この童話は、中世ヨーロッパの大飢饉という本当にあった歴史の記憶を伝え、悲劇を繰り返さない為の記憶の手引きという見方もあるそうです。
ヘンゼルとグレーテルは、長く続いた飢饉で困った親が子捨てをするお話。
怖いポイントはたくさん!
・継母(実母という説もある)の中には子を捨てようと思わせる『鬼』がいた
・未来ある子よりも自分たちの命を優先させる判断
・一度戻ってきたのに、次は戻れないような場所への放置
・魔女がヘンゼル(兄)を太らせてから食べる計画
・ヘンゼルを太らせるための食事を妹のグレーテルに作らせる非道さ
・最後に魔女をかまどで焼き殺すシーン
最初から最後までハラハラドキドキして読んだ記憶が蘇ります。
子供の頃にこの本の読んで、怖いと思った感覚は忘れられないでしょうね。
筆者はこれを読んで一番怖いのはおばけじゃなく人間だ…と衝撃を受けました。
お子様の夏休みの空いた時間にでも読ませてあげたら涼しくなるかも!?
ブレーメンの音楽隊
ブレーメンの音楽隊はグリム童話の物語の1つ。
幼稚園や保育園などでも親しまれ、演劇などでも童話を楽しんだ事のある方がいるのではないでしょうか。
人間に捨てられ、または食料にされようとしていた動物達たちが、新しい生活を夢見てブレーメンへ向かうストーリ一。
その中から、小さな子供でも理解できる大切な事を教えてくれる童話です。
・動物をいじめてはいけない
・命を大切にする
・役目の終わった人などいない
・悪い事した人は罰が当たる
・弱い立場でも仲間がいれば乗り越えられる
今の日本でも、現実似たような状況は各地で起こっています。
ペットを捨てるという事についてもそうですが、野生の動物達の居場所を奪ったり、安易に観光名物にしようと動物を引き寄せたりして被害に合う事も、元を正せば人間が原因だったりします。
人間は強いから、優しくならなきゃいけないのだと教えられる一冊です。
白雪姫
雪のように白い肌、血のように赤い頬や唇、漆黒の髪を持って産まれ、その美貌を義母(実日の説もあり)という存在によって嫉妬され、殺害計画を企てられるお話です。
物語は童話と言う事もあって、絵本的なもので描かれているものはまだその恐ろしさもやんわり描かれているものが多いです。
2度に渡った殺害計画は小人達に助けられて失敗。
3度目に毒林檎で計画は成功。
と見せかけて、白雪姫の棺を王子が運ぶ際につまずいた時に喉に詰まっていた毒林檎が取れて息を吹き返します。
終盤の終わり方や細かい内容には諸説あって気になる所ですが、おとぎ話ですので優しい白雪姫が生き返って王子様と幸せに暮らしましたとさ♡で良しとしましょう。
でも、白雪姫を始めとする有名な童話の数々には、ホラーというかサスペンスというか、人の憎悪や嫉妬を浮彫にするところにスポットを当てて書かれている『本当は怖いお話だった…』という深堀りされた本も結構出ています。
あの幸せなハッピーエンドがどうなってしまうのか!違った意味でドキドキしながら読んでみるのもおすすめです。
ラプンツェル
ディズニー50作目の記念作品でもある“塔の上のラプンツェル”の原作でもありますが、実は原作のグリム童話の内容とは随分と異なるストーリーで映画は描かれています。
それも納得の理由が満載なんです。
ちなみにラプンツェルは植物の名前なんですよ!内容の要約はこうです。
・妊娠時の食欲と我が子を引き換えに、魔法使いの庭にあったラプンツェルを食べた母親
・生後すぐに魔法使いに引き渡された子の名前はラプンツェル
・森の中で王子は美しいラプンツェルの歌声に魅了され出会う
・魔法使いのいない隙をみて逢瀬を重ね、頻繁に愛し合う。