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雪女について、今さら聞けない基礎知...(続き5)

長野県地方の逸話

長野県地方では雪女が醜い容姿で現れる逸話があります。

長野地方には北アルプスがあり山の逸話と雪女の逸話が合いまったという説もあります。

山の猟師は雪の夜、美しい女に一晩泊めて欲しいと頼まれ、そのまま結婚するがタブーを口にしたり、無理強いしたりしたことにより(雪は風呂に入ると解けてなくなるのに無理に風呂に入れるなど)、女は姿を消してしまうというパターンが雪女の逸話です。

山の逸話は、山人が山のタブーを破ることにより山の精の怒りに触れ死ななくてはならない運命を辿るというものです。

このふたつの複合逸話だという説があります。

ユキオンバとして現れる逸話

長野県伊那地方では雪女は「ユキオンバ」と呼ばれています。

雪の夜に山姥の姿で現れるという逸話が残されています。

ユキオンバは雪女の異称です。

雪女というのは通常は、美女ということになっていますがユキオンバはいわゆる老いて醜い雪女です。

愛媛県でもユキオンバといわれている地方があるようです。

たいそう昔だというのに長野と愛媛で同じ呼び名がついているのですね。

いまでは地球の裏側へでも一瞬でこちらの声だけでなく、姿も飛んでいくことができるのですが。

鳥取県地方の逸話

鳥取県東伯郡に伝わる逸話です。

雪女がいる間は1日に33石の稲の花がしぼんでしまうといわれていて、卯の日の遅い年には稲のできが悪いといわれています。

この地方の雪女は1本足で白幣を振りながら淡雪に乗って現れ「氷ごせ湯ごせ」といい、水を掛けると膨れ、湯をかけると消えてしまうといわれています。

雪女が氷を求めてくるという逸話

雪女は氷を求めてやってくるという逸話がありますがどこの地方で伝承され続けてきたのかは不明です。

秋田県地方の逸話

秋田県地方に伝わる雪女の逸話は若くて目鼻立ちがはっきりしていないのっぺりした顔立ち、「のっぺらぼう」のように描かれたり、いい伝えられたりしているそうです。

秋田地方は美人の産地としても有名です。

あの小野小町も秋田地方出身だということですが、そんな地方に伝わる雪女の伝説が「のっぺらぼう」のような容姿をしたものだというのがおもしろいですね。

雪女と言葉を交わしてはいけないという逸話

また、雪女を見ても言葉を交わしてはいけないという逸話も残されていますが、どこの地方で伝承され続けていたのかはこちらも不明です。

岐阜県地方の逸話

岐阜県では吹雪の夜に現れて子どもをさらったり大人の人間を埋めて殺してしまうといわれている雪童子と呼ばれるもの、冬の山小屋に現れる女や雪玉として現れ「水をくれ」という雪の童と呼ばれるものがいます。

この雪の童へは水ではなく、熱いお茶を出さないと殺されるそうです。

また、飛騨地方は雪入道と呼ばれる逸話があります。

愛媛県

雪女は雪の妖怪なのですから特に寒い地方に伝承されているかと思いきや、江戸時代は今より3℃くらいは平均気温が低かったようなので愛媛県のようにかなり暖かい地方にも雪女の物語が伝わっています。

愛媛県北宇和郡では雪婆(ゆきんば)として雪山の上を一本足で飛び回る老婆として語り継がれています。

江戸時代の妖怪絵巻に描かれている雪婆は美女とか醜いとかというレベルではなく
頭部の下がすぐ脚のバケモノです。

雪の降る日にはこの妖怪が子どもをさらって行くと怖れられていて、冬の日にどうしても外に行きたいということを聞かない子ども「雪婆が来るぞー」と怯えさせていたそうです。

関東地方

今の東京、埼玉、神奈川の一部あたりはその昔、武蔵国と呼ばれる地方でした。

このあたりに伝わった雪女の逸話です。

ある若い木こりの男と年老いた男が林に出かけて行きました。