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経験則とはどういう意味?よくある使...(続き3)

天気というのは、昔から人々の暮らしに大きく関係することでした。

わたしたちもそうですけど、明日の天気について知りたいと思いますよね?

昔から、天気に関しては世界中の人が「経験則」に基づいて判断してきたわけです。

例えば、ギリシアのテオフラストスという人は、紀元前300年頃に天気俚諺を200も集めた本を出していたそうです。

さらに、日本でも村上雅房という人が、1456年に天気に関する経験則を30ほどのせた「船行要術」という本を出しています。

村上雅房という人は、瀬戸内海の水軍の頭領をしていたそうです。

海のうえでは特に天候というものは生死を分けるほどの影響を及ぼしたことを考えると、やはり空を読むこと、空や周囲の状況を観察してこれからの天候を予測する事がいかに必要だったかがわかりますね。

今のような気象学がなかった時代にも、世界の人々は空の様子を観察し、そして経験から予測を立てて、経験則として判断してきたことがよくわかりましたね。

裁判官が判決に用いる

さらに、経験則というのは、裁判官が事実を確認するための手段ともなっています。

それは、どういうことかというと、ある事実を証明する直接的な証拠がない場合に、それにかかわる間接事実の証拠を提出し、その事実が確認されることによって経験則上要証事実の存在が推認されるということになります。

それで、直接的な証拠がない場合でも事実として認められることになるのです。

そのような間接事実と主要事実をつなぐのが経験則であり、裁判所で行われる事実認定において、その歴史は積み重ねられてきて、一定の経験則というものができています。

ほとんどの裁判においてその固定された経験則にもとづく認定論にしたがって判決がなされているのです。

それで、間接的事実と通常の経験則に従えば、ある事柄をAと判断し、認定すべきことを、実際にはBと事実認定した場合に、「経験測違反」であると主張される場合があります。

一定の出来事や証拠がある場合には、Aという事実があることが通常である、という判断が経験則ということなのです。

例えば、ある配偶者のいる男性が他の女性とホテルに出入りしている写真が証拠として提出されているとします。

実際にホテルの一室で2人が何をしていたか、ということはわかりません。

直接の証拠は提出されていないということです。

しかし、その男性が不貞を働いたかどうか、ということに関して、一般には不貞行為があったものと判断することができます。

それが、つまり経験則に基づく事実確認なわけです。

しかし、裁判所がそのような一般に推認されるAという事実を認めず、Bを事実認定した場合に、経験則に反する事実認定がなされた、ということになるわけです。

マーフィーの法則なども経験則

「マーフィーの法則」というものも、聞いたことがあるでしょうか?

「失敗する可能性のあるものは、いつか失敗する」。

「洗車しはじめると雨が降る」。

「トーストを落とすと、必ずバターがついた面が床につく。

それも値段の高いカーペットはよりその確率が高い」とか。

そういった、面白い”あるある”を集めたものです。

マーフィーの法則をまとめた書籍なども出版されていて、かなり面白いです。

日本でも、1990年代の初めに流行りましたね。

哀愁たっぷりで、面白いのに、それがまた本当に当たるというか、事実だったりするのが面白いんです。

しかし、これもやはり経験則です。

「切符を買う時、自分の並んだ列がいつも遅い」、「高価なものほどよく壊れる」というようなものもあるんですけど、いや~本当にそうなんですよね!って人は多いのではないでしょうか。

自分だけ感じていたのかと思ったら、じつはけっこうみんな思っていたんですね!

このマーフィーの法則に共感するのは、そのエピソードが他のエピソードよりも自分にとって衝撃的であったがために、記憶に残りやすくそう感じるだけ、ということも多いようですが、中には非常に教訓的なものもあるようです。

さらに、実際にマーフィーの法則を実験にて確かめた学者もいるようです。

例えば「落としたトーストが落とすと、バターを塗ってある面が下になる確率は、カーペットの値段と比例する」というマーフィーン法則について研究してみた人によると、バターが下になる確率というのは、カーペットの値段ではなく、テーブルが3m以上ある時、さらには滑り落ち方が関係しているということがわかったそうです。

カーペットの値段は関係ないんですね・・・。

まあ知っていたけど・・・、高価なものほど汚れたり、ダメになることが多い気がするのは私だけではないはずです。