アクセント
アクセントは単語内での音の違いでしたが、いわゆる同音異義語でアクセントの違いがある単語の例を挙げてみました。
箸と橋
「橋」と「箸」という漢字は、両方とも読み方が「はし」になります。
「橋」の場合は最初の「は」が低音で「し」が高音になります。
それに対して「箸」の場合は最初の「は」が高音で、「し」が高音になります。
ちなみに「端」は「橋」と同じアクセントですが、助詞の「が」が付くと最後のアクセントが変わります。
「橋が」の「が」は下がり、「端が」の「が」は上がります。
視角と資格
「視覚」と「資格」は両方とも「しかく」と読みます。
こちらの2つの場合は両方とも最初の「し」が低音で、後半の「かく」が高音になる一緒のアクセントになります。
ちなみに「四角」「死角」も一緒のアクセントになります。
文字で書いてある場合は一瞬で理解できますが、文章を聞くだけの場合は文脈からどの「しかく」なのか判断をする必要があります。
協定と競艇
「協定」と「競艇」は両方とも「きょうてい」と読みます。
「協定」の場合は最初の「きょう」が高音で、後半の「てい」が低音になります。
「競艇」の場合は高低や強弱が無いパターンです。
「競艇」のように特にアクセントがない単語を「無核型」と言いますが、他にも「水泳」などが挙げられます。
イントネーション
単語だけではなく、文章全体の強弱や高低による違いがわかるのがイントネーションです。
イントネーションのパターンとしては語尾が上がる「上昇型」、語尾が下がる「下降型」、ゆるやかに下がりほとんど抑揚がない「自然下降型」があります。
「そうなの」
イントネーションの違いによって意味がかなり変わってくるひとことに、「そうなの」という言葉があります。
ただ相槌をうっているだけの「そうなの」もあれば、疑問がある時やビックリした時につかう「そうなの?!」もありますよね。
語尾の上げ下げでの意味の違い
「そうなの」の後半「なの」が高音になる「上昇型」の場合は、文章に書く時の最後に「?」「!」「?!」がつく場合がほとんどです。
つまり疑問を感じて聞き直しているか、ビックリしているか、その両方かということです。
それに対して「そうなの」の「なの」が低音になる「下降型」の場合は、あまりポジティブな返事ではない時に使われます。
低音になるだけではなく発音が弱くなる場合は、さらに悲観的な意味が含まれているように感じますが、文章で書く時は「そうなの…」といった感じがピッタリですね。
「ですが」
「だが」「だけれど」の丁寧な言い方である「ですが」は、逆接の意味を持つ接続詞です。
イントネーションがない場合は特に意味合いを感じない接続詞ですが(←こちらが良い例ですね)、語尾を上げたり下げたりすること、聞き手にしてみれば少々意味が変わってきます。
語尾の上げ下げでの意味の違い
「ですが」の最後の「が」が高音になる「上昇型」の場合は、少々感じが悪い言い方になります。
最近よく「~ですが何か?」というフレーズが使われますが、友達同士で冗談交じりに使う場合は問題ありません。
しかし目上の人やあまり親しくない人に使う場合は「なんか文句ある?」という意味に捉えられてしまう場合もあるので、あまりお勧めできない使い方です。
「ですが」の「が」が低音になる「下降型」の場合は、言いたいことがあるのに言えない状況を表しています。
こちらも最後の「が」が弱くなり、文章に書き表すと「ですが…」というニュアンスになります。
「見たい」
「見たい」と「みたい」は文字で書くと区別がつきますが、聞くだけの場合は発音する時のイントネーションの違いで全く違う意味になります。