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研鑽とはどういう意味?「研鑽する」...(続き2)

「研鑽する」とは?

研鑽するという言葉には、「ある分野で長く活動を行い、腕を上達させること」や「技術や能力を向上させること」「物事に懸命に取り組むこと」などの意味があります。

最も簡単に表現するのなら、「物事に対して一生懸命に取り組むこと」となります。

例えばIT技術の分野で長年研究活動を行ってきた人が、新しいプログラムを発明したり、英検の資格を取得した人が、海外に留学して現地でさらに英語を深めたりと、ある一定以上の時間をかけて、並以上に努力や精進を続けている人がまさに「研鑽する(している)」状態と言えるでしょう。

人並みの努力や勉強のように、ちょっと頑張るくらいのことは誰にでも出来るでしょう。

しかし人並み以上に頑張ろうとする時には、「研鑽する」という言葉を用いることが出来ます。

「研鑽を積む」とは?

「研鑽を積む」とは、「学問などを深く究める」「よく勉強し、よく研究する」などの意味を言葉として表現したものです。

研鑽という言葉の意味自体は変わりませんので、「研鑽する」も「研鑽を積む」も、どちらの意味も大きな違いはありません。

これから学問を深く究めたり、研究していこうという場合には「研鑽する」と表現すれば良いですし、実際に今そうした勉強や研究をしている途中であれば、「研鑽を積む」という表現で良いでしょう。

例えば「英検1級を取得し、現在はアメリカに留学して研鑽を積んでいる。」や「学びの師の元で絶滅危惧種を救うために日々研鑽を積んでいる」などと使うことが出来ます。

️漢字を解体して考えてみる

研鑽という言葉は、「研」「鑽」という2文字の漢字から成り立っています。

すべての漢字には意味があり、漢字によってはたった一文字だけでたくさんの意味を持っている場合もあります。

そうして「森林」や「河川」のように、元の漢字同士の意味が近いものを組み合わせて言葉を作ったり、反対に「明暗」や「光陰」のように、まったく異なる意味を持つ漢字を組み合わせて言葉を作ったりします。

では、研鑽はそれぞれにどのような漢字の意味があるのでしょうか?

漢字を解体して考えてみましょう。

「研」の意味

「研」という漢字には、「とぐ・磨く」「物事の本質をきわめる」「すずり」などの意味があります。

そのため、「研」を使った言葉にも、その漢字本来の意味を含めたものが多いです。

漢字の成り立ちや、一文字ずつの漢字の意味についてわざわざ調べることは普段はあまりないでしょう。

この機会に、「研」を始めとしてあらゆる漢字について調べ直してみるのも面白いかもしれませんね。

こすって磨く

「研」には、「こすって磨く」という意味があります。

「研磨」「研師」「研削」「研摩」「研物」などのように、金属などの硬い物質をこすって磨き、形を仕上げます。

刀がその良い例でしょう。

物事の道理を調べる

「研」には、「物事の道理を調べる」という意味もあります。

「研究」「研修」「薬研」「研精」などが良い例でしょう。

物事を勉強し、研究し、とことん調べて突き詰めていくという意味が「研」には込められています。

「鑽」の意味

「鑽」には、「穴をあける・穿つ」「物事を深く究める」などの意味があります。

前者の意味の場合には物質的に穴をあけたり、穿ったりすることで、後者の場合には物事をとことん勉強して、調べて、突き詰めて究めていくという意味があります。

「研」も「鑽」も、物質的な意味もあり、また物事を究めていくという意味もあります。

このことから、「明暗」のように反対の意味の漢字同士ではなく、「森林」のように比較的似た意味を持つ漢字同士だということが分かります。

漢字を合体させると

「研」「鑽」という2つの漢字を合体させることで「研鑽」という言葉が生まれます。

どちらも物を研いだり穿ったりする性質の意味を持ち、また物事を深く究めていくという点では意味が合致しています。

「研鑽」という言葉は、似た意味を持つ漢字同士が組み合わさって出来ていますので、その意味はより深く強いものになると考えられるでしょう。