点か線と言われれば、点だけでかまわない、と考えているわけです。
しかしSNSで行動を四六時中監視されるようでは、自分は首輪とリードでつながれた飼い犬に等しい、という感覚を抱くかもしれません。
こうなるとほとんど破たんしています。
遠距離恋愛をダメにするのは、男性を信じてあげられない女性の不安、とまとめてもよさそうな気がします。
相手に支配欲を感じさせてしまっては、何もいいことはないでしょう。
なぜ価値観の違いが生じるのか
価値観の違いは、身体の違いのようなものです。
何を摂取して何を身につけてきたか。
どの部分を鍛えてきたのか。
それは脳内記憶の歴史に基付いています。
またその記憶の出し入れの仕方によっても現行の価値観は大きく変わってきます。
自分のパートナーに変なこだわりがないかどうか、検証してみる必要はありそうです。
それはそれとして以下価値感の違いが生じる主な原因について考えてみましょう。
家庭環境
家庭環境は、恋愛、結婚感に決定的な影響をもたらします。
仲の良い両親の家庭で育った人は、性格が安定し、パートナーを選び、一緒に暮らすことにあまり迷いはありません。
お手本があるからです。
いい悪いは別として、それを参考にしながら自分のスタンスを決めればよいのですからこれは簡単です。
これが片親などで育った人になると、自分勝手な想像や何らかの思い入れが強く出てしまい、性格ばかりか価値観もまた不安定です。
恋愛や結婚に対して現実には通用しないあこがれや、理想などを抱え込んでいることが多く、これらは育ちのよい人から見れば欠点として映ります。
すぐに不安や臆病風に取りつかれてしまう人もいます。
いずれにしろ「つかれる奴」とみられる確率が高いのです。
こうした家庭環境まで含め、率直に話し合えるようになることが大切ですが、これはなかな難しいものです。
話しているうちに、コンプレックスや同情が表に出ないようにしなければなりません。
過去の経験
過去の恋愛経験は恋愛の価値観にとって、どのような作用を及ぼしているのでしょうか。
多くの人にとってプラスの上書きとなっているかどうかはっきりしません。
交際上手のプレイボーイ(ガール)にとっては、恋愛対応力をさらに高める方向に働くでしょう。
しかしいつも手探りの交際下手にとってはトラウマと化している可能性もあります。
こうなると恋愛恐怖症に取りつかれ、はっきりマイナスに働いてしまいます。
相手のこうした経験を読み解き、解きほぐし適切に対処すれば、恋愛の成功率は大きくアップするに違いありません。
脳の仕組み
STAP細胞の小保方晴子さんが所属していた理化学研究所では、ヒトの脳が他人の価値観を学ぶことを、世界で初めて科学的に解明したそうです。
それによれば、ヒトはシュミレーション学習にパターン学習を加えることで他人の価値観を学ぶそうです。
なんだかよくわかりませんが、私たちが多様な価値観を持つ他人に応対できるのは、このふたつの脳機能が補完しあうから、だそうです。
ここではヒトは他人の価値観は学ぶことができる、このことに科学的根拠が与えられた、ということで十分としておきましょう。
価値観の違いはなくせる?
ヒトは他人の価値観を学び、それに応対できることがわかりました。
しかしこれは価値観の違いをなくすことができる、ということになるのでしょうか。
先の理化学研究所の実験では、ヒトは他人の判断を予測し、シュミレーションしていることが明らかになっています。