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そつなくこなすのが得意な人の12個...(続き5)

そつなくこなすは褒め言葉?実は課題もたくさんなんです

「そつなくこなす」は本来、冠婚葬祭や商人の仕事が手抜かりなく無駄なく見事に行われる様に使われた表現だったのですが、最近では「なんでもそつなつこなす」と言われたらちょっとニュアンスが変わります。

もちろん賞賛の意味もありますが、多少のやっかみが入っていると思ったほうが良いでしょう。

そつなくこなす人がどのような課題を抱えがちなのか、見てみましょう。

同僚に嫌われやすい

そつなくこなす人は、職場に於いては実は結構嫌われやすい存在です。

みんな誰だってスマートに仕事やプライベートの趣味をこなしたいのです。

それが中々できずに四苦八苦している横で、飄々と同じような仕事を汗もかかずにこなしてしまう人がいたら、凄い才能だ!とは思うと同時に多少のやっかみを感じない人はいないでしょう。

例えばあなたが先輩で仕事を教えたとしましょう。

数日もしないうちにあなたよりも上達して素早く出来るようになってしまったら、悪気が一切なかったとしても教えたあなたの立場は丸つぶれです。

でも、そつなくこなせてしまう人は新しい事を学ぶことが大好きで興味全開で取り組みますので大体こういう状態になってしまいます。

趣味についても、同じです。

仲間内で楽しくダベりながら趣味の話しをしている所に偶然通りかかって興味を持たれてしまったらもう大変。

1ヶ月もしないうちに仲間内の誰よりも詳しくなってしまうでしょう。

せっかくまったり楽しんでいた仲間内の雰囲気が何処かに行ってしまいかねません。

加えて職場においては、人間関係の要所を抑えることも大変得意です。

選択と集中で、重要でないと判断できた部分はどんどん手抜きをして上司に気に入られる成果を要領よく挙げていく訳ですから、余程注意をしないと、同僚に嫌われやすい存在になります。

とある調査で、20代後半から30代の女性のアンケートでは「何でもそつなくこなす人」と意味が非常に近い「器用すぎる人」が嫌い!と答えた人が20%近くに及んだ例もあります。

ちなみにマツコ・デラックスも「器用すぎる人が大嫌い!」なのだそうです。

もちろん職場は効率良く仕事をこなして利益を上げることが必要な場所ですから、無理に才能を隠す必要はありませんが、無意味に同僚の自尊心を傷つけたりする事がないよう気を付けましょう。

器用貧乏になりやすい

そつなくこなす人の中には、本当になんでも仕事を引き受けてしまう人もいます。

褒めて伸ばす教育で一貫して育てられた非常にポジティブな人に多いです。

いい用に利用されて自分が損を被っているなどというネガティブな考えが全く湧かない人です。

新しい頼まれ事を依頼されると、目を輝かせて取り組んで、結果が出ることにワクワクしてしまうのです。

もちろんビジネスにおいて、多くの声が掛かることは素晴らしい事です。

高く評価されているからこそ、沢山の依頼が舞い込む訳です。

普通の人より仕事が速くてポイントを抑えた必要十分なアウトプットを短時間で出してくれる存在ですから、上司も周囲も関係部署も、そしてクライアントにとっても大変重宝する存在と評価されているのです。

ですが、なんでも仕事を引き受けてしまう状態が長く続くと多くは「器用貧乏」の状態になリがちです。

人間いくら優秀とは言っても、あまりに多くの種類の仕事を同時並行的に取り組むと、どれもある程度のレベルまでしか到達できなくなります。

2足のわらじ、場合によっては3足のわらじを履くことで、オンリーワンの専門性を持った人財になるという方法は大いに取り組むべきです。

ですが、5足も10足も同時に履こうとしたらうまく行きません。

どのジャンルもそこそこのレベルで止まってしまうでしょう。

2流のスキルが10個できる人は、何か手が足りない時には使いたいですが、ココゾ!というような大事なプロジェクトではお声が掛からなくなってしまいます。

多芸多才で有名だったダヴィンチのような歴史上の天才や、現代の天才と呼ばれる人達も、同時に5つスキルを極めたりはしていません。

同時には1つもしくは2つ程度についてマスターと呼べるレベルまで習熟してから、次のジャンルに広げているのです。

結果として現在、多芸多才に見えるからといって、全部一斉に始めた訳ではないのです。

「多芸は無芸」です。

なんでもそつなくこなすのが得意な人は、器用貧乏にならないよう、くれぐれも注意が必要です。