幼少時に甘えることをしてこなかったので、甘え方が分からないのです。
特に、妹や弟のいる長女にとっては、親に甘えることができるのは『弟や妹だけ』と思い込んでいて、自分には親に甘える順番は回って来ないと思っているのです。
幼少時に育ってきた家庭環境のため、甘えるのが下手なのです。
小さい頃から「お姉ちゃんだから」と言われていた
長女は、弟や妹の『お手本』になることを求められます。
兄弟妹とのケンカのときも「お姉ちゃんだから」というコトバを親から向けられて我慢してしまうことが少なくありません。
長女にとっては、「お姉ちゃんだから」というコトバを向けられることは、『我慢しなさい』という響きをもって心に重く圧し掛かってくるのです。
「お姉ちゃんだから」というコトバを向けられることは、長女にとっては、気持ちを素直に発散することを許されない、という意味として受け止めます。
長女にとっては、『羽目を外す』ことは、親からの期待に沿わないことになると考えて、出来ないのです。
長女は、小さい頃から「お姉ちゃんだから」と言われ、言葉遣いやお行儀などで、弟や妹の『お手本』になるような振る舞いを求められて育ってくることが少なくありません。
ですから、自分の気持ちを優先させた自由な振る舞いをしたくても出来ずに自制心が働き、自分の気持ちや感情を抑えることが身に付いてしまうのです。
長女は、日々の生活の中で親の気持ちや感情に常に『アンテナ』を高く向けています。
親の考えを漏らさずキャッチして、親の期待に応えようとします。
自分の感情よりも親の感情を優先させることがあります。
しかし、思春期を境にして自我の目覚めから親の感情よりも自分の感情を優先させる行動へと変化していくことがあります。
長女にとって、自分の感情を素直に表現した言動ができないことからくるストレスを抱えることがあります。
親に甘えたいけど、甘えられない。
親にしてもらいたい事があるけど我慢をしている。
親は自分の気持ちを解かってくれないので寂しい。
自分の気持ちを解かってほしい。
弱い面があるけど表に出せない。
「お姉ちゃんだから」というコトバは、長女の自由な感情表現を抑えてしまうことになります。
自分で自分の気持ちを抑圧してしまう習慣が染み付き、長女の素直な感情の成長を歪める状況を招くことがあります。
3.真面目である
親の持つ価値観が長女のもつ価値観に大きく影響することがあります。
長女は、自分の考えを親の考えに合わせようとしますので、親の目から見ると『真面目』に映るのです。
長女は、親の価値観で作られる『真面目』という『鋳型』を敏感に感じ取り、合わせようとすることがあります。
長女は親からの期待感を察知して、自ら真面目という『鋳型』から外れないような振る舞いをするようになるのです。
真面目という『鋳型』は、長女の心から自由な感性を奪うことになります。
1人目は両親が丁寧に育てるから
両親にとって、1人目の子供を育てることは、何もかも初体験の連続なので、間違いのないように慎重に丁寧に育てることに一生懸命になります。
親の間違いやウッカリ油断のために子供の健康やケガで容姿を損なうことの無いようにと慎重な心構えで子育てに専念します。
子供に怪我などがあると責任は両親に集中します。
特に母親の立場にある女性にとっては、育児ノイローゼに罹るほどのプレッシャーに包まれることがあります。
特に、初めての子供が女の子の時は、『可愛く育てたい』という親の欲も重なり、特に母親の立場にある女性にとっては精神的に大きな負担になります。
女の子をもつと、『うちの娘のほうが可愛い』という母親同士の密かな競争心の火花を散らすこともあります。
1人目の女の子の育児は、母親にとって『可愛い娘』に育てたい、『良い娘』に育てたいという欲と他の母親との競争心も重なり、育児初体験のプレッシャーに包まれた日々を送ることになります。
両親にとって1人目の子は、子育て初体験なので、『何かあってはならない』という気持ちから、育児が丁寧になります。
親の子育てへの丁寧さや慎重さが子供の性格形成に良い影響を与えます。