しかし進学校にそんなものはありません。
まず夏休みには課外授業が存在します。
しかも任意ではなく強制で、夏休み7週間のうちなんだかんだ4週間くらいは学校に通うことになるのです。
課外授業はほぼ補習。
受験科目に合わせてそこだけクラスが違うということもあるようです。
部活に入っている人はそれプラス部活動ですから夏休みで1週間も休めたらいい方でしょう。
しかもその1週間っというのは教員も休むお盆だけ。
ゴールデンウィークやシルバーウィークは短いので強制課外授業は無いとしても、冬休みはあります。
年末と三が日くらいしか実質の休みが無い状態です。
社会人並ですね
難関大学に入学するのが基本
進学校というくらいですから大学への進学は普通で、基本的には難関大学を目指します。
就職や専門学校に行く人があまりにも少数なので、高校生活でそういった方向に夢を持つと肩身の狭い思いをします。
また、難関大学に合格できそうな可能性が高い生徒が優遇されるというケースもありますし、逆にいえば優秀な生徒は自分の希望ではなく学校が入って欲しい(入学実績にしたい)大学をゴリ押しされることもあります。
金銭的に専門学校で手に職をつけて早く独立したいといった事情があろうとおかまいなしです。
電車や車での移動も勉強
移動中は英語のリスニングや単語の暗記、読解問題をするなど立っていてもできる勉強をひたすらやっています。
これが自分の将来のためにやっているなら、スキマ時間すらムダにしない素晴らしい姿勢ですが、毎日の小テストのためなら意味がありません。
小テストの結果が悪くて強制補習に連行されたくないという恐怖心で頭につめこんでいると、授業の時間までは持ちますが短期記憶なので受験の頃には忘れてしまうからです。
優秀な人は毎回常連
進学校ではテストの結果を貼り出したりします。
友達すらもライバルであるという意識を刷り込むためですが、大体上位10人はいつも同じ名前が並んでいます。
彼らはいわゆる字頭が良い人たちなので、凡人がどれだけ頑張っても追いつけません。
しかも彼らは超難関大学のすべり止めとして難関大学にも合格してくれるので、とくに私立にとっては「合格者○人!」と掲げさせてくれる、広告効果のある優良物件ですから、個別の質問などにも時間をとってくれます。
歴史ある学校が多い
進学校の中には名門校もあるというのは先述の通りです。
名門校は歴史が長いものがほとんどです。
長年優秀な学校であるということを誇りにしていることが多く、このような学校では勉学の優秀さとともに、教養も重視しています。
ではなぜ歴史が長いと頭も良い生徒がそろっているのかを考察してみましょう。
1954年、第二次世界大戦終戦から10年と経っていないころ、日本では男性の大学進学率も10%台、女性では10%もありませんでした。
その後、高度経済成長を迎える1972年ごろにはグッとあがり、男性は40%以上、女性も30%を超えるまでに到達します。
一方、高校への進学率は1948年ではまだ42.5%で、1954年に初めて50%を超えます。
今でこそ高校進学率は98%ですが、当時は高校に通う人すら成績優秀者の時代だったわけですね。
つまり、長い歴史のある高校というのは、高校が“優秀な人が行くもの”だった時代がから存在していることを示しており、それ以降、いわば優秀な人以外も高校での学習機会を得られるように受け皿として生まれた高校よりも、優秀な人が通ってきたという歴史があるのです。
そして、当時は勉学に集中できる子供は富裕層で、そんな子供たちを教える名門校は礼儀作法や教養を重んじていたことから、今もなおその風土が活きています。
朝のHR前に必ず勉強時間が設けられる
0時限目とはいわないまでも、自習に名を借りた反強制の早めの通学が良しとされている場合です。
朝のチャイムがなる30分前には皆机に向かってカリカリやっています。
「学校に行く=勉強」になっているので、朝早く起きて自宅で勉強してギリギリで席につく人よりも、早く学校に来て勉強している人の方が偉い、みたいな雰囲気があります。
先生は意外と普通だったりする
自称進学校にありがちなことで、教員は難関大学出身じゃないということはよくあります。