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たしなめるとはどういう意味?使い方...(続き2)

子どもに対して、大人が笑顔で注意を促すような場合には、この「たしなめる」という表現がピッタリと当てはまるでしょう。

優しく説教をすることからも、「たしなめる」には、相手に何がどう悪いのかを諭すという意味合いも含まれていると考えられます。

いずれにせよ、「たしなめる」は大人が子どもに、また教師が学生に対して使うイメージが強いかもしれませんね。

苦しめたり悩ませたりすること

相手を苦しめたり、悩ませたりするという意味で「たしなめる」と使う機会は、それほど多くはないでしょう。

だからこそ、「たしなめる」を単に「注意する」という意味でしか把握していない人も多いです。

説教や注意するという意味と比較すると、相手を苦しめたり悩ませたりするというのは、同じ言葉でもまったく意味が異なるように感じられます。

しかし、例えば説教する側が相手のためを思って叱ったとしても、叱られた相手が、何故自分が怒られたのか分からずに苦悩してしまったときには、「たしなめる」は相手を苦しめる、という意味で使われたことになります。

叱る側は思いやりを持って説教しているつもりでも、叱られた側がそれを理解できなければ、説教されることは当人にとっては単なる苦しみでしかありませんよね。

そうした意味として、時には「たしなめる」ことが苦しみや悩みに当てはまってしまうこともあるのです。

「たしなめる」の使い方


先にも少しご紹介しましたが、基本的に「たしなめる」は目下や年下の相手にのみ使用します。

目上や年上に対して「〇〇さんをたしなめる」と使ってしまうと失礼に当たり、反対に自分がその目上の相手にたしなめられてしまうことになりますので、使い方には注意しなければなりません。

もし目上の相手を注意することがあるとすれば、その場合には「いさめる」という言葉を用います。

「いさめる」の詳しい解説はここでは省きますが、目上と目下で言葉の使い方が異なるのだということはしっかりと理解しておきましょう。

「たしなめる」を使うときには、必ず相手が自分よりも目下や年下の立場であることを確認してから使います。

また、目下でなくとも、親しい友達に対しても用いることがあります。

後輩の不注意をたしなめる

仕事の打ち合わせの際に、後輩が必要な書類を忘れて打ち合わせに手間取ってしまったとき、先輩として後輩のうっかりミスを注意しなければなりませんよね。

仕事は社員1人ひとりの働きによって成り立っていますので、後輩のちょっとした不注意が、会社全体の評価に繋がってしまうこともあります。

そんな重要な場面では、先輩として後輩の不注意をたしなめなくてはなりません。

ただし怒鳴りつけるのではなく、冷静に不注意に対して気をつけるようにとお説教をする場合などに、「たしなめる」と表現することがあります。

後輩の側からすれば、ただ怒鳴られるよりもたしなめられた方がより心に響いて「注意しなくては」と気持ちを引き締められるでしょう。

友人の勝手な行動をたしなめる

「親しき中にも礼儀あり」ということわざがあります。

このことわざ通りに、いくら仲の良い友人だとしても、時には身勝手な行動を許せないと感じてしまうことがあるでしょう。

例えば約束の時間に友人が遅れてきて、理由を聞いたら単なる寝坊だった場合。

友人の寝坊のせいで観たい映画を1本遅らせなければならなくなってしまったのに、当の友人がヘラヘラと笑って平気で過ごしていたら、いくら友人とはいえ腹が立ってしまうでしょう。

また、一緒に行動しているときに、自分だけあちこちふらついて好きなことばかりしているのも、あまりにも協調性や思いやりがなく、「勝手だなぁ」と感じることもあるでしょう。

そんなときには、「いくら友人でも勝手過ぎる行動は控えて欲しい」と友人をたしなめることがあります。

無礼な言葉遣いをたしなめる

言葉遣いが人に与える印象は小さくありません。

どんなに外見が上品でも、口から出てくる言葉が下品なら、その人に対する周囲の評価は下がってしまいます。

ましてやそれが自分の身内や友人だった場合には、「この人のためにも何とか直してもらわなくては」と、ついお節介な気持ちが生まれてしまうことでしょう。

また、会社の部下が知らずに無礼な言葉遣いをしていたなら、やはり部下の今後のことを考えて、今から言葉遣いを注意しておこうと考えるでしょう。

そのような場合に、「その言葉遣いだと人に誤解を与えるから、直した方がいいよ」と軽く相手をたしなめることがあります。

たしなめられた側も、相手が上司であれば大人しく従いますし、また身内から言われればムッとするかもしれませんが、自分のことを思いやっているのだと分かれば、素直に直す気になってくれる人もいるでしょう。

子どものいたずらをたしなめる

子どもの頃には、大人が思いもかけないようないたずらを思いつくものです。

遊びのつもりで石を友達に投げたり、人の家の庭に勝手に入って、そこの花壇を荒らしてしまったり。