CoCoSiA(ココシア)

「ご高配」とはどういう意味?正しい...(続き3)

そのため、社会人ともなると、「ご高配」の使い方をしっかりとマスターしておく必要があるのです。

挨拶をするとき

挨拶をするときにも、「ご高配」の言葉を使う機会があります。

例えばあるパーティ会場で、主催者が集まった人たちに対して「皆さまがたには日頃よりご高配をいただきまして、誠に感謝しております。」と挨拶の言葉を述べることがあります。

また、会社やお店から顧客へ手紙やイベントの告知を送る際にも、最初の挨拶の部分で「ご高配」という言葉を用いることは多いです。

先に挙げたように会社の飲み会で音頭を取る人が、上司に向けて挨拶をする時にも「日頃のご高配に感謝いたします」と言う機会があります。

「ご高配」という言葉は、それだけ冒頭の挨拶として使われることが多く、反対に話の最後に「ご高配感謝します」という言葉を使うことはあまりありません。

手紙やメールでも、最初の挨拶で用いることはあっても、文末で使うことは滅多にありません。

そのため、「ご高配」=「挨拶の時に使う」というイメージで定着している人も少なくはないでしょう。

実際に挨拶の際に用いるのが一般的ですので、その認識でも間違いではありません。

ビジネスメールを送るとき

ご高配をビジネスメールで送っている
日常的に送る手紙やメール、LINEでわざわざ「ご高配」という言葉を使うことはあまりありません。

「ご高配」を使った手紙やメールは、ビジネスの場面で用いられることがとても多いです。

例えば普段は連絡を取り合わないまでも、互いに契約関係にある取引先の会社に対してメールを送る際には、冒頭の挨拶部分で「日頃よりご高配をいただき有難うございます」といった内容で送ることが多いです。

また、取引先の会社でなく、顧客に対してメールを送る際にも同じように「ご高配」の言葉を使うことが多いです。

要するに、最初の挨拶として「ご高配」と使うことが多いのです。

単なる社交辞令として用いられることも多いですが、「ご高配」という言葉があるのとないのとでは、相手に与える印象は変わります。

とくに日本人は日頃から手紙やメールの文頭に季節の挨拶や、一言前置きの挨拶を入れることが多いため、「ご高配」もそうした目的で使われることが多いです。

基本的には目上の人や年配の人に対する文頭の挨拶として用いますので、間違っても目下の人には使わないようにしましょう。

丁寧な挨拶は目上や目下に関係なく相手に好感を与えますが、言葉によっては目上の人にのみ使うものや、目下の相手にのみ使うものもありますので、使い方には注意しましょう。

感謝の気持ちを伝えるとき

「ご高配」とは、目上の人から気遣いや配慮をいただいた際に、それに対する敬意を表す言葉です。

誰でも、他人から優しくされたり、気を遣われたりしたら、申し訳ないと思う以上に、その気持ちを嬉しく感じるものですよね。

道で落としたものを拾ってもらったり、電車で立っているのが辛い時にそれを察した人が席を譲ってくれたり、日常のあらゆる場面で私たちは周りの人から気遣いを受けることがあります。

もっとよくある例で言えば、道を歩いていて前から歩いてくる人が自分を避けてくれたり、店の扉を出る時に、入ってこようとする人が、自分が出るのを待っていてくれたり、車で対向車に先に道を譲ってもらったりと、そうしたほんのささやかな場面でも、相手の気遣いを受けながら私たちは日々の生活を送っています。

普段は当たり前過ぎて気付かないことも多いですが、それが目上の人からされた場合には、きっと無視をすることは出来ないでしょう。

仕事でミスをして、上司が自分の前に立って謝罪をしたり、こちらの事情を組んでシフトに融通を利かせてくれたりと、もしも自分から見える部分で上司や目上の人が自分に気遣いをしてくれたなら、それは普段以上に申し訳なく、また有難く感じることでしょう。

そうした感謝の気持ちを伝える時に、「ご高配」の言葉を用いることがあるのです。

目上の人に対する言葉

これまでに何度もご紹介してきたように、「ご高配」とは目上の人に対して使う言葉です。

目上の人というのは、もしも自分が学生であれば先生にあたりますし、また社会人であれば自分よりも立場が上の人、すなわち上司を指します。

それ以外にも年配の人や、年齢がいくつも上に離れている人に対して使うこともあります。

しかし、例えば社会人の立場で、同僚や部下で自分よりも年が離れている相手に対しては、「ご高配」という敬語を用いることはありません。

「ご高配」を使う基準はあくまでも「目上の人」ですので、単純に相手との年齢差だけで判断することは出来ないのです。

下の者に対しては使わない

「ご高配」は丁寧語であり、目上の人に対して使う敬語でもあります。

あなたが自分よりも目下の人に対して敬語を使うことはありませんよね?もし普段から丁寧語で話している人なら、相手が例え子どもでも丁寧口調を崩さないかもしれません。

しかし、それはあくまでも丁寧語であって、敬語ではないのです。

敬語や謙譲語を使う相手は、いつだって自分よりも目上の立場の人です。

そのため、自分よりも下の者には、相手の年齢に関係なく「ご高配」を使ってはいけません。