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末恐ろしいとはどういう意味?良い意味・悪い意味の使い方を解説


「今から将来が末恐ろしいね。」「末恐ろしいことだ。」など、この先が恐ろしかったり楽しみだったりする時に、「末恐ろしい」という表現をすることがあります。

言葉の意味が分かっていないと、なかなか使う機会もありませんが、意味や使い方を知っていれば、言葉選びの際にぐっと深みのある表現をすることができます。

末恐ろしい」とはどのような意味の言葉なのか、またどのような場面で使うことがあるのか、良い意味や悪い意味の使い方も含めてご紹介していきます。

この記事の目次

「末恐ろしい」の意味って何?良い意味と悪い意味を知っておこう

あなたは「末恐ろしい」という言葉を使う時に、それをどのような意味として使っていますか?

言葉にはさまざまな意味がありますが、言葉によっては一つの語で、たくさんの意味を表わす場合もあります。

例えば「忝い(かたじけない)」という言葉には、「申し訳ない」という謝罪の気持ちと、「恐れ多い」という恐縮の気持ち、そして「有難う」という感謝の気持ちの、3つの意味があります。

また、例えば「すみません」という言葉には、単なる声かけの意味と、相手に対する謝罪の気持ち、また恐れ多いという気持ちや感謝の気持ちも込めて使われることがあります。

このように、同じ言葉でも複数の意味を持つ場合があるため、相手がどんな意味でその言葉を使っているのかを、相手の表情や声色、仕草や前後の文章などから察する必要があります。

私たち日本人は日本語が母国語ですので、相手の言葉の持つ意味を自然と察することが出来ます。

しかし、時にはその察しが上手くいかないこともあり、そんな時には相手との間に誤解が生じてしまうケースもあります。

できるだけ誤解が生じないようにするためには、言葉の意味をきちんと自分で知っておくことが大切でしょう。

そしてまた、「末恐ろしい」にも、実は良い意味と悪い意味の両方があります。

相手がどちらの意味で使っているかによって相手の心情を察する必要がありますので、この機会に「末恐ろしい」の意味や使い方についてきちんと知っておきましょう。

「末恐ろしい」の辞書的な意味

「末恐ろしい」の辞書的な意味は、「これから先どうなるのか、考えると恐ろしく、不安である」や「行く末が思いやられる」です。

単純に「恐ろしい」という言葉だけならば、今現在何かについて恐ろしく思っているということになりますが、そこにこの先の将来を思わせる「末」という字を足すことで、この先の未来や将来について恐ろしく思っているという意味になります。

先のことというのは、誰にも分からないものです。

それこそ予知能力や未来を暗示する超能力でもない限り、私たちは1分先のことでさえも知ることは出来ません。

ただ過去や現在の自分の行動や周りの環境などをもとに、ある程度の未来を想像することは出来ますが、必ずしもその通りにいくとは限らないでしょう。

だからこそ、先の分からないということは恐ろしいことでもあり、「末恐ろしい」という言葉が生まれたのでしょう。

「末恐ろしい」という言葉を辞書で引くと、何やら悲観的で自信がなく、不安に満ちているといった印象を受けることでしょう。

しかし、この意味は単純にネガティブだというわけではないのです。

「末恐ろしい」は良い意味としても、悪い意味としても考えることが出来ます。

以下に詳しく見ていきましょう。

「末恐ろしい」の良い意味

「末恐ろしい」は、良い意味としても使われます。

恐ろしいという言葉は本来、純粋な恐怖心から使われるものですが、「末恐ろしい」の場合には、必ずしもそれが単なる恐怖心を表わしているというわけではありません。

例えばジェットコースターや飛行機に乗る時、またはバンジージャンプをする時には、それに慣れていない人は恐ろしいと感じたり、怖いと思ったりするでしょう。

しかし一度でもそれを経験し、恐怖心を越えたところに楽しさを見出すことが出来た人は、それ以降同じことをする時には、ドキドキという恐怖心だけでなく、ワクワクという楽しみな気持ちも抱くことでしょう。

「怖いけれども楽しい」「怖いけれども見たい」そうした感情は誰もが持ち合わせているものです。

そしてまた、「末恐ろしい」という言葉には、「怖いけれども将来が楽しみだ」という意味の気持ちが込められていることがあります。

例えばある人が、自分では及びもつかないような素晴らしい能力を持っているのを目にした時、それに対して「すごいなぁ」という気持ちの中に、言い知れぬ恐ろしさのような感情が含まれていることがあるでしょう。

その恐ろしいという感情は、それが自分では想像もつかないようなことだったり、自分ではとても出来ないようなことだったりを、その人が持っている、またはやってのけているからこそ生まれるものです。

そのため、優れた人や才能のある人を前にした時に、「この人の将来が恐ろしいほどに楽しみだ」という気持ちから、「末恐ろしい」という表現をすることがあるのです。

将来有望


「末恐ろしい」という言葉は、主に将来有望な人に対して使われることが多いです。

例えばまだほんの小さな子どもが、子どもらしからぬしっかりとした考えを持っていたり、知識欲が旺盛で頭が良かったり、または子どもの内から運動神経が良かったりすると、そんな子どもの姿から将来を思い描き、良い意味として「今からこんなにすごいなんて末恐ろしいなぁ。」と使うことがあります。

この場合の「末恐ろしい」とは、将来有望という意味が込められているので、かなり対象人物を褒めていることになります。