CoCoSiA(ココシア)

働いたら負け!この名言を残した人の紹介と、世の中そんなに甘くないぞという話


皆さんは「働いたら負け!」という言葉をご存知ですか?

この言葉が吐かれたのは、世間で「ニート」という言葉が問題として騒がれだした2004年の事です。

すでに10年以上の時間が経ちましたが、未だに「ニート」問題は解決の糸口が見えていません。

更に、当時の若者ニートが無職のまま高齢化して問題は一層深刻化しています。

世間で騒がれてから既に随分時間が経っていますので言葉は聞いたことがあっても、出典についてはご存知でない人も多いでしょう。

本稿では、もはや1つの歴史になった感のある名言(?)「働いたら負け」を発した人の紹介と、その後どうなったかについてご紹介いたしましょう。

「働いたら負け!」と名言を残したのは普通のニート

「働いたら負け!」の出元は、CMや有名ドラマや映画ではありません。

どこにでも居るような普通の若者が発した言葉です。

コピーライターや脚本家、作家が練った言葉ではなく、普通の若者の言葉がTVインタビューで放映されて、その言葉のインパクトと能天気そうな映像の組み合わせでワーッとネット上で広まったのです。

2004年当時「ニート」が真新しい社会問題としてネット流行語大賞候補に選ばれるほど注目されていた事もあって、2chやその他のブログでアスキーアートやインタビュー画像が紹介されて大きな反響を呼ぶことになりました。

「ニート」の定義

「ニート」の意味はみなさんもご存知だと思いますが、正確な定義は次のようになります。

年齢:15歳~34歳まで
状態:学校に通っておらず、家事もしておらず、職業訓練も仕事もしていない者

35歳を越えたらニートとは呼ばれず、ただの無職と呼ばれる存在になります。

ちなみに似た意味で使われる「ひきこもり」は社会的参加をしない状態が6ヶ月以上続いている者です。

「ニート」といわれたら、仕事にも学校にいっていない若者といった認識で間違いはありません。

「働いたら負け!」が世の中に出回った!

「働いたら負け!」が具体的にどういう経緯(いきさつ)で世の中に出回ることになったのか詳しく見てみましょう。

「とくダネ!」で放送

事件は2004年、とある午前中9時頃に起きました。

TV番組名は「とくダネ!」。

フジテレビ系列で朝9時台から放送されているニュースバラエティ番組です。

(ズラ疑惑で有名なキャスターの名物番組です。)

当時、政府の発表で、若い世代に「ニート」が急増している、実に63万人に及ぶというデータが公表されたことを受けて「それは大変だ!」ということでインタビュアが街に繰り出した訳です。

街角でニートっぽい若者を捕まえてはインタビューしている中で、この伝説のニート君があらわれました。

ひょろっとした小柄で坊主頭のTシャツジーンズ姿の男性は、当時24歳。

深刻な社会問題を調べているハズなのに、本人は全く危機感なく幸せそうな笑顔です。

ニートであるのか尋ねると、恥じらう事もなく笑顔で認めます。

そして、運命の瞬間がきました。

「いつまでこの生活を続ける気なんですか?」という質問に対して、一瞬考えたのち、軽い口調で「働いたら負けかなと思ってるんで」と答えたのです。

このインタビュー映像をうけてスタジオは大受け、このやり取りを見ていた視聴者が馬鹿受けをしてネットに拡散することになったのです。

「働いたら負け!」はニートの名言


「働いたら負け!」は創られた言葉ではなく、当時社会問題となりつつあった当のニートの飾らない心情の自然な吐露(とろ)だったのです。

当時働いている大人世代にとっては、生活する為に働くのは当然の事でした。

もし職がなくなったら生活できなくなる、それこそ人生の一大事!という認識が当たり前でした。

若い世代が60万人以上も学校にも行かず、働こうともしないデータを見て首を傾げる識者が多かったのです。

そこへ持ってきて、ニートの代表的な意見かどうかは分かりませんが、ニート本人の口から、能天気に「働いたら負け!」という言葉が吐かれる映像が出たのです。

世代間ギャップを痛感したことでしょう。

「働いたら負け!」の意味の誤解について

「働いたら負け!」
この言葉を大人がきくと、次のように解釈することが多いようです。

「特に学歴も技能もない状態で、普通に働いたら手取り15万円も貰えない。それよりも働かずに「生活保護」を受けたほうがいい。」

ですが、この言葉をはいたニート自身の感覚はそうでは無かったようです。

「生活保護を受けるなんてとんでもない。そんな惨めな境遇はごめん。親のスネをかじっていられるんだから、こんな買い手市場に慌てて就職するなんて馬鹿なことはしたくないだけ。そのうち何とかなるさ。(若者特有のポジティブ思考)」

ニートがこの言葉を吐いた背景について

ニートのこの若者は馬鹿っぽく見えますが、それ程馬鹿な訳でもありません。

彼らは親世代が馬車馬のように働いて、それでも生活が決して楽ではない様子を見ています。