くご贔屓を賜りますよう、お願い申し上げます

例えば初めて自分の会社に訪れて顧客となってもらえた人に対して、今後の長い付き合いを願う形として、「末永くご贔屓を賜りますよう、お願い申し上げます。」と使うことがあります。

自ら「贔屓してください」とお願いをするのは図々しい気がするかもしれませんが、このように丁寧な言い回しをされれば、顧客はさして気にならないものです。

「この先長くお付き合い出来ますように」という気持ちを丁寧な言葉にしていますので、新規の顧客に関してはよく使える言葉でしょう。

相手が目上である時には

「贔屓」という言葉を用いて文章を作る時には、必ず気をつけなければならない点があります。

それは自分と相手との関係性です。

自分が相手と対等もしくは自分の立場が上の時には、さして気にせずに「少しは贔屓してよ」や「贔屓しているからね」などと使うことが出来ますが、立場が変われば言葉の使い方もがらりと変わります。

それを知らずに使っていると、相手が憤慨したり誤解を与えてしまったりすることになりますので、相手との立場の違いをきちんと把握した上で贔屓という言葉を使っていきましょう。

相手が自分よりも目上の立場の場合には、当然ながら敬語を使う必要がありますので、「贔屓」もそれに合わせて言葉を変化させましょう。

必ず「ご」をつける

相手が目上の場合には、必ず接頭語である「ご」をつけて、「ご贔屓」と使います。

間違えてそのまま「贔屓」と使ってしまうと、贔屓して欲しいという内容の言葉を伝えた際には「なんて図々しいやつだ」と思われてしまいかねません。

元々贔屓をお願いすることはやや無遠慮なことでもありますので、目上の人に目をかけてほしい時には丁寧な言葉遣いをする必要があります。

「今後ともご贔屓のほど、何卒お願い申し上げます。」などのきちんとした敬語で伝えれば、目上の相手も不快になることはないでしょう。

相手が目上ならば必ず「ご」を付けることを忘れないように注意しましょう。