ただし季節素材の調達を含め、料理を作る人には、大変な労力を強いることになります。
低カロリー
代表的な単品料理で、和食、洋食のカロリーを比較したサイトがありました。
それによると、鮭おにぎり180カロリーび対し、ツナサンド280カロリー、焼き鮭136カロリーに対し、鮭のムニエル271カロリー、小松菜のおひたし15カロリーに対し、シーザーサラダ96カロリー、ざるそば266カロリーに対し、カルボナーラ831カロリーと、似たようなアイテムで見ると、すべて和食の方が下回っていました。
西洋料理との対比で低カロリーなのは、間違いないようです。
低脂肪
和食では、脂肪分も前提のように語られています。
実際に行われた実験があります。
それは、標準体重でありながら体脂肪率の高い若い女性グループに、2週間、朝昼晩の3食、400カロリーを限度とした和食を続けたものです。
するとたった2週間ながら、明らかに中性脂肪の減少が見られたそうです。
そして全身の脂質が亢進したそうです。
体脂肪率も、ウエストも減少したそうです。
つまり和食の低脂質は、看板倒れではありませんでした。
旨味の味わい
旨味とは、5つの基本味、甘味・酸味・塩味・苦味・旨味の一つで、単なるおいしさとは違うものです。
素材の良さを引き出し、料理のおいしさに貢献する触媒の役目を果たします。
例えば、野菜の甘味を引き出す、野菜の苦味、魚の生臭み等を緩和する、酸味をまろやかにするといったような作用です。
料理の味に深みを加え、おいしさを陰でささえています。
昆布(グルタミン酸)と、かつお節(イノシン酸)が代表的な旨味調味料の成分です。
和食では大変に重視されてきました。
食材本来の美味しさ
和食は、食在の持ち味以上においしくしないことを原則とし、日本人はおいしいものを探しその持ち味を味わうことを第一としており、おいしくないものに手を加えてまで食べたいとは思わなかったと言われています。
京料理の考え方に通じているのでしょうか。
その調理の特徴は消極性にあり、それこそ「引き算の料理」と表現される所以です。
季節を味わえる
日本料理は、四季の移り変わりをいち早く告げる食材を好んで使います。
春は蕗の薹、菜の花、木の芽、わかめ、白魚、初夏になれば筍、初鰹、桜鯛、夏には鮎や西瓜、枝豆 秋には松茸、栗、さんま、冬は大根、柚子、鰤、鱈などが挙げられます。
季節感を非常に重視する、ほとんど習性のようなものがあります。
これはやはり農本主義に基付き、長い平和が続いた江戸時代の遺伝子といえるのではないでしょうか。
️日本食にはメリットがたくさん
筆者は中国に長い間駐在していました。
中国の日本料理店は、沿海部の貿易都市ならどこにでもあります。
上海など巨大都市では専門店に細かく特化していて、日本全国の料理を味わうことができます。
それ以外の都市では、総花的に何でも出す店が主力です。
こういう店に、日本人のグループで食事をしに行ったとしましょう。
中に若い男性が複数含まれているとします。
すると彼らはたいてい揚げ物中心にがっつりした品をオーダーします。
唐揚げ、焼き鳥、コロッケ、トンカツ、メンチカツ、フライなどです。
テーブルが黄褐色に染まります。
これらは和食ではありませんが、日本料理店の看板メニューとなっています。