どちらがいいかという話ではありません。
出戻る側の人は、よそではどんな世界が繰り広げられていたのか、同じような業種であっても仕事のやり方が会社によってずいぶん違うこともあります。
「いろいろなやり方があるものだなあ」と知見が増え活性化されることでしょう。
よそで苦労をしたのなら、一度辞めた会社に対して感謝の念が湧くことでしょう。
そして再雇用してもらえた恩も感じ、仕事への取り組みが違ってくるかもしれません。
そうして活性化された出戻り社員は、マンネリ化してきつつある社員を活性化していくでしょう。
通常の採用ではない採用は新しい知見が増え、出戻り社員自身だけでなく社内を活性化させるのです。
出戻りの5個のデメリット
メリットがあれば当然デメリットもあります。
メリットがデメリットを上まれば好いというような単純な話ではありません。
しかし、一番いいのはあまりに大きなデメリットがないこと。
その上でメリットが上回っていれば出戻り社員は双方にとってメリットとなるのです。
ここでは出戻りのデメリットをまとめてみました。
1.既存社員のモチベーションが下がる
新たな知見が増え、活性化された出戻り社員は、既存の社員をも活性化させるということと相反するのですが、モチベーションが下がることも考えられます。
出戻り機能が上手く働かなければ逆効果になりかねません。
一度辞めてまた入社してくるということは、待遇面ではどうなっているのだろうか、自分たちと同じなのだろうかなど憶測してしまう社員は多いものです。
まったくの新入社員であれば、特別なスキルがないのであればお給料面でも自分たちよりはたくさんもらってはいないだろうと思えます。
しかし、出戻りであれば、そこのところはどうなっているのだろうなどと勘ぐってしまうのはしかたないところです。
そして結婚や出産が理由で一度辞めた社員の出戻りに関してです。
たとえば結婚が理由であれば、今度は出産を理由に辞めるのではないか、出産なら、2人目や3人目の出産でまた辞めるのではないかなど周囲の人間は考えてしまいます。
既存の社員は自分の都合で仕事の役割や分担を振りまわされているように感じるようになってしまえば、結果として既存社員のモチベーションが下がってしまうということも考えられます。
2.出戻り社員の待遇の判断基準が定まっていない
出戻り社員の制度がはっきり確立されている会社は少ないので、手探り状態で待遇を決めるようなところがあります。
待遇の判断基準さえきまっていれば、既存社員のモチベーションが下がることも少なくなることでしょう。
ただなんとなくの気分で決めると問題が起きやすくなります。
以前と同じにしたほうがいいのか、経験を積んで帰って来たのであれば待遇を良くしたほうがいいのか。
または下げる理由があるのかなど採用側にとって頭の痛いこともあるでしょう。
採用される側も判断基準が定まっていない以上、交渉すべきか、雇ってもらえるだけ有難いという思いから最初は多少気持ちを抑えたほうがよいのかなど迷うところですね。
3.社外にいた間の変化に追い付かなくてはならない
出戻る側にとっては、会社に戻った時の多少の変化に戸惑うことは少なからずあるものだと覚悟が必要です。
以前いたときとは人間関係も、社内の雰囲気も変わっていることでしょう。
仕事のやり方も進化しているものです。
その変化に追いつかなければいけないプレッシャーを感じすぎるのではなく、自分自身のモチベーションへと変えて行けるかどうかがカギになります。
結婚や出産によって仕事から離れていたのであればなおのこと、最初はモタモタする自分に嫌気がさすかもしれません。
社外にいる間、同じような仕事をしていた人であっても多少は周囲からの遅れを感じるものです。
しばらくは辛抱が必要です。
4.会社の待遇によって不平不満が出やすい
以前より経験を積んで帰って来た社員であれば、待遇面で優遇してほしいという気持ちが出てくるかもしれません。
そして以前もバリバリやっていたのであればなおのことです。