『理由なき反抗』が映画となって公開されるまでには、大元の研究書からはかけ離れた内容へと変わっていったと思われます。
ですがやはり、その研究書があったからこそ生まれた映画でもあったようですね。
ジェームズ・ディーン主演
そんな『理由なき反抗』ですが、その内容と共に主演も話題になっています。
ジェームス・ディーン。
この俳優の名前を聞いたことがある人も多いはずです。
そして『理由なき反抗』はジェームス・ディーンの代表作とも呼ばれているんですよね。
ジェームス・ディーンのデビュー作は『エデンの東』だそうで、これも有名な作品ですよね。
その後に『理由なき反抗』の主演を務めたそうです。
しかしその次の作品『ジャイアンツ』の撮影終了後に、彼は事故で亡くなっています。
24歳の若さでした。
この時、『理由なき反抗』はまだ公開前だったそうで、それがまた、ジェームス・ディーンを伝説的な存在へとしていったそうです。
『理由なき反抗』でジェームス・ディーンが演じた、父親と対立する青年像は、当時の若者を象徴する姿。
そうやって熱狂的に若者たちの心を惹きつけていくのですが、そのイメージのままこの世を去ってしまったわけです。
ジェームス・ディーンはそうやって、青春時代の美しさを永遠のものだと印象付けることになったようです。
『理由なき反抗』は、ジェームス・ディーンの短い俳優生命と、壮絶な死もまた、ひとつの話題となっていたんですね。
あらすじ
さて『理由なき反抗』とはどんな内容の映画だったのでしょうか?
ここでは、『理由なき反抗』を知らない人の為に、あらすじを解説致します。
ジェームス・ディーンが演じたのはジムという17歳の少年。
ジムは、大人に対して批判的で、もちろん両親に対しても反抗的。
常に問題を起こしていました。
そんな中、両親の都合で新しい街へ転居することとなったジムは、そこでも非行少年のグループと喧嘩をしてしまいます。
そこで、度胸試しの“チキン・ラン”というカーレースの勝負をすることになってしまうのです。
そのカーレースは、崖の端ギリギリまで車を走らせるというもの。
その勝負に挑んだジムは、崖際で車から脱出しましたが、対戦相手のバズは、車ごと崖から転落して死んでしまうのです。
これが、悲劇のはじまりでした。
その後ジムは、警察に届け出ようとします。
ですが、事なかれ主義の両親に届け出を拒否されてしまいます。
さらに、警察に届けられるのを怖れたバズの不良仲間たちから、追われることにもなります。
ジムは仲間と共に空き家に身をひそめますが、ついに彼らに見つかり喧嘩が始まってしまうのです。
その中で、ジムの仲間だったプレイトウは、不良のひとりをピストルで撃ってしまいます。
そして警察も駆けつける騒ぎとなり、ジムとプレイトウらは警察にも追い詰められることとなるのです。
追い詰められたジムとプレイトウは、投降しようともしていた。
だけど半狂乱になってジムに拳銃を向けてしまったプレイトウは、警察に射殺されてしまうのです。
ジムはプレイトウに寄りすがって泣き叫び、ジムの両親はそんな我が子を心から慰める…こうして、すべての悲劇に終止符が打たれる。
そんな内容となっています。
納得のいかない対応をする大人たちへの反抗。イジメ。友情。愛情…
と、17歳の若者が抱える鬱屈とした思いを体現したのが、ジェームス・ディーンであり『理由なき反抗』だったのでしょうね。
社会に問いを投げかけるような意味でも、話題になったのだろうなと、あらすじを見ても思います。