これは英語を学ばれた方は既にご存知かもしれませんね。
要するに、尊敬に値しないということなんです。
そこから、軽蔑し、侮辱するといった意味になったのです。
語源は英語?!
書き方でもご理解頂けたかと思いますが、「ディスる」の語源は英語にあります。
日本には、「ディスる」のような英語が中途半端に日本語化している言葉がたくさんありますよね。
日本人は、そのようにして言葉にするのが得意なのでしょう。
では、「disrespect」(ディスリスペクト)は、海外ではどのように使われているのでしょうか?
日本のように、誰かを侮辱したりすることに使われているのでしょうか?
ヒップホップから生まれた
実は、「ディスる」という、誰かを悪く言う、軽蔑する、侮辱するといったニュアンスの言葉は、外国のヒップホップから生まれました。
テレビや動画配信サイトで、黒人の方が陽気にラップを歌っているのを見たことはありませんか?
まさにそれなんです。
ヒップホップでは、世間に対する不満や批判を一定のリズムに乗せて他者に主張します。
黒人の方は長い間、奴隷にあっていたりしてかなり悪い待遇の下で暮らしていたことはご存知のはずです。
そのような世界に対する批判、貧富の差に対する不満をリズムに乗せて発信していたのですね。
そして、ヒップホップには、歌で他者とコミュニケーションをとるという方法があります。
ある方が国の政策に反対するような歌を歌うとしますね。
これ自体が世の中への「ディスり」なわけです。
また、ヒップホップの中で互いに意見を歌にのせて抗議しあうという場面も見たことがあるのでは?
これも互いにディスりあっているのです。
外国ではあまり使われない
日本では、多くの方が「ディスる」という言葉を使っていますね。
でも外国では、ディスるという言葉はあまり使われていないのです。
ですから、日本人が「ディスった」だとか「ディスられた」とか使っている風景を見て、外国人はとても滑稽に見えたり、おかしく見えてしまうことが多いそうです。
実はこっそりバカにされてるなんてことも・・・。
しかし、外国人の方ははっきりとモノを申す方が多いですし、わざわざ遠まわしに「ディスる」とはいいません。
日本人は、どこかしらはっきりとモノを言うのが苦手な人が多いです。
はっきりと物を言わないよな風潮があるので、「軽蔑された」「バカにされた」とはっきりと言えないのかも知れませんね。
日本での広まり方
外国人でさえあまり使っていない「ディスる」という言葉なのに、どうして日本ではこんなに多くの人が使うようになったのでしょうか?
学生時代の教科書に載っていたわけでもありませんし、社内教育の資料に載っているはずもありませんね。
それに若者言葉といわれるくらいです。
若者達はいったいどこでそのような言葉を取得してきたのでしょうか?
日本での広まり方をチェックしてみましょう。
もしも、あなたが「ディスる」という言葉を遣っているのであれば、その言葉はいつどこで知ったのか思い出してみてくださいね。
テレビ番組「リンカーン」の影響
TBS系列で2005年から2013年頃まで放送されていた「リンカーン」というバラエティ番組はご存知でしょうか?
ダウンタウンやキャイ~ン、雨上がり決死隊、さまぁ~ずなど有名なお笑い芸人が出演されていたこともあり、ご覧になっていた方は多いかもしれませんね。
実は、この番組で「ディスる」という言葉が広がったと考えられるのです。