わたしの友人の女性は、前から感受性が強い子だと感じていました。
一緒に青春ものの映画を鑑賞した時も、ずっとハンカチを握りしめて目を拭いていたからです。
わたしはというと、感受性が足らないのか全く無いのか、感動はしましたが涙は出ないのです。
クライマックスでは、間違いなく胸にジンときましたが両手を握って見ているだけで、泣いたりはしませんでした。
鑑賞が終わって明るいホールに出ると、彼女は目が真っ赤で涙をこらえているようでした。
彼女から見ると、わたしはなんと薄情で冷淡な女に見えたかも知れません。
でもこの差は、感受性の違いによる性格の問題で、感動したリ感銘を受ける内容は同じであったと思います。
昔のことを振り返ると、一緒に全国の観光地を旅行しましたが、浜辺に並んで腰かけて、水平線に沈む夕日を眺めていた時も、「何かすごく感動するね!」と言って涙ぐんでいたことを思いだしました。
いろいろと私生活のことや恋愛などの話をざっくばらんにする仲なのですが、失恋したとか誰かが不幸にあったとか、悩みごとが多いとかという動機は見つからなかったのでした。
市街を一望に見渡せる展望台に登った時も、真っ赤に染まった紅葉の景色を眺めた時も、サクラが散る光景でも、すごく感動するタイプでした。
このように感情が敏感なことは、非常にやさしい性格を持っているのでしょうか?
ということは、わたしは優しさに欠けている淡白な女ということでしょうか?
いや、多分彼女の方こそ、感受性が人なみ以上に優れているためだと思います。
幼い子供でも、動物を異常に怖がったり、大きな音を立てて通過する電車におびえたり、母親の友達に出会っても恥ずかしくて親の陰に隠れたりするのは、感受性が強い表れかも知れません。
大人になっても、その感覚は変わっていないのではないでしょうか。
感受性が強い人の特徴について考えてみました。
あなたの感受性は強い?弱い?
それでは、あなたは感受性が強いのですか?弱いのですか?
考えたことがありますか?
これを判断する事例として、わたしの母親はTVドラマを見ながらよく涙ぐんでします。
ドラマの中で主人公の娘が継母にいじめられていたり、生きていないと思った主人公の男性が、無事に帰ってきたりしたシーンで感動しているようです。
ドラマの中に、自分も入り込んでしまって、自分が主人公のつもりで頑張っていると錯覚しているのです。
わたしの学生時代の友人は、非常にやさしい性格で、いつも相手のことを考えて話したり行動するのです。
非常に気が利くというか気配りが素晴らしいのです。
しかし、世の中には全くと言っていいほど他人のことを気にしない、自己中の人も多いのです。
そんな傲慢な人間と一緒に活動する時には、大変なのです。
彼女がやさしい性格だと知っている仲間は、それなりに気を使って彼女に対応するのですが、初めて一緒に仕事をすることになった自己中の男性は、容赦なく彼女に強い言葉を投げかける時があるのです。
「そんなところまで気を遣わずに、さっさと仕事を片付けてくださいよ!」とか、「あなたは考え過ぎて時間の無駄が多いよ!」とか、彼女の性格を無視するような言葉を言うのです。
これには彼女も参ってしまい、彼の言葉に深く傷ついてしまって、食欲も元気も無くなって涙ぐむことが多くなったのです。
これは、彼女の感受性が強くて、彼の何気ない言葉に強い刺激を受けてしまったことのようです。
このように、感受性が強い人は、周りからの刺激を心の奥深くで受け止めてしまう傾向もあるのです。
このような人は、感受性が強い人と言えます。
感受性とは
感受性の意味は、「外界からの刺激を深く感じ取り、心に受けとめる能力」ということです。
外界からの「刺激」とは、感覚的または感情的な働きかけのことです。
受けとめる時の状態は、大きく二種類に分かれます。
ひとつは、色彩や形、音、匂いなどを受けとめる「認知的感受性」と言うもので、感覚を豊かにしてくれる感受性です。
もう一つのものは、楽しいとか苦しい、悲しいなどの感情を受け入れる能力の「情動的感受性」と呼ばれるものです。
この認知的感受性と情動的感受性を含む感覚を「感性」と表現するのです。
この感性とは、感受性によって自分の中に取り込んだ刺激によって、自分の中で自分独特の形に作られる性質です。
異性に対する好き嫌いや、服装や料理の好み、美的な判断基準の違いなど、個人によって大きく異なってくるのです。
一流のスポーツ選手の動作を見て、その動作を真似て腕を上げていく能力というのは、その人の感性によるものです。
難しい表現をしましたが、感受性とは要するに相手に対して共感することや、相手の感情を想像して理解できる能力のこととも言えます。
恋愛小説を読んで主人公に共鳴したリ、悲恋の映画を見て泣いたりするのは感受性という脳力があるためと言えます。
美しいものを見て感動したリ、素敵なことに共鳴する感受性が強い人は、感性が強い証拠であって素晴らしいことなのです。
ただ、その感受性が強すぎると、繊細過ぎて疲れてしまったり、物事を悪いように考えるネガティブ思考になってしまって、自分を傷つけることになる場合もあるので注意が必要です。
物事を感じ取る能力
簡単に言うと、感受性とは物事を感じ取る能力と言えます。
人間は、生まれながらに感受性という能力を持っているのです。
それは、個人的に強い人と弱い人があります。
物事を感じ取る能力が強い方が良いのかというと、それは一概に言えないのです。
良い意味でも悪い意味でも、感受性が強いと表現するからです。
例えば、感受性が強い人は、親友が失恋をして落ち込んでいる時には、自分も失恋をしたかのように気持ちが引きずられてしまい、親友よりも自分の方が涙を流してしまうこともあるのです。
親友が死にたいと言い出すと、わたしも一緒に死にたいと考えてしまい、危険な状態になってしまうこともあります。
また、何かに困っている人がいると、その苦悩を背負ってしまい、自分がそれを解決するために助けなければならないと悩んでしまうのです。
淡白な人から見ると、余計なおせっかいだと嫌がる時もあるのですが、そういう空気を敏感に感じ取るので、自分の行動に疑問を持って自閉症やうつ病になることもあります。
感受性が強いということは感情の起伏が強いので、仲間から避けられることにもなると最悪です。
感情の起伏が異常になると、ヒステリー症状になってしまいます。
感受性が強いことで有利になることもあります。
それは、相手が必要のない個人的なことです。
例えば、芸術の世界では感受性が強くて物事の本質を見抜く力があると、感性によって得意な表現をすることができます。
絵画や彫刻、写真や映画など、感じ取った物を独自の表現スタイルで目に見える形に表現することができるのです。
普通の人では分からないような感受性によって、誰にも真似できない芸術を生み出すこともできるのです。
この分野では、感受性が弱い人は成功できないと思います。
刺激に対して興奮しやすい性質
感受性が強いと、些細な刺激でも感じ取ることができます。
自分の体調が不良で感情のバランスが悪い時には、刺激に対して異常に興奮する時もあります。
些細なことでも傷つきやすく落ち込んでしまうこともあります。
興奮しやすくなると、大きな音や人ごみの中の騒々しさにも過敏になって、外出することもできなくなるのです。
また、何か議論をすることになった時に、自分の意見を強引に押し付けたり、意に反する意見を述べる人に対して攻撃的になったりと、ヒステリー状態になってしまいます。
TVの報道番組を見ている時に、コメンテーターの意見に対して急に反発し、TVに向かって叫んだリする時もあるのです。
冷静に考えると、その瞬間は人間性を無くしているように見えるのです。
ここでいう刺激とは…
ここでいう刺激とは、外界からの感覚的や感情的な働きかけを意味します。
外界から自分に対して降り注いでくるあらゆるものです。
見たり聞いたり触れたり、匂いや味覚などの五感に響いてくるものを刺激と表現します。
人の表情や気持ち
感受性が強い人の特徴は、相手の話す時の声の調子やジェスチャー、話す時の表情や目つきなど、微妙な感情の変化を読み取ることが得意なのです。
得意というよりは、自然にそうしてしまうのです。
極端に言うと、ひと言も声を出さなくても、相手の表情や仕草、後ろ姿を見るだけで、相手が何を考えていてどんな気持ちなのかも判断できるのです。
感受性が強い人には、微妙な相手の感情を読み取り、次に何をしたら良いのかを考えてしまうのです。
良い表現を使うと、瞬時に気配りができる性格なのです。
環境の変化
感受性が強い人は、対話をする時には相手の表情や仕草を見ることによって刺激を受けますが、人間だけでなく自然の変化によっても刺激を受けるのです。
寒い冬が過ぎようとして、道端の草むらの中にツクシが頭を出しています。
その姿を見たとたんに、感受性の強い人はどんなことを考えるでしょうか?一般的には「もうすぐ春になる」と考えますが、それだけでは終わりません。
自分の兄の甥っ子が中学に入学することを思いだして、お祝いをいつ渡せば良いのか、お祝いはいくら包めばよいのか、甥っ子に何と声をかけようかと悩んでしまうのです。
さっそく家に帰ってカレンダーを見ながら、この当たりの休日は仏滅だから無理だし、大安の休日は友達と旅行の予定で埋まっている。
この旅行の予定を変更すれば万事上手く運ぶけれども、数人の友達の都合を確認して別の日に変更してもよいのかと調整しなければなりません。
友達の中にサービス業で働く人がいるので、やっとのことで取れた休みを、また変更することができるのかなど、1人で心配してしまうのです。
このように、自然に芽を出したつくしを見つけただけで、ここまで考えてしまうのが感受性が強い人なのです。
自分の両親が病気になって入院したリ、自分が職場を異動したリして環境が変わっても、同じように気配りをして疲れてしまうこともあるのです。
出来事に対する印象
普段の生活でも、良いことや悪いこと、危険なことなどいろんな出来事に遭遇します。
いつも通りに何事も変化がなく過ぎていく時は良いのですが、一旦何か変わったことが起こると、感受性が強い人は変化が起こるのです。
例えば、同僚で仲が良い女性が、自転車で帰る途中で車と接触転倒して救急車で病院に運ばれました。
幸いにも、一週間程度の入院治療で退院できるそうだったのですが、会社を休むことになりました。
当然、彼女の仕事を一部負担することになったのですが、慣れない仕事なので神経を使うことになりました。
急ぐ仕事は残業で補いましたが、ミスをしていないか心配で気が張ります。
食事も進まなくなって睡眠も浅くて体調不良になってきました。
僅か一週間程度のカバーですが、本来の自分の仕事も効率が落ちてしまい、気分がスッキリしないのです。
一週間後には彼女は復帰したのですが、今度は自分の仕事に集中できずにモヤモヤしたまま過ごすことになったのです。
このモヤモヤ感が尾を引くことは、感受性が強い人の特徴です。
ちょっとした出来事の刺激で、影響を受けやすいのです。
また、毎日いろんな出来事を伝えるTVのニュースにも、非常に敏感なのです。
台所で料理を作っている時にも、無謀な運転で交通事故を引き起こして死者が出たニュースが報道されると、その人の家族や親戚になったように感じてしまい、残された人のことを思って手を止めてTVに見入るのです。
まるで被害者の親戚でもある様に、悲哀に暮れるのが感受性が強い人なのです。
感受性が強い人は、出来事に対する印象を強く心に刻むのです。
作品に対する印象
感受性が強い人は、何か新しいことを創造することにも優れています。
いつも周りから刺激を受けたことを、それを感性で受け止める習慣があるようです。
芸術の分野でもそれは強い影響力を及ぼします。
絵が好きな人が、世界の優れた絵画を集めた展示会に出かけます。
感受性が強い人は、それらの作品をひとつづつ鑑賞していると、それぞれの作者の意図するところを見抜くことができるのです。
そして、色彩のバランスや筆のタッチの強弱、表現の仕方など、作品から受ける刺激を吸収して自分なりに貯えることができるのです。
感受性が少ない人は、キレイだとか素晴らしいという感覚だけですが、感受性が強い人はその作者が受けたであろう刺激というものを、感性で感じ取ることもできるのです。
その感性を覚えておいて、今度は自分が絵を描く時に活かすこともできるのです。
素晴らしい感受性を持った作者の感性を感じ取って自分独自の感性をつくりあげ、次の自分の作品に活用するのです。
このように、感受性が強い人は、作品に対する印象に大きく影響されるようです。
感受性が強い人は様々なものに心揺さぶられる
感受性が強い人は、日頃から繊細なアンテナを張り巡らせているようなものです。
刺激の強弱に係わらず、自然に取り入れてしまうのです。
刺激の強弱とは、それを受け取る個人の感性によって大きく異なります。
普通の人があまり感じないようなことでも、感受性が強い人に取っては、大きな刺激になるのです。
買い物で立ち寄ったスーパーの売り場で、店頭に並ぶ果物の種類を見るだけで季節を感じ、もうすぐ夏が近づいたとか秋になったとかを判断します。
これだけのことなら、普通の主婦でも感じることと思いますが、感受性が強い人はこのことから野原に咲き乱れる草花を想像し、街を歩く若者たちのファッションにも意識を広げるのです。
きっと来週には、どんな生地のどんな色の服を身に付けた人が増えるとか、どんな料理が人気になるか、などまで考えるのです。
感受性が強い人は様々なものに心揺さぶられて、様々なことを想像する性格なのです。
感受性が強い人の18個の特徴
では、感受性が強い人はどのような特徴を持っているのか考えてみました。
感情のアップダウンが激しい
感受性が強い人は、周りの環境からのいろんな刺激を感じ取ることができると言いました。
つまり、普通の人よりも、受け取る刺激の種類や量が多いということです。
自分が感じ取るつもりでなくても、感性が反応してしまって刺激を取り込んでしまうのです。
感受性が強い人の脳は、ゆっくりと休めるのは眠っている時だけかも知れません。
そこで、疲労がたまっていたり交感神経のバランスが悪くなっていたりするときには、外からの刺激によって感情のアップダウンが激しくなる時があるのです。
それは、予測できない時にも起こり得るもので、周りの人にとっては不可解でどうしたら良いか分からない時もあります。
先ほどまでそれほど気にしていなかったことでも、別の誰かが行ったり話したりすると、キレるように激しく変化するのです。
この感情のアップダウンが続くようであれば、その人は精神的に異常が起こっている可能性があります。
また、感受性が強い人は、自分にマイナスに作用する刺激も受け取りやすく、精神的なダメージも強く受けるかも知れません。
感受性が弱い、いわゆる鈍感な性格の人は、気が付かなくてそのままやり過ごしてしまっているようです。
ともかく、感情のアップダウンが激しいことは、周りの人にとっても心配なことでもあるのです。
芸術センスが高い
感受性が強い人の利点は、芸術センスが高いことです。
もちろん、その自覚がなくて宝の持ち腐れになっている人もいますが、芸術を志す人にとっては強い味方なのです。
芸術は創造によって生まれてくるのです。
創作活動は、自分が潜在的に持っている知識や経験だけでは継続しません。
新しい芸術を創造するには、今までにない新しいアイデアが必要です。
しかし、その新規なアイデアは感受性によって得た刺激で生まれていく物です。
素晴らしい作品を見た時の刺激とか、別の分野でも時代をリードする感性豊かな人の考え方などを学んで、創りあげて行くものです。
だから、感受性が強くて刺激を敏感に感じる人ほど、芸術センスが高いと言えます。
人の気持ちに敏感
感受性に関する最近の報告では、他人よりも敏感で些細なことにもすぐに動揺してしまう人のことをHSP「The Highly Sensitive Person(とても繊細な人)」と呼ぶそうです。
つまり、繊細で敏感で感受性が強い大人達のことなのです。
ちなみに、繊細で敏感な子供達のことは、HSCと呼ぶそうです。
この人達は、人の気持ちにも行動にも大変敏感なのです。
相手のことを観察して相手の気持ちに同調してしまい、自分も苦しんでしまう性格なのです。
HSPもHSCも、病気ではありません。
正常な人間なのですが、感じる力が強くて敏感なだけなのです。
ただ、注意することは、ネガティブに考えるマイナス思考の人達に引っ張られてしまうという欠点があるのです。
しかも、自分では避けようと努力するけれども、なぜか影響を受けてしまい落ち込んでしまうのです。
場合によっては、精神的、肉体的に体調不良にも陥ります。
これは注意すべきです。
些細なことで感動できる
人の気持ちにも敏感に感じる性格なので、些細な出来事にも感動することがあります。
朝のTVで星座占いをしているのを見た時に、自分の生まれた星座が今日は問い運勢を持っていると聞くと、感動のあまり嬉しくなるのです。
逆に最悪の運勢だと分かると、今日一日がむなしく感じて、働く意欲も半減なのです。
TVの解説では、そんな人に必ず助け船を知らせています。
例えば、キウイを食べることで運勢が変わるというと、時間がなくてもすぐにスーパーに出かけて買い求めて食べるのです。
単なる占い好きの人間だと思うかもしれませんが、感受性が強い人に取っては些細なことで感動するし努力もするのです。
考え込む癖がある
感受性が強い人は、いろんな情報が自然に飛び込んでくるので、それらの情報を整理する時間もないのです。
ひとつの情報に心を奪われてしまうと、そのことに集中するために、簡単には忘れ去ることもできません。
そして、その情報の発信元とか情報の意味を深く考え込む癖があるのです。
考え込んで深みにはまり込むと、納得できるまでその意味を探してまた考え込むのです。
マイナス思考で負のスパイラルにはまり込むのです。
感受性が強い人には、考え込む癖があるのです。
傷つきやすく繊細
感受性が強いということは、外部からの情報を受信し易い状態なのです。
電波で言うと、波長の短い短波や波長の長い長波など、周波数が異なる電波がありますが、感受性が強い人はどれも聞き分ける能力があるようなものです。
自分では聞きたくないような情報や、自分を攻撃するような嫌味な情報も聞いてしまうことになるのです。
さすがに、直接的な人格攻撃を受けた場合は傷ついてしまいますが、間接的な表現で嫌味をいう時もあります。
普通の人なら何ともなく話を濁すのですが、感受性が強い人にとっては敏感に感じ取ってしまい、心に大きなストレスとなって残るのです。
このように、感受性が強い人は傷つきやすく繊細なのです。
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ストレスを抱えやすい
感受性が強い人は、ネガティブな情報も多く感じ取ってしまうので、常に不安を抱えていることになります。
つまり、感受性が強い人は、ポジティブで行動的な性格から、創造性に優れていて人並外れた創作活動ができるのです。
この性質は芸術的な活動には大変役立つのですが、片や人一倍不安に弱いことです。
小さな音でも耳障りに感じてしまったり、カーテンの隙間から漏れて入り込む、深夜の繁華街のネオンサインの灯りのために眠れなくなるとか、普通では考えられない精神構造なのです。
感受性が強い人は、ストレスを抱えやすのです。
大きな愛情で包んでくれる
感受性が強いと、相手の表情を見たり話す時の声の状態や仕草からも、相手の気持ちを読み取ることも得意です。
相手が落ち込んでいたり、何か悩みを抱え込んでいる時も、敏感に感じ取ることができます。
相手が、それを口に出さなくても、ひと言の会話をしなくても関係なく、相手の心境が理解できるのです。
そして、現実的に何を期待しているのか、心の底からの声を感性で聞くことができるのです。
そして、人の気持ちを理解したうえで、その悩みを減らせるように気配りや対応ができるのです。
困っていて、人には助けを求められないような弱者にとっては、大きな愛情で包んでくれる有難い人なのです。
気遣いが良くできる
困った人を大きな愛情で包むことができるのは、相手に対する気遣いに優れているからなのです。
感受性が強い人は、本当に気遣いができる性格です。
というのも、何かの出来事や困ったことについては、その本質を見抜く感性が鋭くて理解できるからです。
たくさんの雑多な刺激が山のように押し寄せても、問題の本質は透けて見える能力があるのです。
その木遣いは適切にできるので、周囲の人の信頼を集めることにもなります。
気遣いができることは、感受性が強い人のメリットとも言えます。
ポジティブに考えて、プラスになる様に気遣いができるのです。
理解力が高い
日本の古いことわざに、「三つ子の魂百まで」というのがあります。
子育てを経験したことがある人は、一度は聞いたことと思います。
現代でも、このことわざは正しいか間違いかを議論している人もいますが、わたしは感受性というテーマに関して興味があったので書いてみます。
幼児期の脳は、左右とも完成してはいませんが、未完成でも充分に働いています。
子供時代には、どちらかというと右脳が活発に働くようです。
左脳が論理力や言語力を司るのに対して、右脳は野性的、本能的、天才的な働きを司ると言われています。
ということは、幼児期は右脳の感性に基づく働きが活発ということであり、感受性が豊かであるのです。
外からの刺激に対して敏感にそれを発育途上の脳に記憶することができるのです。
だから、幼児期の記憶は、脳の根底に蓄積されていると思われ、百年まで続くという根拠になっているのです。
三才頃までの環境、教育、知識、習慣は、大きくなるまで消えないということです。
このことは、大きくなっても感受性が強い人は、左脳の働きよりも右脳の働きが強く、理解力や創造力が高いことと連動するのです。
左利きの人に、天才肌の人物が多いのも知られています。
人の話をよく聞く
感受性が強い人というのは、常に周りの人のことを観察しています。
この人は、どんなことに悩んでいるか、何を嫌がっているか、また何を期待しているかと、相手の気持ちが手に取る様に分かってしまうのです。
これをやろうとすると、あの人とダブってしまい迷惑が掛かりとか、考え過ぎるくらい悩むのです。
つまり、自分がしたいことを押し通すことはできない性格なのです。
そこで、人の話をよく聞く立場になってしまうのです。
相談役に回る
相手のことをよく考えて行動するので、相手とぶつかって喧嘩をするようなことは避けてしまいます。
トラブルが発生すると、その後の展開まで見通してしまうので、あえて避けるのです。
ある意味でやさしい気配りができるのです。
すると、周りの人の信頼も厚くなり、問題が起こってもその本質を見抜く力があるので、問題の解決力も高いのです。
ということは、信頼されて相談を受ける機会が増えます。
感受性が強い人は、相談役に回ることも多くなります。
感情移入しやすい
感受性が強い人の特徴です。
友人やTVドラマの主人公が、何か悲しい出来事に見舞われると、感受性が高いのでその当事者の気持ちに寄り添ってしまって、感情移入して泣いてしまうこともあるのです。
感情移入は、感受性が強い人に起こる自然な現象なのです。
小さな変化に気がつく
些細な変化も見逃さない感性を備えています。
友人とふたりでいつもの街を一緒に歩いていても、このブティックのマネキンの姿が変わっているとか、お店の前の鉢植えの花が変わったとか、瞬時に変化を発見するのです。
同じようなマンガの絵を二つ並べて、間違いの箇所をさがすゲームでは、感受性が強い人は、小さな変化に気がつくので得意なのです。
人と違う視点を持つ
感受性が強い人は、普通の人と感性が異なるので、同じ感覚で見ることは少ないと思います。
芸術作品を鑑賞しても、普通の人は美的な表現や色彩の華やかさなどに関心を持ちますが、感受性が強い人はその作品を創った目的や作者の感情などを理解しようとするのです。
人と違う視点を持つのです。
優しく心が広い
感受性が強い人は、ともかく他人への気配りができるので、一緒にいても嫌なことは起こりません。
意見が違うと、自分から引くのです。
優しくて心が広いのです。
自分を責めがち
感受性が高いと、他人の痛みや悩みを感じてしまうことは書きました。
このようなことが続くと、感受性が高いがゆえにおせっかいになってしまって、干渉されることを嫌う人からは煙たがられることにもなります。
そんな時には、自分が感受性が高いことを悩んでしまって、自分を責めてしまうこともあるのです。
周りの意見に流されやすい
周りの人の気持ちを理解することができてしまうため、その人達と異なる意見を押し通す勇気がないのです。
自分が我慢すれば済むと思うのです。
そのために、感受性が高い人は、周りの意見に流されやすいのです。
感受性が強い人を理解してあげよう
感受性が強いとは、相手の感情を理解できる能力が高く、相手に対して共感したり、感情移入できるのです。
他人の悩みごとの相談を受けたり、芸術家として創造力を活かす仕事にはメリットがありますが、他人の心の領域まで踏み込んでしまって恨まれたり、感情移入で苦しみや悲しみを余分に背負ってしまうことがあるために、心が休まる時が少ないようです。
何事にも敏感で喜怒哀楽が激しいので、うっとうしい存在でもあるのです。
みんなと気軽にコミュニケーションもとりにくいので、孤立する時もあるのです。
特異な才能を持っているので、特別な分野で活躍する可能性を秘めています。
極端に言うと、危害を加えるようなことはしないので、冷静に仲間の輪に入れてあげる必要があります。
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