今回は間違った言葉遣いや敬語の使い方についてみていきたいと思います。

特に敬語に関する言葉の使い方は、正しい言い方が間違った言い方と混同されてしまっているのが現実です。

よく使う言い方を取り上げて詳しくみていくことにしましょう。

知らないうちに間違った言葉遣いしていませんか?

言葉遣いというものは日本語の難しさを端的に表しているものです。

それは日本に敬語という言葉使いが存在するからでしょう。

目上の人に対する接し方と同僚や後輩に対する接し方をきちんと区別しているのが日本の文化です。

正しい言葉遣いをマスターしてどこに行っても恥ずかしくないコミュニケーションを行えるように励みましょう。

あなたも使ってる?間違った言葉遣い・敬語15選


それではここから間違った言葉遣いや敬語の代表的なものを15個、ピックアップして紹介していきましょう。

1.お座りください

まずは「お座りください」です。

聞いた感じでは物凄く丁寧な言い方に聞こえますよね。

しかし、実はこの言い方、正しくないのです。

では、間違っている理由と正しい言い方を紹介しましょう。

お掛けください

「お掛けください」がこの場合の正しい言葉遣いになります。

「お座り」という表現は目下の者に対して使う言い方だからです。

目上の人に対しては「お掛け」という言葉を使います。

相手が目上の人やビジネスシーンで用いる場合は「お掛けください」という言い方を使いましょう。

2.すいません


「すいません」という言い方は、日常茶飯事で使われますよね。

では、どういう場面ならば正しい言い方になるのでしょうか?

申し訳ございません

まず「すいません」という言い方は日常会話において用いる言葉で、本当は「すみません」の方を使います。

何かに対して謝罪の意を表した言い方ですね。

ただ、ビジネスシーンや目上の人に対してはもっと尊敬の念を表した「申し訳ございません」の方を使うのが一般的です。

特にクレーム等で謝罪する時に「すいません」では、謝る態度が軽々しく感じられてしまいます。

平身低頭、謝る気持ちを伝えるなら「申し訳ございません」となります。

こちらが敬語の意味を備えた言葉となるのです。

3.しばらくぶりですね

「しばらくぶりですね」は親しい間柄やビジネス関係以外での間柄で使う言葉です。

「ですね」という丁寧語を用いていますので、この言葉も敬語扱いになる言葉です。

ただ、ビジネス言葉としては受ける印象が軽いです。

もっと敬意を表した言い方は以下のようになります。

ご無沙汰しております

相手に対する敬意を最大限込めて使うならば「ご無沙汰しております」となります。

会社やお得意先関係やお世話になった人や立場が重い人などに使います。

そういった重い関係の人に「しばらくぶりですね」を使ってしまうと、失礼を通り越して無礼と思われる可能性もあります。

言葉を使うべき状況をよく見極めて使いましょう。

4.どうしましょう

相手に対して何か、お手伝いやすることがあるかどうかを聞く場合に使う言葉です。

「どうしましょう?」という言葉は親しい間柄で使う言葉となります。

なので場が重いときなどには使わないようにするべき言葉です。

もし、相手が自分の上司やお客様相手だった場合に使ってしまうと、相手を軽く見ていると判断されてしまう可能性があります。

いかがいたしましょう

「どうしましょう」をもっと敬意を込めた言い方に変えると「いかがいたしましょう」という言い方になります。

相手が上司や取締役、もしくはお客様などの場合にはこちらの言葉を使うようにするべきです。

「いかがいたしましょう」には相手の要望や言い分を聞き入れてその通りに動かさせてもらいます、という絶対服従の意思が込められているからです。

反対にこういったケースで「どうしましょう」では、相手の身分や立場を軽視しすぎる意味合いとなってしまうのです。

5.~のほう

「~のほう」という言い方も間違えやすい言葉です。

そもそも「ほう」というのは「方角」を指していう言葉です。

そして「~のほう」という言い方は一種のバイト用語です。

きちんとしたビジネスの場で使う言葉ではないのです。

”ほう”が必要ないことが多い

つまり「~のほう」という言い方は本来、必要のない言葉ということなのです。

例えばよくコンビニの店員さんとレジのやりとりで「お返し、500円のほうになります」とか、「こちらの方、温めますか?」みたいなやり取りを行った経験があるのではないでしょうか?

その言葉をつけたからといって丁寧な言い回しになっているわけではありません。

そのため「ほう」は必要がない言葉ということになります。

6.資料はこちらでよろしかったでしょうか

こちらの例文で使われている「よろしかったでしょうか」。

解釈的には、相手に資料のことについて聞いているわけです。

当然、その答えはこれから発生するわけですから完了していません。

ところが「よろしかったでしょうか」というように「た」という言葉を使っていますね。

「た」は過去形を表しています。

資料の良し悪しについてこれから判断が下されるのに、既に完了してしまったかのような物言いに聞こえてしまうわけです。

資料はこちらでよろしいでしょうか

こちらの例文を敬語で使う場合は、「よろしいでしょうか」が正しい使い方です。

つまり事の判断を相手に委ねる聞き方になっているからです。

たった一言「た」をつけただけで、受け取る側のニュアンスは大きく変わってしまいます。

出世競争の厳しい会社なら命取りになるかも分からない言葉なのです。

敬語は正しく理解して使いましょうね。

7.~になります

「~になります」という言い方も日常、よく使いますね。

ところがこの「~になります」も正しい敬語ではありません。

「~になります」は敬語ではない

「~になります」の「なり」は、新しい形態や形に進化したり変わったりすることを意味しています。

例えばコンビニで「こちらが領収証になります」と言われたとして、果たして領収証がなにかの形に進化したのでしょうか?そうではないですよね。

領収証は領収証のままです。

よってこの場合は「領収証です」という言い方が正しくなるのです。

通常、聞き慣れてしまって聞き逃しているケースも多いと思いますので、日本語の正しい表現について覚えておきましょう。

8.了解です

親しい間柄ならば「了解です」という言い方もいいでしょう。

しかし、相手がビジネス関係の方や目上の人の場合などではこの言葉は使えません。

あまりにも失礼にあたるからです。

承知いたしました

一般的に物事を頼まれたり連絡事項などの返事や返信をする際は「承知いたしました」という言い方を用います。

特にビジネスシーンやお客様相手の場面では必須です。

「了解です」は友人同士や親しい間柄だけで通用する友達言葉のようなものです。

TPOに応じて敬語を使い分けましょう。

9.お名前をいただいてもよろしいでしょうか

この例文は、丁寧な言い方として特に問題はないようにも受け取れます。

しかし、実は違うのです。

「いただいても」が具合が悪いのです。

「いただく」は「もらう」という言葉の謙譲語となりますが、「もらう」ということは相手の名前を勝手に取ってしまうというようにも解釈されるからです。

お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか

よって目上の人やビジネスシーンで用いるときは「お伺い」という言葉を使います。

「伺う」は質問形の言葉です。

そこに「お」をつけていますから、謙譲語であり尊敬語の意味を含めてくるわけです。

つまり相手に対して許可を求める言い方になるわけですね。

10.お休みをいただいている

「お休みをいただいている」という言い方は間違った日本語となります。

「いただく」というのは何らかの「モノ」に対して使う言葉です。

食事や金品など目で見えるものに対して使う言葉なのです。

休みをとっています

「休み」というものは目に見えるものではありません。

人間の予定です。

また自分自身が取得する休みに「お」をつけるのも日本語的におかしくなってしまいます。

よって自身の休みを取ることを上司などに伝えるときも特別に改まって言ってしまうとおかしな日本語となるでしょう。

「休みをとっています」と単刀直入に言えばいいわけです。

11.拝見させていただきます

一見、どこもおかしくない敬語のように聞こえますが、実は正しくない使い方なのです。

それは「拝見」と「いただきます」のどちらも謙譲語になっていますので、二重敬語になっているからです。

ひとつの言葉の中に2個以上の敬語を使うと、くどい印象を相手に与えることになるので注意する必要があるのです。

拝見します

この場合は「拝見します」でいいのです。

「拝見」が謙譲語となっていますので、十分相手には敬意を払っています。

正しい日本語で対応するよう気をつけましょう。

12.5,000円からお預かりします

この例文は明らかに「から」が不必要です。

「から」という意味は「どこそこから○○まで」といった期間や間隔を表す場合と「○○だから」という理由を表す言葉なのです。

よって例文のように預かったお金のあとに「から」という言葉をつけるのはおかしな日本語となるのです。

からは不要

正しくは「5,000円お預かりします」となります。

つまり「から」を省いて使えばいいわけです。

コンビニなどの店員さんは、レジでこのような対応をよく行っています。

正しい日本語を意識して相対したいものですね。

13.ご苦労様です

「ご苦労様」という言い方は、立場が上の人が下の人に対して使う言葉と考えていいでしょう。

よって相手が自分より上の立場の人に「ご苦労様です」と言ってしまうと、気分を害する人もいる可能性があるということです。

お疲れ様です

「お疲れ様」も相手の苦労をねぎらう言葉なのですが、純粋に「苦労」に対してねぎらいの意味を持つ言葉ですから、使う相手を特定しません。

立場が上であっても下であっても使えます。

会社などで使う場合は「お疲れ様です」の方を使うのが無難でしょう。

万が一、「ご苦労様」を使って印象を悪くされてしまったら大変ですからね。

14.○○様でございますか

こちらの例文のような言い方もよく耳にするのではないでしょうか?

この例文も一見したら間違いはないように思われますが、そうではないのです。

そもそも「ございます」は「ある」の丁寧語となります。

「ある」とは物のことを指しています。

ということは、人の名前をもの呼ばわりしているという意味になってしまうのです。

○○様でいらっしゃいますか

この例文を正しく言い直すと「○○様でいらっしゃいますか」となります。

「いらっしゃる」は「いる」の尊敬語です。

ビジネスシーンなどにおいて失礼のない言い方は「いらっしゃる」の方を用いましょう。

15.○○とおっしゃられていました

この例文で問題になるには「られて」の部分です。

「おっしゃって」は「言う」の尊敬語。

そして問題の「られる」も尊敬語です。

つまりここでも二重敬語の表現になってしまうのです。

二重敬語で表現すると、真意が伝わりにくく、まどろっこしい印象を相手に与えてしまいます。

よってここは簡潔に言い方を改めるべきなのです。

○○とおっしゃっていました

つまり「○○とおっしゃっていました」とすれば良いのです。

相手の方がこうこう言っていましたよ、と上司に報告する体の内容です。

相手の方に対する敬意が込められていたら文章は日本語として成立するということです。

二重敬語はなかなか、厄介な使い方ですし理解も難しいかも分かりません。

できるだけたくさんの敬語の使い方に接して克服していきたいところですね。

あなたは大丈夫?言葉遣いや敬語を正しく使おう!

今回は、日常的によく使う15個の敬語の例文を取り上げて間違って使っている言葉や敬語について勉強していきました。

敬語という表現は、日本語独特のものです。

そしてこれがなかなか理解がややこしいのです。

敬語には「尊敬語」「丁寧語」「謙譲語」と3種類あるので余計にややこしいのかも分かりません。

そして先ほど触れました二重敬語の問題もありますので尚更でしょう。

敬語を使いこなすには慣れるしかありません。

頭でいくら理解しても実際に使ってみないと自分のものにならないでしょう。

失敗を恐れずに勇気を出して積極的に使っていきましょう。