そしてその嘘くささは、言われた当人は気づきやすいものです。
「この人は適当なことを言うなぁ」と思われて印象を悪くしてしまいますので、人を褒めるときには極力嘘は避けましょう。
3.思ったことを口にする
相手を褒めるときに最も自然な方法は、「自分が思ったことを口にする」というやり方です。
例えば朝に顔を合わせたとき、パッと相手の姿を軽く観察します。
そこで、いつもと何か違うと目についた部分を褒めれば良いのです。
服装や髪型、身に着けているものなど、褒める要素は何でも構いません。
普段と違うネクタイをしていたなら、「あれ、今日はオシャレなネクタイをしてるね」と一言褒めてみましょう。
他にも「今日の髪型可愛いね」とさらっと言うことで、相手を自然と良い気分にさせられます。
また、もし外見でどうしても褒める場所が見つからないときには、相手の表情や雰囲気などをやんわりと褒める方法もあります。
「今日はいつもよりも笑顔が素敵だね」と言ったり、「何だか普段より落ち着いた大人っぽい雰囲気だね」と表現してみたり・・。
何がどう、とはっきりとは伝えなくても、なんとなく自分が「褒められている」と相手が察すれば、自然と嬉しい気持ちになるはずです。
毎日そうやって続けていると、いつしか相手と円滑な人間関係を築けるようになりますし、自分自身の人を観察する目も養えて、一石二鳥です。
4.上手く褒めようとしない
褒め慣れていない人がやりがちなのが、「どうにかして上手く相手を褒めようとすること」です。
褒める際に気の利いた言い回しをしようとしたり、やたらと細かく相手を褒めたりしようとする人がいますが、あまりやり過ぎるのも逆効果です。
人は案外単純なもので、「何がどうだからどう良いね」なんて一々説明しなくとも、「今日の〇〇はなんか良いね」程度の褒め言葉だけで十分に喜んでくれます。
それを下手に細部まで説明しようとすると、反対に相手がわざとらしく感じてしまったり、ちょっと引いてしまう可能性もありますので、注意が必要です。
褒めるときには、必要最低限の言葉だけで良いのです。
「今日の服、いいじゃん」や、「その帽子似合ってるよ」程度の褒め言葉の方が、相手にとっては自然に感じられて、より信ぴょう性があります。
ただし、仕事に関して相手を褒めるときには、ある程度細かい描写で伝えた方がより効果的です。
「きみのこの仕事はこの部分がこんな感じに良かったよ」と詳しく伝えると、相手はそれだけ自信に繋がります。
5.アメとムチを上手く使う
学校や会社でよく使われるのが、アメとムチの方法です。
何か注意をすることがあったら、それだけを頭ごなしに怒るのではなくて、必ずどこかに褒める箇所を入れるというやり方です。
例えば学校で窓ガラスを割った生徒に対して、先生が「お前が窓ガラスを割ったのは悪いことだ。だが、お前がいつも皆のリーダーとして頑張ってくれていることも先生は知っている。そんなお前だからこそ、規律を守ってみんなの手本となっていってもらいたいんだ。」と諭すように話をします。
そうすることによって、相手はただ落ち込んだり、反抗心を持つわけではなくなります。
「注意を受けはしたが、自分のことを認めてくれている」と相手が思えば、素直にムチを受け入れますし、そこから上に伸びていくことが出来ます。
このアメとムチを上手に使える人は、人を上手く育てることも出来ます。
あなたの周りにも、厳しくも優しい先生や上司はいませんか?
もしいるとしたら、きっとその人は褒め上手な人でしょう。
何を褒めるのか?
相手を褒める、とは言っても、一体何を褒めれば良いのでしょうか?
褒める内容は相手によって変わってきます。
社会的地位や志が高い人にそれを褒めたところで、相手からすれば「当たり前」と受け取られることがあります。
また、容姿を気にしている人に容姿に関することを褒めても、反対に嫌味に取られてしまう可能性もあります。
重要なのは、どの相手に対して、どんなところを褒めればいいか、ということです。
全員が全員、同じことを褒められても嬉しいと思うかは人によって違ってきます。