小さい頃から我慢をすることが多い日々を過ごしてきたことで、長女にとっては我慢をすることが当たり前になっているのです。
二番目以下との違い
長女として生まれたときは、両親の関心は全て長女に100%向けられて育っていきます。
しかし、弟や妹が生まれると状況は一変します。
両親の関心は急に弟や妹にシフトし集中するようになります。
このため、親から世話をしてもらうことも弟や妹の後回しにされることが多くなります。
二番目以下との違いは『お姉ちゃんだから』というコトバに象徴されるように、長女は二番目以下に『お手本』を見せなければなりません。
また、親からの期待に応えなければならないと同時に我慢をすることが日常的に起きることになります。
親が抱く期待の大きさは、弟や妹よりも長女に向けられる期待の方が大きくなります。
両親の手のかけ方が違う
両親にとって、長女が初めての子供のときは、愛情も関心も全て長女に向けて育児に専念します。
初めての育児を体験する両親にとって、初体験の不安を抱えながら長女の育児を試行錯誤しで育てていきます。
長女が育っていくに伴い、両親にとっては、長女に向ける期待感が次第に大きくなっていきます。
両親が抱える不安の大きさに比例するように期待も大きくなっていくのです。
しかし、2番目の子供の育児は、長女の育児経験から、余裕をもてるようになります。
長女のときは、両親はマメに手を掛けますが、弟や妹の育児には余裕の心境でき合います。
両親の反応を気にしているかどうか
長女は親からの『お姉ちゃんだから』というコトバを浴びながら育ってきています。
一方、弟や妹は『弟だから』とか『妹だから』というコトバを親から向けられることは殆どありません。
両親が抱く期待感も長女と弟や妹とでは大きな違いがあります。
長女よりも弟や妹に大きな期待を寄せる両親は少ないと言えます。
両親からの期待を一身に背負っている長女は、両親の反応を常に気にしているのです。
両親の反応を常に気にしながら、期待に応えることが出来ているかを確かめる癖がついています。
しかし一方、弟や妹は両親から期待されることも稀なため、両親の反応を気にすることは少ないと言えます。
責任感の違い
長女は、親から向けられる『お姉ちゃんだから』というコトバに込められた期待と我慢を求められて育ってきています。
このため、親からの期待に応えるための方法を常日頃から考える習慣が身についています。
長女にとっては、親からの期待に応えることは『責任を果たす』こととして受けとめていますので、自ずと責任感が育っていくのです。
こうして、長女は責任感が強い女の子として成長していきます。
一方、弟や妹は、親からの熱い期待を向けられることが少ないため、『責任を果たす』という立場になることが殆んどありません。
このため、弟や妹として育ってきた人には、責任感を抱く場面を経験することが少ないため、長女に比べると責任感は強くないことがあります。
まとめ
長女がもつ特徴は、妹や弟として育ってきた人にはない面があります。
長女の存在は、両親の立場から観ると、初めての育児を乗り越えていかなければならない不安と期待が入り混じった心境になるキッカケになっています。
親にとっては、育児を通して人間的な面で成長する機会を与えられたことになるのです。
また、『可愛く育ってほしい』、『お姉ちゃんらしく育ってほしい』という期待感が両親の心に沸々と沸き上がらせる存在が長女なのです。
世間体を気にする親は特に長女に大きな期待を浴びせます。
親は世間体の面目を保つために、長女に『お姉ちゃんだから』というコトバを向けて、『お利口さん』な女の子像を求めてきます。
親からの期待感は、長女にとっては息苦しいものでしかありません。
しかし、長女は親の立場を考えて『お姉ちゃん』らしく振る舞うことをします。