嗜好という言葉がありますよね。

日常的にもよく使われる言葉だと思いますが、皆さんは嗜好の意味をきちんと把握されているでしょうか?
筆者は正直なところ…自信がありません。

趣味嗜好という四文字熟語もあり、その意味は“個人的な好みやたしなみ等のこと”。

この意味からも、嗜好は人の好みを表わしているのは分かるのですが、果たして正しく使えているのかどうか、不安が残るところです。

嗜好の意味について検索してみると、Q&Aサイトなどでも議論が巻き起こっていました。

「嗜好」と「趣向」の違いや、「性的嗜好」と「性的指向」の違い等々…。

嗜好という言葉を誤用してしまったり、嗜好の意味が捉えづらいと思っている人も多いようです。

という訳で今回は、“嗜好品”と呼ばれる数々のモノと共に、“嗜好”という言葉の意味について深堀りしてみたいと思います。

どうぞ、お付き合いください♪

嗜好はその人のアイデンティティーのひとつ

嗜好の意味を理解するにあたってヒントとなるのが、「嗜好はその人のアイデンティティーのひとつである」ということ。

頭の良い人は「あぁ!なるほどね」と、嗜好の正しい使いどころが分かったかもしれませんね。

でも筆者はこう説明されても、「ふ~ん?」と、まだスッキリはしません。

だってこうなったら、アイデンティティーの意味も、正確に捉えられているか自信が無いのですから(笑)
もちろん、なんとなくは分かりますよ?“自分”を表現するものとか、自分らしさとか…そういった意味ですよね。

ということは嗜好は、“自分らしさを表わすもの”ということになるのでしょうか?
きっとこれも、間違っていないような気はするのですが、正解でもないような…。

まずはこの「嗜好はアイデンティティーのひとつ」というヒントを元に、嗜好の意味について調べていきたいと思います!

1. 「嗜好」の意味

まずは単純に、嗜好の意味を辞書で調べてみました。

すると、“あるものを特に好むことや親しむこと”、そして“たしなむこと”などとあります。

特に飲食物についての好みについて使われるのが一般的となるようです。

確かに筆者にも、飲食物など摂取するものについて使うイメージがありました。

そしてその飲食物は、“嗜好品”と呼ばれるものとなるわけですが…この場合、「カレーが好き」「ラーメンが好き」といった、単純な好き嫌いを表現するものではないんですよね。

嗜好品の場合の飲食物は、“栄養を取るためではないけど好んでいるもの”になります。

つまり、生命維持のために必要不可欠となる主食とは違って、楽しむことがメインの目的となる飲食物のことです。

そしてこの“嗜好”が、アイデンティティーのひとつだと言われることについても調べてみましょう。

アイデンティティーの意味こそ捉えるのが非常に難しいのですが、辞書によると“自己同一性”や“身分証明”などとあります。

また、帰属性を持つものも、アイデンティティーとなるようです。

噛み砕いて言うと、「自分が何者かを分かっている」ということや、「自分を認めている」こととなるんですね。

一番わかりやすいのは、「あなたは何者ですか?」と聞かれた時に答える答えが、アイデンティティーだということです。

「私は〇〇というもので、〇〇出身で、〇〇という会社で働いていて、趣味は〇〇で…」など、自分の属性や好みなど、自分を表現するものがあると思います。

それがアイデンティティーであり、嗜好は、自分を表現するもののひとつになるということです。

楽しむためだけに好んで摂取する飲食物は、その人個人の拘りでもありますよね。

ひとつの個性であり、自分の特徴を表わすものとしてぜひ示しておきたいのが、嗜好品とも言えるのでしょう。

2. 栄養が無いものが殆ど

嗜好品となる飲食物を摂る目的は、生命維持ではなく楽しむこと…となる嗜好品は、栄養が無いものが殆ど。

むしろ嗜好品は、身体に害があるものも多く見られます。

でも、身体に害があったとしても目的が生命維持じゃない以上、嗜好品を辞められないのが人間。

人は貪欲で、自分の欲求を満たさずにはいられません。

しかし嗜好品は、物によってはストレス解消やリラックス効果があり、身体を作る栄養素はなくても、ある意味では生命維持に役立つこともあります。

心理的な面をサポートする役割を果たすので、そのぶんその嗜好品に頼りやすく、依存しやすいとも言えるんですよね。

つまり、欲求不満を解消する矛先がどこに向かうのか、そしてその依存度がどれくらいかということは、その人の内面を表わすことにも繋がります。

それを示すものとしても嗜好品は、アイデンティティーのひとつだと言えるのかもしれませんね。

3. つまり贅沢品とも言える

栄養が無いものが殆ど。

もしくは栄養があり過ぎたり、毒だったりして身体に害をも与えかねない嗜好品は、贅沢品とも言えるんですよね。

人が生きていくために最低限必要なものではなく、生命維持の観点で言ったら余計なものとなるのが嗜好品。

楽しむため、欲を満たす為、心の弱さを補うためと…贅沢品を求めるのは、動物の中でも脳が発達し、感情をもった人間特有の現象とも言えるのかもしれません。

しかもその贅沢品によって命を脅かすこともあるのですから、人間の欲というのは、どこまでも厄介なものです。

しかも嗜好品には、お金もかかりますよね。

余計なものに生活に必要なお金を費やし、時に命を費やす…。

贅沢以外の何物でもありません。

4. 「趣味」とはどう違うの?

同じような意味合いだと思われる「趣味」と「嗜好」。

どちらも自分が好むもので、アイデンティティーのひとつになるものです。

でも「趣味嗜好」という四文字熟語があることからも、それぞれに指し示すものが別にあることが分かりますよね。

「趣味」と「嗜好」は一体どう違うのでしょうか?

趣味の辞書的な意味は、“専門としてではなく、楽しみとして愛好するもの”また、“物事から味わいや趣きを感じ取る能力”とあります。

辞書の意味を見ると、嗜好の意味とかなり近いように感じますね。

でも、それぞれの言葉があるのにはきっと理由があるはずなので…ここでは漢字から、それぞれの言葉の意味を紐解いてみたいと思います。

趣味は「趣き味わう」と書きますよね。

「趣(おもむき)」の意味には、“味わい”や“心の向かうところ”、“様子・感じ”などがあります。

一方嗜好は、「嗜み好む」と書きますよね。

「嗜(たしな)み」には、“好み・心得”や“慎み・心掛け”などの意味があります。

ただ、嗜みの意味の中には“趣味”も記されており…
「嗜好」が「趣味」としての意味合いも持っているのは、辞書も認めるところのようです(笑)

1. 「嗜好」=「趣味」としての意味合いも持つ

「嗜好」=「趣味」の意味合いがあるとしても…同じ意味だと言ってしまうと、それぞれの言葉が存在する意味がありません。

筆者が漢字から推測するに…趣味は、“興味や関心を示すもの”と言えるのではないでしょうか。

その物事の味わいや様子に、心が特に動かされるものが趣味となるのだと思います。

そして嗜好は、“心を満たすもの”と言えるのだと思います。

趣味と比べると、好きという気持ちはより強く、自分では制御できないもの。

嗜みの“慎み・心掛け”などの意味からすると真逆の印象になってしまいますが、要は自分の心が主体となっているのが嗜好と言えるのではないでしょうか。

その物事の趣きがクローズアップされているか、自分の嗜みにスポットが当たっているかという違いですよね。

2. オートバイやカメラなど

つまり嗜好品は、気持ちの高揚感を味わうことに、大きな意味があるということになります。

摂取し得られる楽しいという感情や、気持ちの高まりが、嗜好品特有のものということです。

そんな嗜好品となるものは、特に飲食物を指し示してはいるのですが、時にオートバイやカメラなども嗜好品と言われることがあります。

オートバイやカメラは趣味とも言えますが、体感的や感覚的に気持ちを刺激する側面があることから、嗜好品だということも出来るんですよね。

オートバイの場合は特に、趣味として所有している人が多いものだと思います。

自動車は生活必需品として必要とされたりもしますが、オートバイは、荷物や人を運ぶ目的で考えると自動車には劣ります。

反面、スピード感によって得られる高揚感や、操作性を楽しむことを目的とすると、とても心を満たしてくれる乗り物であると言えます。

それに、自動車を所有し、趣味としてオートバイも所有している場合は、それは贅沢品とも言えますよね。

こういったことからも、オートバイは嗜好品としての意味合いが強いものだと言えるのでしょう。

5. 依存性が強くなる

この様に、心を刺激し高揚感を味あわせる嗜好品は、依存性が強くなるものだとも言えます。

生きていくためや生活していく上で、必ずしも必要ではない贅沢品。

だけど、他では得られない刺激があり、心の欲求を満たしてくれるものは、その感覚に依存しやすいということです。

気持ちの良い高揚感に病みつきになり、ある意味その感覚に洗脳されてしまうんですよね。

生活に必要なお金を費やしてしまうかもしれない。

生きていくための命を削るかもしれない…。

という自制心上回り、自分の欲求を満たす為だけに行動するようになっていってしまうのです。

人の欲求というのはそれだけ強力なもので、欲求を満たされることによって得られる感覚は、人の理性をも麻痺させる可能性があるということなんですよね。

6. 嗜好品を摂取すると人はどうなる?

嗜好品は、強い依存性を示せば理性を崩壊させる危険性があるものです。

ただもちろん、嗜好品にはリラックスやリフレッシュなど、人に良い影響を与える場合もあります。

嗜好品の良い影響を受けるのか、嗜好品によって人生が崩壊するのか…それは紙一重だけど、どちらに転ぶかによっては大きな違いを生むものだと思います。

理性を保ったまま嗜好品を嗜むのか、嗜好品によって洗脳されてしまうのか。

全ては自分次第だと言えそうです。

さて、皆さんには嗜好しているものはありますでしょうか?
何か嗜好品を楽しんでいますか?
ここまで、嗜好品の悪い側面を特にクローズアップして解説してきましたが、実は筆者にも摂取している嗜好品があります。

自分でも悪い影響があることを実感しているからこそ、嗜好品の危険性も述べてきたのです。

それでも辞めていないし辞められない。

それが嗜好品という存在なのです。

筆者のように、何か嗜好品を摂取している人は、それによって得られる感覚や、自分に及ぼす良い影響も悪い影響も理解していることでしょう。

ただ、嗜好品というものに興味はありつつも摂取していないという人は、嗜好品によって人はどうなるのか…その感覚が全く分からないかもしれませんね。

そんな方たちの為に、嗜好品によって人はどうなるのかについても解説していきましょう。

1. 気分が良くなる

まず嗜好品には、気分が良くなるという特徴があります。

贅沢をしているという喜び、自分の欲求を満たしているという満足感。

体感的や感覚的に得られる気分の良さは、リラックスやリフレッシュの効果もあり、人生にエッセンスを加えてくれるようなものです。

特にストレスの多い人や、悩みを抱えている人は、その気分を紛らわせてくれる気分の良さに、嗜好品を頼りにしていたりもするでしょう。

筆者の場合は、摂っている嗜好品と言えばコーヒーとたばこになります。

朝はコーヒーを飲まなければ一日が始まらず、仕事に根を詰めている時はたばこを吸う時間がリフレッシュの時間。

また、ダイエットや健康を考えれば控えたいアイスクリームも、時に無性に食べたくなり我慢が出来ない時があり、アイスを食べる時は一番幸せを実感する時かもしれません(笑)アイスクリームは特に、筆者にとって気分を良くする目的の為だけに摂る贅沢品となっています。

2. 頭が冴える

また、嗜好品を摂ることで頭が冴えることもあります。

嗜好品による気持ちの良さや高揚感によってリフレッシュしたことで、頭が冴えるように感じることがあったりしますし、その嗜好品そのものに、頭が冴えるような感覚を味あわせる効果がある場合もあります。

良くも悪くも、身体や脳に刺激を与える嗜好品は、一時的にでも良い影響を与える効果があるんですよね。

それが麻痺による勘違いであっても、何かに行き詰っている人にとっては病み付きになる感覚であり、依存を生み出しやすいとも言えるのだと思います。

たとえばそれが薬物だった場合は薬物依存となり、人を崩壊させるほど、人生に強力な悪影響を及ぼしていくことになるんですよね。