世の中には、他人に同情しやすい人と、しにくい人がいます。
同情しやすい人は共感能力に長けており、他人の事情をまるで我がことのように感じられることが多いです。
一方で簡単に同情しない人は、他人は他人、自分は自分という線引きがしっかりとされているため、安易に相手の感情に引っ張られることはありません。
同情しやすい人は、その特徴から得をすることもあれば、損をしてしまうこともあります。
そんな同情しやすい人の特徴や、自分が同情しない人になるための方法についてご紹介します。
同情しやすい人の6個の特徴
同情しやすい人というのは、周りで誰かにトラブルや不幸があった時には、「大変だったね」「それは辛かったね」と相手に共感の言葉をかけることが多いです。
また、相手の不幸話を聞く時には、必ず眉尻を下げて、同情するような表情をしていることでしょう。
それが演技であれ本心であれ、そうやって他人の気持ちに寄り添おうとする姿勢を見せる人の多くは、自分の中に少なからず同情心を持っています。
自分に起きた不幸話をする方も、自らに同情を示してくれる人の方が話しやすいことでしょう。
同情心は誰の心にもありますが、それが安易に出るか出ないかは、人によって違っています。
他人との線引きがしっかりとされている人は、ちょっとしたことでは同情心が揺らぐことはないでしょう。
一方で、心のどこかで他人と繋がっていたいという思いがある人や、繊細な気持ちを持つ人は、他人の事情を自分の事情のようにいつも想像していますので、ついつい同情心が揺らいでしまうことが多いです。
そんな同情しやすい人に見られる特徴について、以下に挙げていきます。
1.感情が豊か
人に同情を示す人は、それだけ想像力や感情が豊かです。
友だちが恋人と別れたと言えば、自分がもしも恋人と別れた時のことを想像して、友だちがいったいどれだけ辛い気持ちでいるだろうかと同情します。
また、仲の良い同僚の身内に不幸があれば、自分も身内に不幸があった時のことを想像して、相手とまったく同じとまではいかなくても、それなりに気持ちの理解を示して同情するでしょう。
見ず知らずの人に対してまで、そうした同情を示せる人もいれば、親しい相手に対してのみ同情心を強く示す人もいます。
人に同情する時、誰もがその人になったような気分になります。
同情する相手の立場や気持ちを考えて、自分も同じような立場になった時のことを想像して、悲しんだり悔しんだりしますので、それだけ感情も豊かと言えるでしょう。
泣いたり笑ったりする
例えばテレビドラマの感動するシーンを見て、自分も一緒になって感動して涙する人っていますよね。
また、思い切り楽しんでいる人の話を聞いて、自分まで明るく楽しい気分になる人もいるでしょう。
そのどちらの人も、他人に対して共感能力が高く、同情心も人一倍強いです。
誰もが自分に関することでは、当たり前に泣いたり笑ったりします。
しかしそれが他人ごととなると、どんなに他人の事情が複雑でも、「自分と他人とは違う」と線引きをしていますので、冷静に他人の事情を心ではなく、頭で受け止めることができるでしょう。
自分のことでは喜怒哀楽が激しく、他人のことでは冷静でいるのが普通のことですが、時には自分に関係のない、他人に関することで自分まで一喜一憂したり、喜怒哀楽が激しくなったりします。
そうした感情が豊かな人ほど、自分以外の人のことでも同情したり、一緒に喜んだりしたりすることができます。
自分の話を理解してもらいたいという気持ちが強い人にとっては、同情しやすい人の存在は有難く、嬉しく感じられることでしょう。
何せ自分が嬉しい時には一緒に喜んでくれますし、自分が辛い時には深い同情を示してくれますので、「自分を理解してくれている」と満足感を得ることができるでしょう。
2.感情移入をしやすい
同情しやすい人は、他人事にも感情移入がしやすいという特徴があります。
例えば一緒にいる友達が怪我をしたら、その怪我を見てまるで自分まで怪我をしたように、痛そうな顔をするでしょう。
実際には痛みこそ感じていませんが、友達の様子から「どの程度の痛みなのか」を想像して、自分も同じような痛みを想像して顔をしかめます。
また、友達に好きな人ができたなら、その友達がどれだけ毎日ドキドキしながら好きな人と接しているのかを想像して、自分までドキドキとした胸の高鳴りや、ときめきの感情を覚えてたまらなくなることもあるでしょう。
実際に友達と同じ人を好きになることはなくても、友達が毎日味わっている甘酸っぱい感情を、自分でも想像して感情移入をし、「あ~っ!」と友達と一緒になって叫んでしまうこともあります。
それほどまでに他人の事情に対しても感情移入をしやすいため、同情心がとくに強い人は、ある意味自分以外の人の人生まで疑似体験をしているような気持ちになることもあるでしょう。
それはとても刺激的で楽しい時もありますが、周りで辛いことが続けば、自分まで辛気臭くなってしまうこともありますので、あまり感情移入をし過ぎてしまうのも考えものでしょう。