自分を認めてほしい
自分を認めてほしいという気持ちが強い人は、自慢話にもどこか必死さや、いかにも自分を主張しようという気持ちが強く感じられます。
例えば仕事で評価されたいと必死になっている人は、ちょっと人よりも早く納期に間に合ったり、営業でいい結果をとれたりした時には、「いやー今回は納期に余裕で間に合ったよ」や「この前はまあまあ営業結果が良かったからさ」など、いつも自分から自慢話の内容を振ることが多いです。
そしてそれに対して、周りには「すごいね」「よくやったね」「流石だね」などの賛辞を求めていますので、相手が話に乗ってくればそれで満足感を覚えることでしょう。
一方で、たいして興味がなさそうな反応を返されると、途端にムッとなって不機嫌になったり、もしくは落ち込んだりすることがあります。
自分を認めてほしくて自慢話をする人は、周りが思うように自分を認めてくれなければ、自慢話をしたところで心が満たされることはないでしょう。
もっと評価してほしい
人にもっと評価してほしいという気持ちから自慢話をする人は、人に評価されるためであれば、少しくらい話を脚色することは多いです。
例えばある時に、街で急病人と遭遇し、他の人達が救急車を呼んだり病人の介抱をしたりしていたのを遠巻きに眺めていたことを、人に話す時には自分が救急車を呼んだり急病人を解放したりしたという内容に置き換えて自慢話をすることがあります。
すると周りの人達は、「迅速に行動できるなんてすごいね」「誰にもできることじゃないよ」などとその人を評価するでしょう。
内容は事実とは異なっていたとしても、結果的に自分が評価されるためであれば、多少の脚色は厭わないという気持ちを持っている人もいます。
また、人からもっと評価してほしいと望む人は、一言や二言程度の褒め言葉では満足しません。
そのためどんどん自分から自慢話を細かく話していって、いちいち周りからの評価を求めようとします。
マウントしたい
「人の上に立ちたい」という心理が強く働く人ほど、マウントするために自慢話をする傾向があります。
例えば友達同士で、新しく購入したバッグの話で盛り上がっている時に「そのバッグ、自分もこの前買ったけど、もう飽きて売っちゃったんだよね。」や「そのバッグのグレードが高いやつの方なら持っているよ。」などと、相手よりも上から目線で自慢話をすることがよくあります。
誰かが何かを言えば、それに必ずマウントをする形で自慢話をしますので、相手にも不快感を与えたり、嫌がられたりすることも多いです。
当人はマウントをとることで自分に自信を持とうとしたり、人よりも有利に立とうとしたりしますが、マウントしたいという態度があからさまに出ているため、その内周りの人に相手にされなくなってしまうこともあるでしょう。
こんな自慢話は嫌われる!
自慢話によっては、聞く相手も面白かったり、微笑ましく感じたりすることがあるでしょう。
そうした自慢話は自分も相手も楽しいため、会話をしていて嫌な雰囲気になることはまずありません。
また、友達や会社の人とも友好的な関係を保つことができますので、上手に自慢話をする分には、誰にも迷惑をかけることはないでしょう。
しかしその一方で、人から嫌われてしまう自慢話もあります。
それは私たちが想像する、典型的な自慢話の類でしょう。
どんな内容だと人から嫌われてしまうのか、具体的な自慢話の例を以下に挙げていきます。
過去の武勇伝
過去の武勇伝を偉そうに語る人って時々いますよね。
酒に酔ってベラベラと武勇伝を話したり、素面でも自分に酔って武勇伝を語ったりする人は多いです。
相手が聞き上手な人なら、一見素直に自慢話に感心しているように思えるでしょう。
しかしその本心は、決して快いというわけではないはずです。
過去の武勇伝とは、話をする本人にしか当時のことは分かりません。
つまり、赤の他人の過去の話を自慢げに話されたところで、聞く人はそれに関心も抱けないどころか、「どうでもいい」と感じてしまうことでしょう。
また、過去の武勇伝ほど脚色されやすいため、話す人の雰囲気や態度からは想像できないような武勇伝を語られると、誰でも「胡散臭いな」「作り話じゃないのか」と思ってしまうでしょう。
過去の武勇伝は聞く人にとっては何の参考にもなりませんので、自慢されても不快にしか感じないことが多いです。
成績自慢
いい大人になっても過去の成績自慢をしている人は、聞いている人からすれば呆れてしまうことでしょう。
「昔は学校でもトップクラスの成績だった」や「スポーツ大会で優勝経験がある」などと言われたところで、その人の人生に興味がない人にとっては、話を聞く価値もないような自慢話ばかりです。
本心では「で?だから何なの?」と言いたいところをグッと抑えて、表面上は「すごいですね~」と褒めておけば、自慢話をしている本人は満足して上機嫌になるでしょう。
そもそも成績自慢をしている時点で、暗黙の内に「自分を褒めて欲しい」と主張しているようなものです。
承認欲求があからさまなその自慢話には、聞く人のほとんどはうんざりとしてしまうことでしょう。