そうすると相手も、「送って良かったな」と良い気持ちで返信メールを受け取ることが出来ますので、互いに良い関係を保ち続けることが出来ます。
また、「拝受しました」という言い方ではなく、「拝受いたしました」と言う場合もあります。
この「拝受いたしました」は二重敬語になっているため間違いだと指摘する意見もありますが、一方で間違いではないとする意見もあります。
どちらが正しいと結論は出ていないものの、より丁寧な言い回しから、ビジネスシーンでは「拝受いたしました」という言い方が一般的に使われています。
️「拝受」に似た言葉
「拝受」は、「つつしんで受けること」という意味があります。
この言葉の中に、相手への感謝や敬意などが込められていますが、この「拝受」と似た意味を持つ言葉もあります。
「拝受」はビジネスシーンのようにかしこまった場面でのみ多く使われているため、そうした堅苦しい場面以外で用いると、言葉だけが浮いてしまうことがあります。
そのため、「拝受」の意味で言葉を用いる際に、その場がビジネスシーン以外ならば、似た意味を持つ別の言葉を選択する必要があるでしょう。
「拝受」と似た意味を持つ言葉を以下にご紹介していきます。
受け取り
「受け取り」は、「受け取ること」「物事を自分の考えで、こうだこうだと認めることや理解」などの意味があります。
他にも「受取」や「請け取り」の場合にはまた違う意味がありますが、「拝受」と似た意味としてはこの2つが主です。
単純に人から何かを受け取ることを意味したり、自分の考えのように精神的な部分を意味したりします。
ビジネスシーンでは、例えば取引先の会社から資料を受け取った際には「拝受しました」というのが一般的ですが、そうした堅苦しい場面でなく、日常的な場面で人から何かを渡された際には、「受け取る」という表現を用います。
例えば荷物を受け取ったり、お金を受け取ったり、商品を受け取ったりする際に、わざわざ「拝受します」なんて言う人はいませんよね?ましてや、自分よりも目下の相手や、同等の立場の相手にはへりくだった言い方などしないものです。
そのため日常的に何かを受け取る行為をする際には、「受け取ります」「受け取りました」という言い方をします。
受領
「受領」とは、「物や金を受け取ること」という意味があります。
配達の荷物が家に届いた際に、受け取ろうとして配達員から「受領証にサインをお願いします」と頼まれることがあります。
これは「荷物を受け取ったという証拠のサインが欲しい」という意味で「受領」という言葉を用いています。
また、金銭的なやり取りがあった場合にも、「お金を受け取りました」という受領証を相手に渡すことがあります。
「受領」の意味をよく理解しないままで普段受領証にサインをしている人は、「受領は領収書みたいなものかな」と考えているかもしれません。
しかし、「受領」の本来の意味は「物や金を受け取ること」ですので、厳密には領収書とは少し意味が違っています。
査収
「査収」とは、「金銭や物品、書類などをよく調べて受け取ること」です。
日常会話の中ではほとんど使う機会はありませんので、この言葉自体よく知らなかった、初めて聞いたという人もいるかもしれません。
「査収」は「拝受」同様に、ビジネスシーンで多く用いられる言葉です。
「拝受」の場合は「つつしんで受けること」ですので、相手が目上の立場で用いられることが多いです。
一方で「査収」は、同等の立場の相手や目下の相手に対して用いられることも多いです。
また、「拝受」の場合は受け取った直後に「拝受しました」と相手に連絡をするのが一般的ですが、「査収」の場合には金品や物品、書類などをよく調べてから受け取りますので、きちんと調べて問題なく受け取ってから相手へ受け取った旨を連絡するのが一般的です。
もしきちんと調べずに返事だけを先にしてしまうと、何か問題があった時に相手側から「査収していないじゃないか」と指摘をされてしまいかねませんので注意が必要です。
頂戴
「頂戴」は、「もらうこと」です。
子どもの頃からよく会話の中で、誰かが持っているものが欲しくなった時に「ちょうだい」と言うことがありますが、これも元は「頂戴」から来ています。
とはいえ、子どもが言う「ちょうだい」は、「自分が欲しいものを相手にねだること」であり、実際にそれをもらえるかどうかは相手の返答次第です。
それに対し、本来の「頂戴」では、すでに相手から受け取ることが決まっていますので、相手にわざわざもらえるかどうかの確認をすることはありません。
「頂戴」は本来の意味からも、基本的には飲食物を誰かから受け取る際に、それをへりくだって言います。
例えば会社の上司から何か差し入れをもらった際に「頂戴します」と言ったり、飲み会の費用を上司が負担してくれた際に、お金を受け取りながら「有難く頂戴します」と言ったりします。
他にも、時代劇のようなドラマや映画の中で、侍や忍者が「御命、頂戴!」と言うシーンがありますが、この場合の「頂戴」は、相手の意思や返答に関係なく、強引に相手からもらうという意味で使われています。