愛社精神の高いSさん的には、「今が良ければ」という考え方は、現状維持ではなく衰退を意味しているのでは?と危機感を覚えている。
5.怒られたので会社辞めてもいいですか?
この前部下を注意したんですよね。
でもそれが原因なのか、会社に来なくなっちゃったんです・・・と嘆くのは製造業で働く男性のKさん。
仕事中にスマホを見ている部下を軽く注意したそうです。
するとその部下は、「怒られたから会社辞めてもいいですか」と言ったっきり、仕事に出てこなくなったとのこと。
「ゆとり世代は、親にも先生にも怒られたことがない子が多くて。社会人に必要なメンタルがないんですよね。でもただでさえ人手不足。辞めてもらったら正直困りますよ」と話すKさんは、近いうちに部下の家に”家庭訪問”するそう。
「昔みたいに叱っちゃ今の子は逃げちゃいます。褒めて育てたいんですが、やっぱり間違っていることは間違いって言わないとダメだと思うんですけど。どうしたらいいでしょうかね・・・」と、ぼやくKさんでした。
6.飲み会・・・その日は約束があるんで帰ります
「ゆとりの出席率低いなあ」。
毎月定例で行っている会社の飲み会。
飲み会で必ず話題になるのが、若い世代の出席率の低さ。
後輩のEくんは、ゆとり世代の温室育ち。
彼の特徴は何でもマイペースなこと。
新人歓迎会以降は「その日は約束があるんで・・・」と飲み会に一切出席しない。
Eくんの影響か、20代の若い世代も「すみません。予定があって」と断ってくるようになった。
ちなみに飲み会は定例なので、一か月前には決まっている。
トイレで新人たちの会話を聞いてしまったことがある。
「飲み会?別に仕事じゃないし、出ても無駄じゃん。それより家に帰ってゲームだな」と。
私はこう思った。(たしかに仕事じゃないけれど、飲みの場って仕事につながる付き合いなんだよな・・・)と。
ゆとり世代は、生活にもゆとりがないとダメらしい。
7.失敗したくないんでその仕事やりません
「新しい案件、だれか一緒にやらない?」と営業部で課長を務めるTさんは、部下に新しい仕事をふったことがある。
しかしゆとり世代の部下は、だれも手を挙げない。
部下の一人がこう言った。
「新しいのってだれもやったことがないんですよね。それで失敗したらどうするんですか?」と。
「失敗するかなんてわからないじゃないか」と答えると、「失敗したくないからやりたくないんです」と。
Tさんは、万が一の失敗も経験になるのに、先が見えないことが不安で最初からチャレンジしない人も多い。
だから余計に経験を積めなくなると嘆きます。
主体性のある部下を育てたいのに、成長しようという意欲に欠けるので、Tさんにも手に負えなくなっているようです。
8.電話に出る仕事はやりたくありません
「固定電話なんて家になかったよ」「電話に慣れている上司が出ればいいんじゃない」と考えるゆとり世代も多い。
携帯電話が主流になり、メールだけで生きてきた人たちも少なくない。
この前、社内のレイアウト変更があった際に、部下からはっきりと言われた。
「電話に出る仕事、やりたくないです」と。
自分のデスクに、電話が置かれたことが意にそぐわなかったようだ。
電話がかかってきた際、新人に頭ごなしに「さっさと出ろ」は社内で禁句。
ただし電話のやりとりができてこそ、新人の成長にもつながる。(自分の時は、新人には電話の仕事が当たり前だったのに・・・)と思うこともあるが、じっくりと見守るしかない。
9.LINEから「休みます」報告
電話を苦手としているゆとり世代が得意なのは、どちらかというとメール。