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言及とはどういう意味?よくある使い...(続き5)

「言及しなさい」は、まだマイルドな表現だけど、「せよ」「させよ」はちょっと威圧的な印象がありますね。

ちょっと古い言葉と言えるでしょう。

「しろ」は現代風の威圧的表現と言えるでしょうか。

「言及しない」というように、打消の「ない」を付けた表現もあります。

「言及される」というように、受け身の表現として活用されていることもあります。

この打消しと受け身の2つがくっついて、「言及されない」というように、「言及する」のサ行変格活用の動詞の未然形に、助動詞の「れる」の未然形と、打消しの助動詞の「ない」をプラスした表現もあります。

これだと、打消の表現「言及しない」が受け身になりますね。

「言及したい」というように、希望を表すこともあります。

「言及する」に、「たい」という希望の助動詞がくっついています。

「言及させてください」などと、お願いする表現としても使います。

「言及」が使用されるシーン

では、現在の日本語の文化の中で「言及」がどのくらい使用されているのでしょうか?
話し言葉では、普段から頻繁に使われるような表現ではないかもしれませんが、よ~く注意して聞いてみると、メディアとか何かの発表などでは、けっこう使われることが多いように思います。

では、「言及」が使用される主なシーンについてご紹介していきたいと思います!

メディア

まずは、メディアから。

ここでいうメディアは、「mass media(マス・メディア)」で、媒体や手段という意味ですが、主に新聞とか、テレビ、ラジオ、インタネットなどを指しています。

新聞やニュース番組は私たちに、今日本で、さらには世界で起きていること、最新の情報などを提供してくれる媒体です。

ちなみに、「マスコミ」ってよく「メディア」と同じような意味として用いられていることが多いですけど、マスコミとは調べてみたら「mass communication(マス・コミュニケーション)」の略で、マスメディアによって情報が伝達されることを指しているようです。

つまり、マスコミは伝達されること、つまりコミュニケーションの手段について、そしてメディアは媒体を表しているということなんですね。

マスコミにマスメディアが含まれているので、なかなか意味の違いや使い分けが難しいんですね・・・。

「マスコミ」と「メディア」の違いは、とりあえずおいといて、では、メディアではどのように「言及」が使用されているでしょうか??

ニュース

まず、テレビのニュース番組あるいはラジオのニュース放送などで、「政治家の○○氏が、~について言及した」というような説明を耳にしたことがあるでしょうか?
さらに例えば「米国大統領が~とコメントし、北朝鮮問題について言及した」というように、使われていることもあります。

「総理大臣は、~についての言及を控えた」というように、コメントをあえてしなかった、あるいは意見を言うことを控えた、という時にも使われていますね。

スポーツニュースなんかでも、「○○選手、今日のゲーム内容については手ごたえを感じていることを示しつつも、今度の移籍に関しては言及しなった」というように、みんなの注目しているその選手のこれからの動きについてはまだ話題が出なかった、ということを伝えてくれていることもあります。

どんな内容を話し、どんな内容についてはしゃべらなかったか、ということを説明するときにも「言及」が使われていたりするわけですね。

新聞

新聞でも「○○氏、~について言及」というような見出しが乗せられることがあります。

この場合、「~について」興味を持っていた読者は、その内容についてはまだ知らないものの、○○氏が自分の意見を発表したということを理解できるので、今すぐその内容を知りたいと興味をかきたてられることになるでしょう。

けっこうネットのニュース記事なんかでも、見出しとして「○○さん、○○ニュースについて言及」というようなものがあります。

見出しとして「言及」という言葉を使うだけで、「何をコメントしたんだろう?」「どんな意見を持っているんだろう?」というように、人の興味を引き立てるから、けっこう見出しに使われていることが多いんですよね。

だから、政治関連でも、芸能人の浮気とか逮捕などの芸能ニュース関連でも、有名人がある特定のこと、得に一般市民も興味を持っている話題に触れた時に、見出しでバーンと「○○、~に言及」と乗せられていることが多いんです。

週刊誌

週刊誌では、芸能人のマル秘生活とか、政治家の裏の顔とか、いろいろな記事が載せられていますよね。