相手をディスるには、ある程度相手のことを知っている必要がありますよね。
相手のことを知らなければ、何もディスることは出来ませんから。
でも、フリースタイルで戦う相手のことを全て下調べするなんてことはできないはずです。
相手がやっているラップを少しだけ聴いて相手の音を見極め、そのどこかに批判するのだと考えるとラッパーの方は、頭の回転が速いのでしょうね。
フリースタイルでは「ディスり合い」も
フリースタイルでは、一人でディスるだけではなく、ラッパー同士をお互いにディスり合うことがあります。
日本のテレビでも、ラッパーが取り上げられている番組を見ると、ほぼ多くの場合、ラッパー同士のディスり合いをしているシーンを見かけますね。
ゲストとして登場したラッパーとメインの司会者の方がディスり合う、なんてこともあります。
それを見るとほぼ即興でディスり合っていることがよく分かります。
また、ディスり合いをして絶対に負けないラッパーもいるそうで、ラッパーの世界でも上下関係がしっかりしているところが見受けられます。
ただし使えるのは上級者のみ
ラッパーでフリースタイルが出来るのは、全てのラッパーではないのです。
テレビで見ると、出演しているラッパーの方は高確率でフリースタイルをしています。
そのため、全てのラッパーがそのようなことをしているのだと勘違いしてしまいますよね。
しかし、そうではありません。
フリースタイルをすることができるというのは、ラッパーの中でも上級者だけなんです。
ラッパーを始めた人というのは、リズムに乗るのがやっとだったり、自分の気持ちだけをつらつらと主張しているだけでリズムになっていなかったり…など色々な問題があります。
そんな状態ではフリースタイルをすることはできません。
フリースタイルをしようとしても他のラッパーの方に受け入れてもらえないのです。
ラッパーの世界も色々と大変なのですね。
フリースタイルでの使われ方
では、フリースタイルでディスるのは、どのような時なのでしょうか?
ディスるのですから、相手のことや世界のことを批判したり、バカにしたりするのだろうと思い浮かんでいることと思います。
たしかにその通りなのですが、ディスる場面やディスるタイミングというのは、ポイントとして使われていることが多いのです。
では、そのポイントを見ていきましょう!これを知っておくことで、ヒップホップを聴いたり、ラップを聴いたりするのが楽しくなるかもしれませんよ☆
相手のラップを下げるとき
「ディスる」という言葉は、相手を批判し、侮辱し、軽蔑するという意味がありましたね。
ラップの中でもまさにその意味で使われているのです。
相手のラップを批判する時、下げる時に使います。
フリースタイルでは、そのようにディスり合うのです。
ですから、フリースタイルをみていると互いに悪口を言っているように見えることがあるのですね。
韻を踏むとき
また、ディスるというのはタダ単に相手のラップを下げる時に使うのではありません。
ズバリ!韻を踏む時にディスっているのです。
ラップを聴いていると、独特のリズムを感じることが出来るかと思います。
それは、韻を踏んでいるのですね。
しかも、よくよく集中して聞いてみるとそこで相手のラッパーのこと、ラップのことをバカにしていたり、下げていたりしているのが聞き取れるかと思います。
そう思うと、ラッパーの方は韻を踏みながら、ディスることをしているんですね。
やっぱり、頭の回転がかなり速いのだと思います。
また、韻を踏む時にディスれなかったり、ラッパー上の暗黙の了解をクリアできないのであれば、フリースタイルで負けてしまいます。