それが赤の他人であれば、「ダメな人だな~」と、それで終わることでしょう。
しかし、もしそれがあなたの最愛の人で100%信頼していて、今まで愛情をすべてささげてきた人なら、どうでしょうか?
ものすごい恨み、憎しみの感情も芽生えるのではないでしょうか?
愛しているという感情は強く深いものです。
それで、それが何かのきっかけで裏返った時、もしくは気持ちを踏みにじられたときに、愛していたのが大きければ大きいほど憎しみの気持ちも大きくなる、ということがあるみたいです。
別にどうでもいい人にどんなことをされたってそんなに気にならないけど、愛している人にされると深く傷ついたり、許せなかったり、忘れることができない、ということが起きるのでしょう。
嫌悪
「嫌悪する」ともよく言いますね。
嫌悪とは、憎み嫌うこと、強く不快に思うことを指しています。
自己嫌悪感が強い人もいますけど、自分のことが嫌だ、嫌いだと感じている人のことです。
さらに、ある特定の匂いとか行動を嫌悪する、ということもあります。
その匂いや行動に直面すると、すごく不快に感じるのです。
それで、それを避けようとします。
自分にとって、不愉快に思える刺激や接触を、嫌悪というわけです。
吐き気がするほど嫌いなのが嫌悪、相手に消えてほしいと思うほど憎しみを感じるのが憎悪、といった感じでしょうか。
厭悪
こちらの漢字の「けんお」もあります。
すごく嫌に思うこと、嫌いで憎いこと、という意味がありますけど、「嫌悪」と「厭悪」ってどう違うのでしょうか?
「厭悪」の「厭(えん)」という漢字ですが、「あきる」とか「いやになる」「いとう」という意味があります。
そして、「厭世観」「厭世主義」というように、人生や社会について、この世の中では幸福なんか見いだせない、価値なんかないというような悲観的な考え方を指す言葉にも使われています。
それで、人生がいやになった、人生を悲観しているという状態のときなどに、この「厭悪」という漢字を使って、すごく憎い、嫌に思うという表現をするようです。
犬猿の仲
犬猿の仲というのは、すごく仲が悪い人たちに対して使う言葉ですね。
犬が猿に対して歯をむき出してして「ワンワン」と吠え、猿も犬に向かって「ギャーギャーと騒ぐ、そのくらい仲が悪いということだそうです。
でも、実際には猿と犬は言うほど仲が悪くはありません。
自然の中には仲良しの猿と犬もいるらしいです。
では、どうして仲が悪いことを犬猿の仲というようになったのか、というと、もともとは干支の昔ばなしからきているようです。
その中で、神様は1月1日に神様のところに来る先着順で来たものをリーダーとしよう、と言って、その先着順が干支になったといわれています。
干支の中でいえば、猿は9番目、犬は11番目ですよね。
何があったのかというと、犬と猿は最初はタッグを組んで一緒に出発しました。
しかし、お互いに欲が出始めたのか道中の橋のところでお互いに我先にと渡ろうとし、猿は犬を川に落としてしまい、自分も川に落ちたということがあったそうです。
それで、到着が遅れ、さらにお互いに大喧嘩をすることとなったようです。
そのことが由来として、お互いを恨んでいる仲が悪い間がらの人たちを「犬猿の仲」と言ったりしています。
そして、もともと縄張り意識の強い猿と犬は、お互いを知らないゆえに警戒し、さらに威嚇することがあり、人間も本当に仲が悪いのではないけれど、お互いをよく知らないために喧嘩をする、そのような関係としても用いられることがあるようです。
憎悪の対義語
憎悪にもいっぱい類義語があるんですね。
人間関係において、憎しみという感情は昔から深く根深いものだったんですね。
では、逆に憎悪の対義語とは何でしょうか?