すなわち、一方的で偏ったものの見方しか出来ないということです。
本人は物事に広く精通していると思っているつもりでも、意見や話を聞かされる側からすればその内容はとても偏ったものに思えます。
仕事のやり方にしてもそうですし、日々のニュースや政治に対する考え方、また一般常識の部分に至るまで、本人は自信ありげに「これはこうなんだよ」と発言します。
ですが、それを聞く側にとっては「その意見はおかしいんじゃないか?」と思えてしまうことが多いのです。
また、片方からしか物事が見られないために、人から間違いを指摘されてもそれを素直に認めて受け入れることが出来ません。
自分の中の偏ったものの見方のみが正しいと考えているため、ごく当たり前の指摘でも、「そうじゃない」とむきになってしまうことも少なくはありません。
そしてすべて正論で言い返されると、それ以上まともな発言が出来なくなるため、適当な悪態をついてその話を強引に切り上げることしか出来なくなります。
8.ものをよく知らない
思慮が浅い人は、ものをよく知らないことが多いです。
広く全てのことに精通している人は、それだけ世界にはあらゆる可能性があると考えています。
また、あらゆる出来事や意見を自分の価値観のみで判断したり、決めつけたりはしません。
たくさんの書物を読み、日々の時事に関しても積極的に情報を収集しているため、あらゆる角度から物事を見て、分析する能力にも長けています。
そしてたくさんの情報を自分の頭の中で処理して、客観的な判断を下すことが出来ます。
そうした判断は誰でも納得出来るものであり、また納得していない人がいれば、納得させられるだけの説得する要素や材料もたくさん持ち合わせています。
一方で思慮が浅い人は、自分が「知っている」と自負するほど実際にはものを知らないことが多いです。
収集する情報も、得る知識もあくまでも自分の興味のある分野からでしか吸収しようとはしません。
そのため、一つの出来事に対しても一方向からしか判断することが出来ず、またそれをその出来事の全てだと思い込んでしまいやすいです。
その出来事の一部分のみには詳しくても、出来事が何故起こったのか、どんな人が関わっていたのか、時系列などについてはまったく詳しくありません。
そのため、出来事の全てを把握している人から見れば、「この人は言うほどものを知らないんだな」と思慮の浅さが見抜かれてしまいます。
9.経験が少ない
経験は、実際に自分で行動して初めて得ることの出来るものです。
バンジージャンプが高い位置から命綱を付けて飛び降りるということを本で読んで知ってはいても、実際にそれを体験しなければ、飛び降りた時の恐怖感や爽快感を得ることは出来ません。
そして、実際に行動することにより自分の中の感性が磨かれて、経験値となっていきます。
要するに、情報だけを得て頭でっかちの状態になっても、たくさんの経験を得ている人に比べるとたいしたことはないのです。
たくさんの経験を得ている人は、頭であれこれと考えるだけの人よりも早く正解を導き出すことが出来ます。
それは、自分で実際に経験したために、直感で理解出来ることがあるからです。
一方で頭だけ良くなっても、賢い行動が取れるかというと、必ずしもそうではありません。
特に人間関係や仕事の進め方などは、実際に経験しなければ賢いやり方など身につくことはないのです。
思慮が浅い人は、実際の経験が少ないことが多いです。
聞きかじった知識を持ってはいても、自分でそれを経験したわけではないため、その場に最適な行動を取ることが出来ず、また相手の気持ちを察しようとしても出来ないのです。
10.自分をよく見せたい
思慮が浅い人は、自分の中身をたいして磨いていないのに人前では自分をよく見せたいという見栄っ張りな感情が強いです。
本当はものをよく知らず、考え方や価値観も偏った一方的なものでしかありません。
何事にもやる気がなく、人の気持ちを察することも下手ですが、それら自分の欠点について自分ではあまり理解していません。
だからこそ、実際の自分よりも、自分自身を「きちんと出来る人間だ」と思い込んでいます。
その思い込みの感情が、見栄っ張りの感情へと繋がっているのです。
自分は仕事で失敗することがたくさんあるのに、新人にはさも「教育してやっている」という態度で偉そうに仕事の指導をしたり、一方的なアドバイスをしようとしたりします。
中身の伴っていない指導やアドバイスに対して、それを受ける側がどれだけ迷惑そうにしていても、本人は「してあげている」という自分自身に酔っているのです。
本当は迷惑がられていることには全く気付いていないのでしょうね。
11.よくおしゃべりする
思慮が浅い人は、自分が感じたことをよく考えずにそのまま口に出しています。