相手の気持ちになって考えられる
優しい人は、相手の気持ちや立場に立って、本当に相手の必要なことに沿った優しさを示すのが、とても上手です。
つまり空気を読んだり、表情や仕草などから相手がして欲しいだろうことを予測し、読んで、気配りや心配りができるわけです。
損得勘定にも関係しますが、自分の得だけを考えて、メリットのために優しさを示す人は、相手の気持ちや感情を優先していません。
自分の優しさを“アピール”したり、「してあげてる」という押しつけや、上目線の気持ちがどこかにあるので、評価を受けることを望んでいます。
自分の感情を優先した「優しさ」は、相手の気持ちや立場に立った優しさとは言えない場合があるかもしれません。
相手がして欲しいことや喜ぶことをまず考えて、それを優先できるかが大切なカギと言えそうです。
嫌われ役でも良いと思っている
誰でも他の人から嫌われることを望む人はいないと思います。
本当のことを言ってしまうと、自分が嫌われたり仲間外れにされるのではないか…という感情が働くと、それだったらお世辞を言ったり、ごまをすっておけば、表面的にはうまくいくから、その方が良いのではないかと思うのです。
でも「本当のこと」を相手に教えてあげないことで、相手の人生に悪影響を及ぼしたり、ダメになると分かっていながら、それでも何も言わないのは「ホンモノの優しさ」ではなく、ただの「自己保身」かもしれません。
優しさがあるからこそ、その人のためを思って、時には厳しいことを言ってあげることが必要な場合もあります。
気づいたことがあれば教えてあげたり、何でもかんでも許したり譲歩するのではなく、時には怒ったり注意してあげることが必要な場合もあるかもしれません。
「ほんとうに」優しい人は、それができる人です。
たとえ自分が嫌われ役になっても良いから、相手のためを思って本当のことを言ってあげる強さを持ち合わせることも、優しさには大切だと言えます。
見て見ぬふりはしない
優しい人は、誰かが困っていたり助けを必要としている場合、それを見て見ぬふりをしたり、知らんぷりを決め込むようなことは絶対にしません。
たとえば、道ばたでモノをたくさん落として困っている人がいたり、重い荷物を運んでいるお年寄りを見かけた時にどう行動するでしょうか。
「自分がやらなくても誰かが代わりにやってくれるに違いない…」と思うでしょうか。
「時間がもったいない」とか「巻き込まれるのが面倒だ」と思って、見て見ぬふりをしますか?他にも周りには人がたくさんいて、みんな見てはいるけどやらないから、自分も動きづらいと感じるでしょうか。
優しい人は、誰もやらないとしても進んで行動できます。
パッと優しさを行動に表せるのです。
物事の本質を見抜くのが得意
物事の表面だけを見て行動してしまうと、本当に相手が必要としていることを見きわめられない場合が往々にしてあります。
他の人の意見や考え、時には世の中の風潮に惑わされてしまうことさえあり得ます。
でも、本当の優しさを持てる人は、物事の本質をよく見抜いて行動することができます。
物事の表面だけではなく、さまざまな角度から、裏や奥深くまで見きわめられるので、冷静な判断をすることもできます。
ということは、相手の言葉に表れる、表面的なことだけで判断せずに、言葉には出てこない深い感情や気持ちを汲み取ることもできるということです。
なので、本当に相手が求めていることに応えた行動ができます。
さらには、その場だけの、行き当たりばったりの優しさで終わらせるのではなく、その後の展開も考えて、長期的な視点で相手のためになる親切な行動を取ることも得意なのです。
義理人情に厚い
「情けは人の為ならず」ということわざがあります。
これは情けをかけることが人の為にならないから良くない、と言っているのではなく、誰かのためにする親切や情けは、いつか自分にも返ってくる、という意味です。
優しい人は義理人情に厚く、人間関係においてこれだけは守るべきという道義や筋道をしっかり持っています。
たとえばそれは「感謝の気持ち」を忘れない、というところに表れます。
たとえ身近な家族や仲の良い友人、恋人であったとしても、人からしてもらった親切や情けを決して忘れません。
その大小に関わりなく、です。
人からしてもらったことを当たり前のものとは思わずに、「ありがたい」という感謝の気持ちが強いので、自分もその人のために何か恩返しをしようと動かされます。
人への思いやりの気持ちが強いので、たとえ自分が犠牲になったとしても、人のためになる事を行なうことを惜しみません。
時間も体力もエネルギーも、時には資産さえも喜んで与えられるのです。