CoCoSiA(ココシア)

奢ってもらう時に忘れてはいけない7...(続き5)

そしてほとんどの場合「いいよ、また今度で」とこちらの素振りを先に制するでしょう。

この場合の「また今度」とは社交辞令や言葉遊びのようなもので、本気でそう思っているわけではありません。

そのため、「はい、ありがとうございます」と素直にお礼を述べておけばその場は丸く収まるでしょう。

お金を気にする素振りにはいくつかあります。

例えばレジに立った時に、隣で財布を出そうとしたり、会計が終わった後で財布を取り出しながら「いくらでしたか?」と聞いたり。

もしくは店の外に出た後で、いかにも財布からお金を出そうとする素振りをすることで、支払いを気にしているということが相手にも容易に伝わります。

最初から相手が奢るつもりであるなら、お金は頑なに受けとろうとはしないでしょう。

人によっては「じゃあ千円だけ」と少額受け取る人もいますので、いざ相手がお金を受け取ろうとしたら、「えっ、奢ってくれないの?」という顔をするのは絶対に避けましょう。

その顔をしてしまうと、相手には単なる素振りでお金を渡そうとしていたということがバレてしまいます。

感謝の気持ちを伝える

奢ってもらった時には、あまりしつこく自分の分を渡そうとするのは止めましょう。

一度お金を差し出すなり、金額を聞くなりした後で、相手が「いいよ」と断ったなら、有難くその好意を受け取りましょう。

相手にきちんと感謝の気持ちを伝えることで、相手の自尊心も大いに満足することでしょう。

感謝の気持ちを伝える時には、笑顔で「ありがとうございます」や「ごちそうさまです」とお礼を言うのがスマートな方法です。

人によっては申し訳なさそうに「すみません」と謝罪の言葉を口にすることがありますが、恐縮した態度よりも、戸惑いながらも感謝の態度をされる方が、奢った側も気持ちが良いものです。

奢る側の人によっては「恐縮しろ」という態度の人も時々いますが、そうした人の場合、見ていれば相手の態度でそれが分かりますので、その場合には感謝よりも恐縮すれば良いでしょう。

しかし、基本的には恐縮よりも感謝の気持ちを相手に伝えましょう。

また、感謝の気持ちは一度伝えたのであれば、その後も何度も言う必要はありません。

会社に戻ってからや翌日など、あまりしつこく言うと鬱陶しがられてしまいます。

謝罪も感謝も、相手が聞き入れたのなら一度だけで良いと覚えておきましょう。

3.その場を心から楽しむ

相手に気分良く奢ってもらうためには、こちらがその場を心から楽しむことが重要です。

料理に文句をつけたり、淡々とつまらないような態度で食事をしたりしていると、相手も「せっかく奢ってやっているのに」と気持ちが萎えてしまいます。

そして、自分の気持ちを萎えさせるような相手を、この先も同じように食事に誘うことはなくなってしまうでしょう。

一方で、食事の場を心から楽しんで、有意義なひと時を過ごしてくれる相手には、何度でも食事を奢っても構わないという気持ちになるものです。

それだけ楽しい時間を一緒に過ごしてくれたのだからと、奢る側も抵抗なく財布を取り出すでしょう。

食事の最中は、あまり相手におべっかを使い過ぎることもなく、とはいえ相手との会話を熱心に楽しむようにすれば、食事も美味しくなりますし、相手も気持ちよくその場を過ごすことができるでしょう。

しかしもし、自分が「二度と奢ってほしくはない相手」だと思ったのなら、あえて淡々と食事を済ませる方法もあります。

「この人とはまた食事がしたい」と思う相手とのひと時は、盛り上がるように自分もしっかりと気持ちを入れましょう。

きちんとしたマナーをもって感謝の気持ちを

食事を奢ってもらうということを、私たちは日頃あまり意識していないかもしれません。

しかし、実は奢られる側には最低限のマナーが求められています。

それは、例えふりだとしても金額を気にしたり、相手とのひと時を楽しんだり、感謝の言葉を伝えたりと、誰にでもできる簡単なマナーばかりです。

これらを面倒臭い、嫌だと思う人は、絶対に自分が奢られないようにすればいいだけのことでしょう。

例え相手に嫌がられたとしても、無理にでも割り勘にすることで、自分は相手に気を遣う必要はなくなります。

しかし時には素直に人の好意に甘えることが出来るというのも、大人には必要なマナーのひとつかもしれませんね。

人から食事を奢ってもらった時には、マナーや感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。