海の中や波の音もあります。
こういったα波を発するような自然音は1/fゆらぎという独特のリズムを持っていると言われていますが、その1/fゆらぎを聴くと人間は心地よさや安心感を感じるのです。
1/fゆらぎは音だけでなく、木漏れ日や打ち寄せる波、蛍の光など視覚的なものも含まれます。
山や海が近い地方であれば木漏れ日や打ち寄せる波は日常で目にできる光景ですし、野生の蛍が生息している場合もありますよね。
つまり自然に囲まれた地方は、誰もが深い安心感を得られる条件を備えている場所。
もしそこが生まれ育った場所でなかったとしても、まるで自分の生まれ故郷にいるようにホッとできるという訳です。
のんびりとした生活
都心部に出れば人混みで溢れ、大勢の人の話し声、常に走っている車やバイクの音、あちこちに張り巡らされた線路を走る電車の音、店舗から流れる電子音など至る所で音が鳴っています。
耳が休まることがありませんね。
聴覚だけではありません。
視覚的にも無機質なビルに囲まれ、ビルの壁には巨大なテレビが採光を放ち、夜になれば様々なネオンが光り夜の闇を感じることはありません。
顔を上げれば人や車が行き交っていますし、常に時が流れている感じですよね。
一方で地方に行けば車や人も少なく、川のせせらぎや虫の音、カエルの鳴き声、海の波の寄せる音など、自然の音しか聞こえないことも多いです。
田畑が広がり見晴らしの良い場所が多く、目に見えるのは緑ばかりでしょう。
動くものが少ないので時間が止まったように感じることもあります。
街灯が少なくネオン灯もないので、夜には空の星がはっきり見えるくらいになります。
これだけでも都会と地方の環境の差がわかりますよね。
当然のことながら、余計な音や光が入ってこない地方の方が心も穏やかにのんびりと過ごすことができます。
人間は夜になると、自然に身体を休めようと交感神経から副交感神経に切り替わりリラックス状態になるようになっていますが、光を見ると脳がまだ昼間だと勘違いして副交感神経への切り替えがうまくいかないと言いますので、都会はどうしてもストレスがたまりやすく「のんびり」を感じにくい環境なんですね。
都会の人は24時間活動できる環境ですが、地方は街灯も夜に開いているお店も少ないので、夜間に活動する術がないというのも大きいでしょう。
それに農作業をしている家庭も多いので、朝が早く1日の始まりが早いために日中はのんびりと過ごせる場合が多いように思います。
カラオケボックスやゲームセンターがないところも多く、目的もなく歩き回る事も少ないなので、過ごし方としては自然と戯れたり、本を読んだり、大人は特にのんびりするような事しかできません。
時間の流れ方や環境そのものがゆったりしているんですね。
都会だけでは得られないものがある
都会は病院に行くにも直ぐに行けますし、何か必要なものがあった時にも手に入りやすい、歩いて行ける距離にコンビニなどの夜間に空いているお店があったりととても便利ですよね。
そういった意味では安心感を得られる環境なのかもしれませんが、いつも忙しなく、どこか急いた気分は抜けないでしょう。