いずれにしても「仕方なく」要望を受け入れたというわけです。
️致し方ないの類語
致し方ないの類語は「仕方がない」、「やむを得ない」、「よんどころない」、「余儀ない」、「是非ない」、「不可避」、「逃れられない」などがあります。
仕方がない
致し方ないと同じ意味として、私たちが日常一番よく使っているのは、「仕方がない」という表現かもしれません。
「◯◯だったから、仕方がなかったんだ!」とか、「仕方なく◯◯する」とか、「もう、仕方がないならいいよ」というように、言い訳にも使っています。
それに、しぶしぶ何かを行う時、あるいはしぶしぶ許可を与えるときにも使っています。
先ほども紹介したように、「しかた」というのは物事の方法、やり方を意味しているので、「方法がない」という意味で、「致し方」をもっとラフにした言い方ということになりますね。
「もう仕方ないな~」というのは、「しょうがないな~」と同じ感覚で使ったりもしますが、「しょうがない」というのは、「しようがない」を言いやすくした表現のようです。
「仕様がない」とは、うまい方法がないという意味で、ちょっと諦めの気持ちもこめられています。
だから、「もう仕方がないな~」とか「しょうがないな~」と、何かを甘えて頼んできた人を甘やかすようなニュアンスでも使いますよね。
「八方ふさがりだからしょうがない!」という時もあるけど、「君はかわいいから、もうしょうがないな~♡」というような、人が「仕方がない」と思える状況はいろいろです。
やむを得ない
やむを得ないは、「どうしようもない、仕方ない、残念だがあきらめるしかない」という意味です。
他にどうすることもないから、残念だから諦めるというときに「やむを得ないね」という表現を使います。
しかし、このやむを得ないの「やむ」とは何なのでしょうか?
実は、「やむを得ない」とは、「止むを得ない」または「已むを得ない」と表記されます。
「止む」または「已む」とは、続けてきたことが終わりになる、行われなくなるという意味を持ちます。
「得ない」と言うのは不可能を意味しています。
「得る」に助動詞の「ない」が付いているので、〇〇をすることができない、ということです。
続けてきたことをやめざるを得ない、他にどうすることもできないという事を意味して「やむを得ない」というのです。
ちなみに、たまに「やむ終えない」と漢字で表記されることがありますが、それは「やむをえない」を「やむおえない」とパソコンなどで間違って打ってしまったときに変換される漢字で、間違った漢字です。
よんどころない
「止むを得ない」の別の言い方として「よんどころない」という表現もあります。
「よんどころない」なんて、現代人はあまり使わないですよね。
漢字にすると、「拠無い」あるいは「拠所無い」となります。
意味は、「そうするより仕方がない」ということです。
「よんどころない事情により、欠席します」というように使われますが、つまりは「そうするより仕方がない事情があって、欠席します」という意味になります。
話し言葉としてはあまり使われる事が無いかもしれませんが、ビジネスシーンなどでは使えますよね。
何か約束などをキャンセルする必要があったときなどに、それを丁寧に伝える言い回しとして「よんどころのない事情により・・・」と伝える事ができます。
取引先に対しても使えるフレーズですので、ぜひ覚えておきましょう。
余儀ない
「余儀なくされる」とか、「余儀ない」という言い回しも使います。
「余儀ない」の「余儀」とは、他にとるべき方法を意味しているようです。
さらには、別の意見を指していることもあります。
他に取るべき方法がない、つまり他の選択肢がないということで、たったひとつの方法を選択せざるを得ないときに、「その選択を余儀なくされる」と表現することができるわけですね。
そう行動せざるを得ない、ということですね。
例えば、会社をやめざるを得ない状況になったとき、「退社を余儀なくされる」ということがあります。
他に自分が取れる選択がなかったわけです。