それは人を下に見たい、見ているということに他ならないと思うのです。
本来人間に上下はないはずです。
でもそれは理想論です。
無意識にあの人は自分より頭がいい、自分はあの人より仕事ができるなどと、人は自分と人を比べてしまう生き物かもしれません。
自己中人間はそれが顕著に表れている人間ですね。
本当に自信のある人は自慢も卑下もしません。
それはどうしてかというと、自分というものの本質に自信があるからです。
持ち物や容姿は自分の本質ではないということを知っているからなのでしょうね。
いわば洋服のようなもの。
そう考えると人を下に見て、自分の方が上だと思う人はむしろ自信がない人ということです。
人を下に見る人のことは「ああ、自信がないからああなのね」と思って見ていればいいようなものなのですが、そうはいっても人を下に見る人のことを敬遠したくなるのは人として自然なことです。
自分が下に見られるということは気分のいいものではないというのは仕方ないことですね。
3.プライドが高い
要するに自己中人間はプライドが高いのですね。
些細なことでも人に負けたくなくて、自分が人の上でないと気が済まないのですから。
でもこのプライドというのはいったい何なのだろうと思うことがあります。
自分が気にしている部分にだけはプライドが高い人っていますよね。
自分の容姿に異常なこだわりを示すF子は、いつもメイクをばっちり決めて、洋服も毎日ありとあらゆる趣向を凝らし、美しく見られるということに余念がありません。
同僚が新しい洋服を買ったという話をしようものなら、自分もといってネット注文するのです。
何をそんなに人と張り合うことがあるのだろうかと不思議に思っていると、自分はどんなことでも人に勝たなくては嫌なのだとはっきり言いました。
自分のおしゃれには余念のないF子は家事一般がまったくできないのです。
料理、掃除、片づけなどはまるでだめ。
洗濯は洗濯機がやってくれるといっていましたが取り込んだり、取り入れた洗濯物をたたむことは嫌いなため、家族の人にやってもらい、アイロンかけはしたことがないといっていました。
そういったことができないのでアイロンをかけなければいけない洋服は着ない、買わないようですが、見ていると背中のところがしわくちゃになったブラウスを着ていることがありました。
まあ、世の中にはいろんな人がいて当然です。
主婦であるF子の夫がそれでいいというのであれば他人がとやかくいう必要は何もありません。
家事よりもっとF子には大切なことがあるかもしれないし、代わりに誰かがやってくれる生活はうらやましいともいえます。
ただF子が周りの人から自己中だとうっとおしがられたのは、そういったことを隠して、家事をやっている、料理をしているということをアピールしだしたからでした。
同じ主婦であれば、料理をしているのか、家事をしているのかなどは、一緒に働いていればわかるものです。
そもそもF子は最初は自分で「家事はしていない」と周囲に話していたのですから、周りもそう思っていました。
そしてそれをとやかくいうものなどいなかったのです。
ところが、お料理上手な人、掃除大好きな新人さんが同じ部署に入ってくると急に家事は完ぺきにやっているということをアピールし出したのですから、周囲の人が驚くのも無理はないですよね。
女性で主婦で家事をやっていないというのは確かに少々恥ずかしいかなとは思いますが、最初は自分でも、そうなんだといっていたのですから、そこから「家事は完璧にやっている」という変化はかえって周囲の人に不信感を抱かせる結果になってしまいました。
誰もがどうしてあそこまでへんなプライドを持つのだろうかと不思議に思う自己中でした。
4.空気を読めない
自己中の人はプライドが高くて、自分が1番でないと気が済まないのですから、周りのことがよく見えているのかと思いきや、まったく空気が読めないのです。
ここでこんなことをいうとかえって自分の評価が下がるにと思うことを平気でいうときがあります。
今この場所ではこういうことをしてはいけないという考えより、その場その場の自分の感情が優先してしまうのでしょうか?
誰でも性格上の欠点は持っているものです。
空気を読んでうまく隠したり抑えたりしながら周りとの折り合いをつけて生活しているのですが、自己中の人はそれができないのですね。