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ハイカラとはどういう意味?その由来...(続き3)

今の日本でももしかしたら、日本古来の文化を守っている人たちは、すっかり西洋風に取り込まれた私たちを、冷ややかな目で見ているのかもしれませんよね。

キザったらしい

そして西洋かぶれの人たちは、キザッたらしい人達とも思われていたようです。

ハイカラは、そんな意味としても使われていたわけです。

「西洋風を気取っちゃって、キザッたらしい!」と…。

キザというのは、その気取った態度や言動が不快感を与える場合に使われる言葉です。

キザな人は今でも嫌われますが、ハイカラという言葉が生まれた当時は、西洋かぶれの人達が総じて、不快に思われていたということです。

このことからもやはり、明治時代当初は、西洋風なことを受け入れられない人が多かったということが分かりますよね。

また、キザというのは男性に使われる言葉ですから、ハイカラは元々は男性に使われる言葉だったということも分かります。

軽薄な

ハイカラにはもうひとつ、“軽薄な人”なんて皮肉を込めた意味もあったようです。

これもやはり、時代と文化が入れ替わっていく、明治時代だからこその意味合いなんですよね。

今では、新しい文化をどんどん取り入れていくことは、むしろ良いこと。

でもハイカラという言葉が生まれた時代は、西洋文化に取り込まれていくのを、嫌がった人のほうが多かったことが想像出来ます。

そんな中、西洋にかぶれていき、むしろ気取っている男性たちは、軽々しい人達にも見えたのでしょう。

自国の文化や伝統をあっさり捨ててしまうその姿勢は、武士道精神からも外れてしまっているのではないか。

日本人としての美学は持っていないのか…と。

軽薄にさえ見えてしまったことは、何となく想像出来ますよね。

「ハイカる」という動詞も

そしてハイカラという言葉は、広がりを見せるにつれ「ハイカる」なんて動詞も生まれたそうです。

“る”をつけることで、名詞を動詞化させた言葉ですよね。

今で言う、「神ってる」とか「ディスる」とかと似た表現かな?と思います。

皮肉を込めた言葉だったわけで、馬鹿にもしていますけど、「ハイカる」なんて言うと、何だか愛着も沸いてきそうな表現ですよね。

それも、時代の変化と共に少しずつ、ハイカラが受け入れられてきたからなのかもしれませんよね。

今は基本的に、“ハイカラ”も“ハイカる”も死語とされていますが、時に明治時代を象徴する言葉として登場することがあるのです。

すっかり西洋にかぶれた今の日本では、洋服を着た人をハイカラとは呼ぶのはおかしなことになってしまいますが、明治という激動の時代の人々の、心の奥底を表現するにはふさわしい言葉なんですよね。

️現在使われる”ハイカラな…”の意味とは?

明治時代に生まれ、その時代背景を反映させる言葉として、広く使われるようになったハイカラという言葉。

時代が日本文化から西洋文化へと取って代わっていくとともに、次第に皮肉を込めた言葉から、近代的で華麗などの肯定的なニュアンスの表現として使われていくようになったんです。

そして、ハイカラという言葉が使われなくなっていった背景には、すっかり近代化して洋服が主流となった、今の日本の姿があるんですよね。

死語と言われてもいるハイカラですが、この言葉は今も、その時代を表わす言葉として時々登場し、古い激動の時代を呼び起こすキッカケをくれているようにも思います。

そして今、ハイカラという言葉が使われる場合には、皮肉という意味は全くと言っていいほど無いのだと思います。

むしろ、とても良いニュアンスの言葉として使われているんですよね。

そんな現在の「ハイカラな…」というと、どんな意味合いになるのでしょうか。

オシャレな

現在、ハイカラという言葉には、オシャレという意味合いがあります。

とはいえ、お洒落な人に今「ハイカラだね」と言っても、ちょっと変な感じになってしまうと思います。

ハイカラが、現在オシャレの意味と言われているのは、きっと大正時代の名残なのでしょう。

明治時代は揶揄表現として発信されたハイカラですが、大正になる頃には肯定的な意味で使われるようになります。