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「ご高配」とはどういう意味?正しい...(続き5)

まったく異なる意味に思えますが、誰かを思いやる気持ちがどちらにも感じられます。

ご配慮

「配慮」の「配」は、「心を配る」という意味があり、また「慮」には「考えをめぐらす」という意味があります。

これに敬語の「ご」をつけて「ご配慮」となりますが、メールや手紙で書く際には漢字で「御配慮」と書くことが多いです。

「ご配慮」は、「対象となる人や物事に対して関心を持ち、それに注意を向けたり気を利かせたりすること」という意味になるので、「ご高配」と似ています。

しかし、「ご高配」の場合にはあくまでも目上の人に対して使うのに対し、「ご配慮」は同僚に対しても用いることが出来ます。

目上の人に対して用いる際には「ご配慮」といい、一方で同僚に対して用いる際には「配慮」ということが多いです。

とはいえ、会話の中やメールなどでも「配慮」ではなく、やはり「ご配慮」の言い方で使うことが多いでしょう。

ビジネスシーンはもちろん、日常生活のふとした時に使う機会があります。

思い遣り

「思い遣り」とは、「他人の身の上や心情に心を配ることや、その気持ち」「同情」などの意味があります。

この他にも「想像・推察」や「思慮・分別」などの意味がありますが、「ご高配」に似た意味としては「他人の身の上や心情に心を配ることや、その気持ち」が最も近いでしょう。

思いを遣ると書いて「思い遣り」ですので、その通りに他人を思いやる気持ちが重要視されます。

よく学校のような教育施設では、「おもいやりの気持ちをもちましょう」といった標語の書かれたポスターが貼られていることが多いですが、子どもの内からそうした思いやりの気持ちを育もうという狙いがあります。

他人に対して思いやりの気持ちを持てる人は、優しく、相手の立場に立って物事を考えたり、気持ちを想像したりすることが出来ます。

「思い遣り」は、普段は「思いやり」と書くことが多く、目上の人に対してよりも同等の立場の人や目下の人などに使う機会が多い言葉です。

お計らい

「お計らい」は、「計らい」に接頭語の「お」を付けたものです。

意味は「判断」や「取り扱い」「処置」などですので、一見「ご高配」とは関係がないようにも思えます。

しかし、「ご高配」は目上の人がこちらに対して判断してあれこれと気を配ってくれることですので、まったく無関係というわけではありません。

時々小説やテレビドラマなどで、「粋な計らい」という言葉を見たり聞いたりする機会があると思います。

これは、「気の利いた気配り」という意味があります。

「粋」には「オシャレ」や「ユニーク」といった意味もありますが、要するにその場に相応しいタイミングややり方で気を配ることに対して「粋な計らい」と言います。

この計らいを目上の人にしてもらった時には、「お計らいありがとうございます」などと使います。

配意

「配意」とは、「気を配ること」や「心配り」などの意味があります。

「ご配意」とも表現することが多く、目上の人に気を配ってもらった際には「ご配意」の言い方を用います。

「思い遣り」や「気配り」といった言葉よりも少し丁寧な言い方になりますので、日常会話の中ではそこまで用いられることはないかもしれません。

ビジネスシーンや公の場面などでは使われることがあります。

「配慮」に最も意味も言葉も似ていますので、このどちらかを場面で使い分けることが多いです。

ご深慮

「深慮」には「深い考え」という意味があります。

「深慮する」と言えば自分に対して使うことも出来ますし、一方で「ご深慮」と言えば、目上の人の深い考えを指すことになります。

「ご深慮」の場合、目上の人が深く考えていることを表わしてはいても、それで何か行動に移すことまでは言葉で表現してはいません。

そのため、上司が何か深く考え事をしている時には「ご深慮」の言葉を使うことが出来ますが、実際に何かしらの手助けをしてもらった時には「ご深慮」ではなく「お気遣い」や「お計らい」「ご高配」などの言葉を用いた方が良いでしょう。

ご心配

「ご心配」は、「心配」に敬語の「ご」を付けたものです。

意味は「何か起きはしないかと気にかけること」や「不安・気がかり」「心を配って骨を折ること」などです。

「ご高配」と意味が違うようで似ている部分もありますが、「ご心配」の場合にはより相手を気にかけるといった印象が強いです。

また、「心配」という言葉自体は日常会話の中で使う機会が多く、当たり前のようにその言葉を使いこなしている人も多いです。