つまり、免疫とは有事に対する心構えであったり、具体的な対処メソッドを持っていたりすることによって事故等による被害の大小に関わらず動転することなく慌てずにその後の事故処理を行える能力の事を言うのです。
ところが、先ほども申しましたように、人間、生きてるうちに来るまで人を撥ねた、とか物にぶつかった、などという経験はそんなにありません。
だから、慌て動転し、動揺するのです。
そこを当たり屋は巧みについてくるのです。
人間、気が動揺した時は正しい判断や機転はできません。
ただおろおろするばかりで具体的な行動すら起こせなくなってしまいます。
もし、当たり屋が演じた偽の事故で、すごまれたり強迫されたりした場合、咄嗟に適正な判断をあなたは下せるでしょうか?下せるのであればそれでよし。
そうできないのであれば当たり屋に付け込まれてしまう事になります。
当たり屋は働きもせずに非道な行いでお金を略奪するプロ集団です。
そんな事ばかりやっているのですから、初めて事故のような現場を体験させられた人間に比べればはるかに冷静で落ち着いていられます。
とても悪質な手口としか言いようがないですね。
第三者に見せかけたグルがいることもある
当たり屋の実態の3つ目は「第三者に見せかけたグルがいることもある」という事です。
「当たり屋」たちの手口は年々、巧妙化かつ知的化されてきています。
そしてその手口は必ずしも単独犯による犯行といは断定できない、という事です。
いえ、逆に言うならば複数のメンバーがいてそれぞれがグルになって規模の大きい、そしてよりお金になる犯行を企てようとしている事です。
当たり屋が狙うターゲットはお金を持っていそうな人間。
これに尽きます。
金目のものを普段から持ち歩くような人はそれなりに用心して周囲を警戒しているとこともあります。
こういったターゲットには単独犯で犯行を行おうと思っても見透かされてスルリと逃げられてしまう事もあるでしょう。
ところが2~3人でグループを作ってそれぞれが違う役割を担っておけば成功する確率はぐんと上がります。
丁度、野生のライオンが狩りをするのと同じ光景です。
単独で獲物を狙っても狩りの成功確率は物凄く低くなってしまいます。
しかし、1匹が正面から襲い、他の2~3頭が物陰に隠れていて別方向から襲えば獲物は逃げ道を失ってしまい見事にライオンの術中にはまってしまいます。
これと同じような感覚で当たり屋は目星を付けたターゲットを追い込むのです。
グルでやられた場合は、単独犯が行った場合よりもはるかに高い成功確率が挙げられます。
本当に嫌な時代になったものですね。
️当たり屋の事故の例
それでは次に「当たり屋の事故の例」を見ていく事にしましょう。
当たり屋たちはどうのようにして事故を演じ、金を巻き上げていくか。
その事故実態をご紹介して参ります。
当たり屋が狙う対象
当たり屋たちが狙う対象は「お金をも言っていそうな人間」です。
そして「比較的、簡単にお金を奪えそうな相手」をターゲットにします。
老人、女性、フラフラに酔っ払っている男、などが対象となってきます。
間違っても健康そうで体力に自信のありそうな人間や外見が怖そうな人物には手を出しません。
返り討ちにあってしまう可能性がありますからね。
総じてみれば、気が弱そうで力がなくそこそこのお金を持っていそうな人間。
こういった人物が客観的に対象者となることは間違いないでしょう。
では、当たり屋たちが実際に行っている事故事例を見ていきましょう。