この記事では「手こずる」という言葉について解説していきたいと思います。

「手こずる」とはどういう意味なのか。

また使い方は?例文や類語を紹介しながら「手こずる」について学習していきましょう。

この記事の目次

「手こずる」の意味や使い方を学ぼう!

今回は「手こずる」という言葉についてみていきたいと思います。

意味や使い方をしっかり覚えていきましょう。

「手こずる」の読み方

読み方は「てこずる」と読みます。

「手こずる」の漢字

「手こずる」を漢字で書きますと「手古摺る」という漢字になります。

現状では、このような漢字表記で使われることはほとんどありません。

漢字で書けばこんな漢字になるのか、という程度の理解でいいでしょう。

「手こずる」の意味


それでは「手こずる」の意味について紹介していきましょう。

困ること

「手こずる」の意味の一つ目は「困ること」という事です。

「困る」。

つまり自分の思惑通りに事が運ばず、計画や予定に遅れが生じ、いろいろな人に迷惑をかけてしまう状態をいいます。

相手の予定を阻害してしまうことがつまり「困る」という状況になるのです。

また、「困る」は自らのメンツやプライドを傷つけられた時に発生する気持ちの表れともいえるでしょう。

手間取ること

「手間取る」とは、当初の予定よりも時間を労してしまった状態をいいます。

つまり、相手が強かったり難しい仕事の場合などに使われます。

「手こずる」と「手間取る」はほぼ同じ意味合いがある言葉といえるでしょう。

持て余すこと

相手の技量や力量がこちらの想定を上回っている状態をいいます。

よって、こちらの能力では処理しきれないことをいいます。

「手こずる」とは、まさに相手を持て余す状態ということになりますね。

処置に困ること

「処置に困る」とは、どういう方法で問題を片付けるか。

その手段が思い浮かばない状態を指していいます。

まさに「手こずる」状態といえるでしょう。

「手こずる」とは、相手の技量や能力が思った以上に高く、こちらが用意した時間や能力では処理し切れない状態やものをいうのです。

「手こずる」の由来


それではここからは「手こずる」の由来について説明していきましょう。

「テコ」が由来説

由来的に説得力があるのがこの「テコ」説です。

重いものを持ちあげられるテコですが、それがあまりに重すぎたらさすがのテコもずれてしまい、持ちあげられないところからきたようです。

テコがずれるから、「手こずる」。

なかなか説得力のある由来ですね。

「手小」が由来説

もう一つの由来は「手小」説です。

「手小」とは手助けをしてくれる者をいいます。

その「手小」さんの手伝いの手を煩わせるところから「手こずる」という言葉が生まれたとのことです。

「手の甲」が由来説

またもう一つ挙げておきますと「手の甲」説があります。

手の甲を擦るから「手こずる」という言い方が定着したというものです。

いずれの説も、今となっては「なるほど」と頷けるものばかりですね。

「手こずる」の使い方

それでは「手こずる」の使い方について説明していきましょう。

文章では動詞として使用

「手こずる」を使う時は、文章としては動詞の役割を持たせるように使います。

つまり、現在進行形であり、何らかの行為を行なっている場合に使われる、ということです。

トラブルや問題が生じたときに

トラブルや何かの問題が発生した時、その問題処理が思うようにいかなったのなら「手こずる」という表現にあてはまります。

「手こずる」を使うにあたって、最も状況的にマッチしたシーンといえるでしょう。

そのトラブルや問題が難解になればなるほど、「手こずる」の使用場面は増えていきます。

難しい課題に取り組むときに

難しい課題に取り組むにあたる時も「手こずる」は問題なく使えます。

難しい課題は、簡単にゴールに導けないのが一般です。

例えば、入試問題。

難関校の問題ともなれば一筋縄には解けないでしょう。

まさに問題を解くのに「手こずる」という状況になるわけです。

人間関係で悩んでいるときに

「手こずる」は、人間関係に悩んでいるときにも使えます。

人間関係というものは、一筋縄にはいきません。

考え方や主張は人間の数ほどあるといえます。

だから、どこで妥協点を見出すかが、ポイントになるのです。

もし、自分が何かのリーダーになったら、部下を使っていかなければなりません。

その時、人使いの難しさに手こずる場面が必ずや、現れるでしょう。

動物などのお世話をするときに

動物などのお世話をする際も、手こずらされてしまうことがあるでしょう。

それほど動物というものが人間の言いなりにならない生き物であることを思い知らされるはずです。

ペットで飼っているワンちゃんやネコちゃんならばまだしも、動物園の飼育係さんにとったら毎日が悪戦苦闘かも分かりません。

自分よりも大きい動物もいます。

扱いを間違えると噛まれたりする危険性もあります。

動物のお世話ほど、こちらを手こずらせるものもないでしょう。

新しい物事に挑戦するときに

何か新しい物事に挑戦する時ほど、思い通りに事が運ばず手こずる思いをすることは多いと思います。

それは、新しい物事がこれまでの経験通りにいかず、壁にぶち当たってばかりになるからです。

しかし、だからこそ人間としての成長が見出されるのです。

手こずるような体験をどれだけたくさん積んだかで、その人の懐の大きさや引き出しの数が決まってくるのです。

手こずるような体験は、避けて通らずどんどん行いましょう。

それが10年先の自分の人生を大きく豊かにしてくれるのです。

「手こずる」の例文

それではここからは「手こずる」を用いた例文を紹介していきましょう。

序盤で手こずると作業の完了に時間がかかってしまう

今、行っている作業は簡単には終了できない難しい作業なのでしょう。

特に序盤において作業を手こずってしまうとそれが後に響いて、納期に影響を与えてしまうようです。

難しい作業は、手のかかる部分から先に取り掛かって、後の工程を楽にさせるのがいい方法といえるのでしょう。

わがままや文句ばかり言う子供たちに手こずる

子どもというものは、親の言いつけを守って大人しくしている子ばかりではありません。

むしろ、そういった躾がなっておらずわがままや文句ばかりを言い放つ子供の方が多いかもしれません。

幼稚園児や小学校低学年の頃は、素直さと放漫さが同居していて引率する先生は非常に手こずるでしょう。

しかし、子どもに限らずいい年齢をした大人でも、言う事を聞かずに手こずらせる人もいます。

子どもを相手にしているうちは、まだ気が楽かも分かりませんね。

宿題に手こずる姿を見ていると手伝ってあげたくなる

我が子が学校の宿題に手こずっているようです。

そんな光景を見たら、ついつい横から声をかけて手伝ってしまうのが親の情というものでしょう。

しかし、それが当たり前になってしまうと子どもの探求意欲や忍耐力を損なってしまうことになります。

親は適度なアドバイスを与える程度にするべきですね。

子どもの自発心は子どものうちだから育まれるのですからね。

5問目で手こずってしまいテストを最後まで解けなかった

今日の算数のテスト問題、4問目まではいいペースで解けたのですが、5問目で捕まってしまいました。

難しかったのでしょう。

非常に手こずってしまい結局、時間内に完答することができませんでした。

手こずってしまった問題は、あとで家に帰って復習しましょう。

そのままにしておくと苦手分野を作ってしまうことになりますからね。

そんなことで手こずっているようでは先が心配だ

人間には、得意な分野と苦手な分野があります。

そして、自分にとったら苦手な分野でも、他者からみたら簡単な分野もあるのです。

例文の主人公の人は、苦手分野に手こずっている人をみて、「先が心配だ」と言っています。

確かにそう思ってしまうのは人間として仕方ないかも分かりません。

しかし、相手が教え子や自分の子どもであるならば、何が原因で手こずっているのか、冷静に分析してあげることです。

今まで手こずっていた事も、何かのきっかけで克服できることは多数あります。

指導すべき立場の人は、それを見つけて指導してあげるべきでしょう。

「手こずる」の類語

それではここからは「手こずる」の類語についてみていきましょう。

手間を取らせる

「手間を取らせる」。

つまり、必要以上に時間をかけさせられた、という意味になります。

「手こずる」とほぼ同じ意味となります。

ただ「手こずる」の方が物事の達成度合いがより難しかった印象は受けます。

「手間を取らせる」は、そこまではいっていない印象を受けさせる言葉です。

手数をかける

「手数をかける」も「手こずる」と同様、思うように解決できなかった意味になります。

物事は、なるべく手間暇かけずに処理したいものです。

それなのに、当初予定していたよりも時間がかかったり用意するモノや器具が予想を超えて必要になったりする様を言っています。

手を焼く

「手を焼く」は「手こずる」とほぼ同様の意味となるでしょう。

つまり、想像以上に事の成就がはかどらなかった事を言っています。

例えば、年末恒例の大掃除。

窓の掃除や溝の掃除に想像以上に手を焼いてしまい、時間が思った以上にかかった事はありませんか?

「手を焼く」や「手こずる」とはそういった状況の時に使いやすい言葉なのです。

手に余る

「手に余る」は、子どもの面倒を見ている時につい言ってしまう言葉かも分かりませんね。

つまり、あまりにも子どもが腕白でいたずらやり放題。

おまけに家中、散らかして掃除が追いつかない状況を言っています。

いくら注意しても全く聞かない状況を指して「手に余る」と言っているのです。

難渋する

「難渋」は「難儀」とも置き換えられる言葉です。

「事がうまく運ばない様」を言っています。

「難渋」は全国版の標準語で「難儀」は主に関西方面で使う言い方になります。

事が思ったように運ばないという事は、手こずっているということです。

ただ、「難渋」という言い方はかなり大仰な言い方ですから、日常会話においてはそれほど使用頻度は高くないでしょう。

難航する

「難航する」とは、事の決着が思うように進まず、時間を必要以上に費やし労力を使う作業や交渉をいいます。

まさに「手こずる」様相といえるでしょう。

ただ「難航」は手こずる以上の手ごわさ感があります。

例えば「交渉が難航する」という事例だと、何時間も膝を突き合わせて交渉し続ける様子が想像できます。

そういった点において、「手こずる」よりも難易度は上かも分かりませんね。

苦慮する

「苦慮」とは、いい解決案が浮かばず、いろいろと思い悩む様子を指していいます。

「手こずる」状況が続くと、何事も「苦慮」している状態になるという事ですね。

仕事の納期が間に合わず苦慮する。

趣味で作っているプラモデルが上手に作れず苦慮している。

料理の腕前が上がらず苦慮している。

など。

「苦慮」の使い勝手さは結構、多方面にわたっているのです。

苦戦する

「苦戦」は書いた通り「苦しい戦い」です。

つまり、楽に勝たせてもらえないタフな試合、ということにもなります。

勿論、「苦戦」はゲームや試合などの場面だけではありません。

世の中のありとあらゆる場面で使える万能型の言葉です。

言葉の選択で迷ったなら「苦戦」を取りあえず使っておけば、場の雰囲気を壊すようなことにはならないでしょう。

労力がかかる

「労力」。

つまり人よりも時間を使い作業を行う行為で、自分の意思に反して拘束されてしまう行為ともいえます。

通常、このような状況に置かれることを人は嫌いますので、「手こずる」と同じような意味合いで使われるのです。

ただ、労力のかかる作業や仕事を率先して行えば、人間としての度量や成長に大きな糧となるでしょう。

無駄だと思えるような作業も、後になったらそれを行わなかった人間よりも遥かに器の大きい人物になれるということです。

困難をきたす

「困難」。

つまり物事がスムーズに進まず、ゴールにたどり着くことが非常に難しい状況ということです。

まさに「手こずる」から「困難」をきたす、というわけです。

ただ、たくさんの「困難」を経験してきた人間は強いです。

難局にぶつかった時にも悠然としていられ、余裕を持って事に当たることができます。

「困難」は違った意味合いで「苦労」とも呼べるでしょう。

「困難」から逃げるのではなく、堂々と向き合って処理していくところに成長というものが待っているのです。

「手こずる」を正しく使いこなそう!

今回は「手こずる」という言葉について解説してきました。

人間、一生のうちに何度も「手こずる」局面や人物に遭遇するものです。

そういった機会が訪れたら、逃げたり避けたりせずに真正面からぶつかっていってほしいものです。

経験の数が多ければ多いほど、人は充実した人生を送れると思います。