仕事ができない人は机が書類で山盛りになっていて、「整理しなければならないけれど手が回らないから」と言い訳したままいつまでも片付けられないままどんどん溜まっていくということが多いです。
それに引き換え仕事ができる人の机は、パソコンと書類や文房具数点などの必要最低限のものしか無いことが多いです。
たとえ仕事中には多少散らかっても、帰るときにはすっきりとほとんど何も無駄なものが置かれていない状態になっています。
会社によっては、帰るときにパソコン以外のものを机の上に置かないようにというルール付けをしたり、フリーアドレスオフィス制度を導入したりしているところもあるでしょう。
フリーアドレスオフィスでは、自分の席というものが決められておらず、ロッカーからノートパソコンを取り出して社内の共有スペースの好きな場所で仕事をします。
必然的に書類の山を整理しなくてはならなくなり、ペーパーレス化が進み、席を変わることで気分が変わってリフレッシュできたり、仕事に集中できたり、今まで話さなかった部署の人と会話ができたりという利点があるとされています。
反対意見もありますが、強制的に整理整頓がなされ、資料のデータ化やネットワーク環境などのインフラを整えてワークスタイルを刷新することができるわけで、先進的な大手企業で取り入れられているところが増えています。
勤務先にフリーアドレス制度を取り入れるのはなかなか難しいでしょうが、机を整理整頓することはフリーアドレスオフィスに近い効果を得ることができるのです。
机の上に余計なものがあると、自覚はなくてもついつい集中力が削がれてしまうもの。
今は関係ない別の案件のファイルなのに、目に入ったらそっちが気になってそのファイルを広げてしまったり、溜め込んだ書類の山が崩れてきてそれを整理しているうちに、間に挟まっていた名刺を交換した相手のことを思い出したり。
マルチタスクが得意な人ならいざ知らず、一般的には同時に別のことを進めるのは効率が下がってしまうやり方です。
今やっている仕事に集中したいなら、それ以外の仕事のことは一旦置いておいて、資料なども片付けておくのがおすすめなのです。
目から入ってくる情報を減らす
動物は、身体が辛いときに目を閉じて横になります。
たとえ眠ることができなくても、目をつぶっているだけでも休憩になるという話、聞いたことがあるのではないでしょうか。
これは、目から入ってくる情報を遮断することで脳の処理量を減らし、身体の負担を和らげることができるからなのです。
視覚から得ることができる情報量は87%あるとも言われ、聴覚や触覚、嗅覚、味覚などに比べて圧倒的な情報量ということになります。
音を流す
刺激を減らした方がいいはずなのに音を鳴らしたら逆効果では? と感じるかもしれません。
でも、かける音の内容によっては集中力を高めることができるのです。
というのも、人の話し声や給湯室から聞こえてくる物音は、脳に刺激を与えやすく集中力を乱す原因になります。
生活音は人にとって『意味のある音』なので、気になりやすいのです。
話し声なら余計に気になってしまいます。
ならば、気にならない『意味のない音』をかけて意味のある音をかき消すことで、集中力を上げてしまえばよいのです。
ホワイトノイズや雨音、風の音などをひたすら流すCDもありますし、専用のサイトやアプリなどもあります。
社内で音を流したり、ひとりだけイヤホンをしたりというのは会社によって難しいところもあるかもしれませんが、問題無いようであればぜひお試しを。
雑音をかき消すだけでなく、1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)である雨音や波の音などが身体をリラックスさせ、集中しやすい環境作りに一役買ってくれます。
夜の方が集中できる?!
昼間の仕事はなかなかはかどらないけれど、夜や早朝などの残業時間だと仕事がはかどる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日中は同僚もいますし、電話もかかってきます。
お昼を食べたら眠くなったり、上司に腹の立つことを言われてむしゃくしゃしながら我慢して仕事を続けたりすることもあるでしょう。
窓の外から子どもの騒ぎ声やサイレン、ちり紙交換車のスピーカーからの声などが聞こえてきてつい気になってしまうということもあるのではないでしょうか。
これは、日中は視覚からの刺激だけでなく、様々な刺激が多く、そのために集中力が乱されがちだ、ということなのです。
だからと言って日中はだらだらと仕事をして、定時を過ぎて人が少なくなってから仕事をする、というのを常態化させてはいけません。
周囲にも迷惑をかけることになってしまいます。
刺激が減れば集中できるのですから、机や周囲のキャビネットなどを整理整頓して無駄な刺激を減らし、作業に集中しましょう。
余計な物を置かない
目の前に仕事に関係するものしか置かなければ、それだけ情報が左右されにくくなります。
BGMとしてテレビや動画を見ているとついいつの間にか見入っているけれど、ラジオや音声のみの動画だとたまに聞いていて面白い話題に「ふふっ」と笑ってしまうなどの反応はしても、作業は続けていられることが多いのも、テレビが視覚を、しかも受動的に奪ってしまうことが理由のひとつとしてあげられます。
調べものをしていたつもりがいつの間にかネットサーフィンをしてしまっていたり、スマートフォンを出しっぱなしにしていてメールの通知がきたので手に取ったついでに別のアプリをチェックしてしまったり。